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美容医療ナースの内緒話~ボトックスの低価格問題~

ASAMI

みなさん、こんにちは。
美容サロンを経営しセラピストをしている、元美容看護師のASAMIです。

前回は美容クリニックが乱立していて戦いの時代だ。と、お話したのですが、最近ではそこからまた細分化してボトックス(ボツラックス)の低価格問題が勃発しているのをご存知ですか?

ことの発端は、池袋に新しいクリニックがオープンする。そしてそのクリニックがオープン前にSNSを始めたことがきっかけでした。SNSにボツラックスの価格がUPされたあとから、拡散が始まり様々な人の目に止まり、良くも悪くも話題になったのです。

ボトックス

なぜ話題になったかと言うと、どこのクリニックでも見たことのない価格だったからです。あまりにも安いのです。私も二度見したし、なにか、からくりがあるのではないかと、その画像の隅から隅までチェックして、その後にそのクリニックがどこにあるのか、誰が院長なのかを調べました。もうその時点で、そのクリニックの勝ちです。
ボツラックスひとつで、無料の広告でそのクリニックが何百万人に知れ渡りました。
だって1部位、1,100円なんですよ!?韓国でも安いくらいの価格。日本では見たことも聞いたこともなかった価格設定。(表情筋打ち放題で安くて30,000円くらいのイメージ)

いやいや、と思ったけどそのクリニックがSNSの使い方が上手。製剤の写真も載せて、既存にあるものであることもアピール。信用できる…とオープン前で予約枠が埋まる。
そこでもし、手技が上手でスタッフも感じがいい。とかだったら、次回もここでやろう、違う施術もしよう。ってなりますもんね。ボツラックスは約3〜6ヶ月に施術する人が多いので、ドアノック商品としては完璧だったと思います。

このSNSが主流になった狭い美容業界で、そうするとどういうことが起きるかというと「同じことをする」クリニックが増えるのです。

池袋のクリニックを皮切りに、他のクリニックもボツラックスの価格を下げてきました。

今では10単位1,000円のクリニックまで現れました。

ちなみに私は先月50単位をキャンペーンで28,500円で打ちました。これでも安い!と感じたのに、10単位1,000円でって考えたら、5,000円ですよ?!
ボトックスは人生の必要経費だし、色んなリスクそっちのけで費用抑えれるなら行ってみようかな?になりますよね。

消費者が1度この思考になってしまったら、そこから抜け出すのは難しいです。
他がこの価格でやれるのに、なぜこのクリニックはこんなに高いんだ。ぼったくってる!みたいな意見が絶対に出てくるんです。そもそも自由診療で、あってないような価格決めなので、高級クリニックから安価クリニックまで出てきているのに、ここにきて輪をかけてありえない価格設定。

適正価格ってなんなんでしょうね? この業界で働いていると、そして個人でやっていると、価格設定もキャンペーンも何もかも自分で決定していくので、私も適正価格が時々わからなくなってきます。
来ていただく人に受け入れてもらえるのが適正なのか、業界としてこれくらいが目安だよねが適正なのか、自分の生活水準から算出するのが適正なのか…

今回のこのボツラックスショック(私が勝手に言ってます)で消費者として、うわ!いいな、安い行ってみたい!と思った自分と、そんなことされたら生き残るのが難しくなるよ…なんかよくわかんないけど暗黙のルール(多分ない)は守ろうよ…という意見が同時に生まれてしまい、少し自分自身にも混乱してしまいました。

【セラピスト Asami プロフィール】
看護師、化粧品検定1級、コスメコンシェルジュの資格を持つ。
「鏡を見るたびハッピーになれるような人生を」をテーマに、すべての人の肌悩みやコンプレックスを、スキンケアや化粧品、メイク、美容医療で解消できるようにはたらきかけている。
ASAMI
執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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