オノフ(東京都渋谷区)が、全国の40歳以上の女性を対象に「健康を目的としたサプリメント摂取に関するアンケート調査」を実施しました。調査では、サプリメントの購入の決め手、摂取している成分、情報収集の手段、購入場所などについて調査分析を行い、世代によって行動や意識に明確な違いが見られることが明らかになりました。
購入するポイントでミドル・シニア層の違いが浮き彫りに
購入する際に最も重要視しているポイントは、40~50代のミドルエイジ層は、「飲みやすさ(味・粒の大きさ・量など)」「口コミや評判が良いこと」「ポイント還元やセールなどのお得さ」を選んでいますが、75歳以上のシニア層では全体平均より5pt以上低い結果となりました。年齢が上がるにつれて重視されなくなる傾向です。
シニア層では、「信頼できるメーカー・ブランドであること」、「国内製造・品質管理の安心感」、「添加物が少ない・自然由来成分であること」などを重視する傾向があり、これらの項目はいずれも全体平均を上回っています。
一方ミドルエイジ層では、これらの項目に対する重視度が相対的に低く、シニア層との価値観の違いが見て取れます。(表1)

表1
年齢で変化するサプリメント成分
全体で最も摂取されている成分は 「ビタミン類」で46.9%。中でも40代は57.9%とすべての年代の中で最も高く、全体と比較しても10pt以上高いことがわかりました。一方で75歳以上は38.5%と全体より5pt以上低く、ここでも年齢による差がみられます。
ビタミン類に次いで、多く摂取されている「ルテイン」、「EPA/DHA(オメガ3脂肪酸)」は、75歳以上のシニア層の摂取率は全体より5pt以上高く、反対にミドルエイジ層での摂取率は全体より5pt以上低い結果です。
サプリメントの摂取成分は年代によって異なり、年齢の変化に伴いよく摂られる成分も変化しています。(表2)

表2
購入比較検討はミドル世代がネット中心、シニア世代は紙媒体がメインに
サプリメントを購入する際に比較検討に使用する情報媒体は、40代は「インターネットの検索サイト(Google、Yahoo!等)」、「総合ECサイト(Amazon、楽天市場など)」、「健康や美容に関するまとめ・比較・口コミサイトなど」「SNS」などネットによる情報が主体です。
一方、75歳以上は、「家族・友人・知人からの情報」、「新聞広告/新聞折込」、「通販カタログ」の利用が全体より高く、身近な信頼できる情報源や紙媒体を重視している傾向があります。
ここでも40代で利用率が高い媒体は75歳以上では低く、反対に75歳以上で利用率が高い媒体は40代で低い結果となっています。(表3)

表3
購入場所にもミドル世代とシニア世代での違いが出ています。40代は「ドラッグストア・薬局」、「総合ECサイト」が中心購入箇所ですが、75歳以上は「メーカーの公式通販サイト」が最も多く50.7%で、購入場所においても40代と75歳以上の利用場所は逆転しています。
また、毎日サプリメントを摂取し、月3,000円以上購入しているロイヤル層も、「メーカーの公式通販サイト」での購入が62.8%と最も高い結果となっています。長く愛用するブランドになるサプリメントは、継続購入がしやすい公式通販サイトが好まれる可能性があるようです。(表4)

表4
調査結果から40代と75歳以上のサプリメントユーザーでは、購入の決め手・摂取成分・情報チャネル・購入チャネル に明確な違いが見られました。
「何を重視するか」は年齢とともに変化しており、よりシニア層では“信頼性”や“品質”が重視される一方、ミドルエイジ層では“手軽さ”や“お得感”が目立ちます。
情報収集の媒体や購入チャネルは、2025年時点での40代・50代がシニア層に差しかかる今後は、デジタルにも慣れた新たなシニア層が徐々に増えていくことが想定され、“信頼性を重視しつつもネットで買う層”の拡大が見込まれます。
今後のシニア施策では、現在の行動傾向を前提にしつつも、未来の高齢層がどのように進化していくかという世代交代も加味した、柔軟な設計が求められるのではないでしょうか。

健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル