ALFOR(本社山形県酒田市)が、20~50代の女性1,356人を対象に、ファスティングに関する意識調査を実施しました。ファスティングに興味を持っている方や実際にファスティングをやっている方にも参考になると思いますので、その結果を紹介します。
近年、美容や健康法として広がりを見せているファスティングですが、調査結果からファスティング経験者が8割を超える一方で、「空腹がつらい」「日常生活に合わない」「リバウンドした」など、継続の難しさを感じている人が多いことが明らかになりました。
特に目立ったのは、「やせるための我慢」ではなく、「無理なく整えること」を重視する意識の広がりです。
約8割がファスティングの経験者
ファスティング経験ありが82.4%(1,118人)。中でも48.7%が「結局いつもの食生活に戻った」、27.6%が「リバウンドした」と回答しています。習慣としては定着しているものの、一時的な取り組みで終わってしまう傾向も明らかになりました。(グラフ1)

グラフ1
痩せたい気持ちはあるが不安の声も多数
ファスティング前にもっとも多かった印象は「短期間で痩せそう」(46.2%)でしたが、一方で「とにかくキツそう」(33.2%)、「断食に近くて怖い」(15.9%)、「ハードルが高い」(22.0%)など、ネガティブな先入観も同時に多く挙がっており、“興味はあるが不安も大きい”という複雑な心理が見えてきました。(グラフ2)

グラフ2
ファスティングが続かない理由は「空腹と日常のズレ」
ファスティング実施者が「つらかったこと」として挙げたのは、「周囲との食事に合わせづらい」(45.0%)、「空腹がつらい」(40.3%)、「味に飽きた/楽しみがない」(20.6%)など。この結果から見えてきたのは、“空腹”という身体的な負担だけでなく、日常生活や人間関係とのズレといった社会的・心理的な負担も、継続の大きな壁になっているということのようです。
我慢を前提としたこれまでのファスティングでは、身体にも心にも無理がかかりやすく結果的に続かない、定着しない、という課題が浮き彫りになりました。(グラフ3)

グラフ3
続けられるファスティングの条件は「日常に無理がない」が必須条件に
ファスティングを「こんな条件なら続けられる」と思う要素として、最も多かったのは「日常生活に無理なく取り入れられる」73.7%(999人)という回答でした。続いて、「空腹を感じにくい」71.2%(966人)、「味が美味しい」69.2%(938人)と続き、身体的にも精神的にも負担が少ない“やさしい設計”が求められています。
「やせる」ことが目的でも、「我慢」ではなく、“整えながら自然と結果が出る”方法が支持されている傾向にあります。(グラフ4)

グラフ4

健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル