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EC市場規模は拡大傾向が続く

EC

経済産業省が公表した令和6年度・電子取引に関する報告書によりますと、消費者向けのB to CのEC市場は26.1兆円と前年比5.1%増、企業間のB to BのEC市場は514.4兆円で前年比10.6%増。EC化率も上昇し、B to Cで9.8%、B to Bで43.1%という結果がわかりました。

B to C市場

B to CのECのうち、物販系の市場規模は15.2兆円(前年比+3.7%)。依然としてB to CのEC市場全体の過半を占めますが、コロナ禍での巣ごもり需要やスマホ普及の一巡、実店舗回帰の影響から、伸び率は鈍化傾向が続いているようです。サービス系の市場規模は、8.2兆円(前年比+9.4%)。旅行・飲食・金融サービスの拡大が寄与し、「物販」「サービス」「デジタル」の3分野の中で最大の伸び率を示しています。デジタル系の市場規模は 2.7兆円(前年比+1.0%)。電子出版は横ばい、有料動画・音楽配信は堅調に成長。一方でオンラインゲームは微減し、デジタル全体ではわずかなプラスにとどまっています。近年急速に拡大しているC to C(個人間EC)は、前年から1.82%増で2.5兆円となっています。

グラフ

※出典:経済産業省が公表した令和6年度・電子取引に関する報告書

B to BのEC市場は取引金額が大きく、またB to Cと比べ取引期間が長期に渡ること、また、コスト削減や効率化に向けたデジタル化が早く進んできたことから、B to CよりもEC化率が高く、市場規模も大きいです。特にEC化率が高い業種は「輸送用機械」で88.6%。次いで「食品」が81.3%。「食品」のEC市場規模は、前年比17.0%増の41.5兆円。2024年はインバウンドの増加を背景にした外食需要やホテル需要が拡大したことに加え、原料高騰による販売価格の引き上げが市場全体を押し上げています。

表

※出典:経済産業省が公表した令和6年度・電子取引に関する報告書

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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