これからエステサロンを開業したい、将来エステサロンを開業しようと考えているという方もいらっしゃるかと思います。
エステサロンと一口に言っても様々な種類があることをご存知でしょうか?
それぞれの種類によって施術内容が異なったり、必要な備品・機器にも違いが出てきます。
そこで今回は、エステサロンの種類と特徴をご紹介しつつ、エステサロン開業時に気を付けておきたいポイントをご紹介していきます。
エステサロンの開業を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
エステサロンの種類と特徴
エステサロンにはいくつか種類があります。
その種類によって施術内容なども異なってくるため、働き方の違いや立地の良し悪しにも影響してくるでしょう。
そこでまずはエステサロンの種類と、それぞれの特徴からご紹介していきます。
BODYエステサロン
特に痩身を目的としているサロンは多く、「痩身エステサロン」とも呼ばれています。
BODYエステサロンの利点は、全身はもちろん各部位でメニューが作れるため、様々なニーズに対応できるという点が挙げられます。
例えば、痩身エステも気になるお腹周りをターゲットにしたメニューに加えて、太ももなどの下半身をターゲットにしたメニュー、二の腕をターゲットにしたメニューなど、それぞれの部位をターゲットにするだけでいくつもメニューを作ることができます。
エステサロンを開業させる時に意外と難しいのはメニュー作りです。
多くの方のニーズに合わせられるようにメニューを作っていかなくてはなりませんが、BODYエステサロンならメニュー作りで困ることも少ないでしょう。
また、BODYエステサロンと言っても全身を綺麗にするという意味でフェイシャルが取り入れられていたり、脱毛もメニューの中に加わっていることがあります。
様々なコンプレックスを解消したいと願っている女性には嬉しいエステサロンです。
フェイシャルエステサロン
フェイシャルエステサロンは、主に顔からデコルテ辺りまでを中心にケアしていくエステサロンです。
普段洗顔やクレンジング、スキンケアなどを行っていても、シミやシワ、たるみ、毛穴、吹き出物などの肌トラブルに悩む方は多いです。
フェイシャルエステサロンでは肌トラブルごとにメニューを用意しているところもあれば、毛穴なら毛穴に特化したフェイシャルエステサロンなどもあります。
特化しているとニーズに合う顧客が少なくなってしまい、経営が厳しくなってしまうのではないかと不安な方も多いかと思いますが、特化させることで特別感を印象付け、オプションなどを付けることで顧客単価を上げることも可能なのです。
ですから、専門的な分野に特化させてもサロン経営は十分に行えます。
また、フェイシャルエステサロンはオールハンドと美容機器を使用する施術にも大きく分けることができます。
フェイシャルは基本的にエステティシャンによるハンドケアが多く見られますが、より即効性や効果を引き出すために美容機器を使用するエステサロンもあります。
脱毛エステ
通常のエステとは異なり、基本的にマッサージなどの行為は行わずに脱毛だけを行っていきます。
脱毛エステにも光脱毛器を使用する脱毛エステと、ブラジリアンワックスを使用する脱毛エステなどがあります。
脱毛を行う場合、資格が必要か心配される方も多いかと思いますが、実は光脱毛であれば資格・免許は必要ありません。
公的資格はないものの、脱毛に関する資格はあるので顧客から信頼を得るために民間資格に挑戦するのも良いでしょう。
資格も必要ないため開業しやすいようにも思えますが、脱毛に欠かせない業務用の脱毛マシンは導入に大きな費用がかかってしまいます。
近年はレンタルやリース、分割払いなどで導入への負担が軽減されていますが、新規顧客やリピーターを増やしていかないと負担は大きくなってしまうので、売上を上げるための様々な工夫が必要となってくるでしょう。
リラクゼーションサロン
これまで紹介してきた3つのエステサロンは、主に一人ひとりの悩みやコンプレックスを解消することが大きな目的として挙げられていました。
例えばリゾートホテルや温泉施設などに併設されているエステサロンの多くは、リラクゼーションサロンとなっています。
美肌効果や痩身効果がセットになっていることも多いため、勘違いされやすいのですがリラクゼーションサロンはあくまでも癒しを提供することが目的なのです。
リラクゼーションサロンでは日々の疲れを癒やしてもらうために施術にも力を入れていますが、かなり丁寧な接客も取り入れています。
質の高い施術と接客がリラクゼーションサロンの魅力とも言えるでしょう。
また、普段はなかなか体験できないようなラグジュアリーな雰囲気を出すこともリラクゼーションサロンにとって大切なポイントです。
他にはどんなエステサロンの種類がある?
大きく分類すると上記で紹介した4種類が挙げられますが、実はこの他にもエステサロンの種類があります。
まとめてご紹介していきましょう。
ブライダルエステサロン
内容としてはBODYエステサロンやフェイシャルエステサロン、脱毛エステとほとんど代わりませんが、ドレスを着用した時に気になる部分を中心に施術を行っていきます。
また、特徴としてブライダルエステサロンは結婚式が執り行われる数ヶ月~数週間前に予約が入ることが多いため、他のエステサロンよりも即効性が求められます。
さらに花嫁の口コミによって新規顧客の集客につなげられますが、ブライダルだけだとリピーターにつながらないため、BODYエステサロンやフェイシャルエステサロンなどがサロン導入のきっかけとしてブライダルコースを用意しているケースが多いです。
訪問エステサロン
近年は特に店舗を設けなくても開業できることから、訪問エステサロンが増えてきました。
一般的なエステサロンとは異なり、どんな場所でも利用者に美と癒しを提供しなくてはならないため、臨機応変な対応が必要となります。
また、訪問エステでは備品やタオルなど、必要な機材を持ち込まないといけないため、車移動が基本となるでしょう。
施術内容としてはBODYエステサロンやフェイシャルエステサロンなどと変わりません。
フェイシャルならマッサージを行いつつ、ピーリングやパックなどで肌質を改善させていきます。
基本的にはオールハンドがメインとなりますが、小型の機器なら持ち運びできるので、超音波・ラジオ波による施術も可能でしょう。
デトックスエステサロン
リンパマッサージを中心に様々な方法で毒素を排出していきます。
中には施術後にオリジナルブレンドのハーブティーをサービスしていて、体の内側からも毒素排出を促すようにしているサロンもあります。
デトックスエステサロンも、リンパマッサージがメインということもあり、BODYエステサロンやフェイシャルエステサロンの1つのサービスとして提供されていることが多いです。
メンズエステサロン
エステサロンというと女性が美を磨くところというイメージが付いていますが、最近は男性も美を磨くためにエステサロンに通うようになってきました。
しかし、それでもエステサロンには女性が多く出入りするため、恥ずかしい思いから通いづらいと感じる男性もいます。
そこで誕生したのが、メンズ専用のエステサロンです。
メンズエステサロンなら女性の目線も気にせずに利用できます。
内容は女性のエステサロンとほとんど変わらず、痩身やフェイシャル、脱毛が施術内容として取り入れられています。
エステサロンを開業させるなら、種類の特徴を活かそう
ここまでエステサロンの種類についてご紹介してきました。
様々な種類があり、現在もどんどん細分化されてきています。
エステサロンは飲食店開業と比べると、比較的開業しやすい部類に入ります。
上記でも解説したように、特に資格がなくても開業できるためです。
また、自宅の一部をサロンにすることでわざわざ土地と不動産を購入する必要もなく、初期費用を抑えながらエステサロンを経営していくこともできます。
ただ、エステサロン業界は厳しい状況も続いており、開業後1年間で約6割、3年以内には9割もの店舗が閉店してしまうと言われているのです。
長くエステサロンを経営していくためには、ただ開業するだけでなく集客力と顧客満足度をアップさせていく必要があります。
では、どうすれば集客力と顧客満足度のアップにつながるのでしょう?
ここで注目したいのが、上記でも解説してきたエステサロンの種類と特徴です。
どうするかというと、異なるニーズに応えられるエステサロンにしていく方法がおすすめです。
例え身近に脱毛エステがなければ脱毛専門のエステサロンを経営してみると、「脱毛したい」と望んでいる顧客を集めることができます。
またアロマや漢方と組み合わせたリラクゼーションサロンにすれば、美を追求しながらも競合サロンとは別の目的で利用したい顧客を集客できます。
競合サロンに負けない集客力を目指すなら、具体性のあるコンセプトを設定することが重要なポイントとなってくるのです。
例えば、競合サロンがどちらも洋風でラグジュアリーな雰囲気の中で施術を行っているのであれば、あえてアジアンテイストのリラックス空間を演出し、施術もアジアンテイストに合わせて指圧やリンパマッサージを取り入れ、デトックスを中心にメニューを取り揃えます。
これなら競合サロンと比較されたとしても、自店舗独自の魅力が引き立ちやすくなるのです。
エステサロンには様々な種類があり特徴も異なっているため、競合サロンと似たようなエステサロンを開業させるよりも、独自の魅力を持ったエステサロンを開業させた方が集客力も高まります。
長く経営していけるエステサロンを開業する際は、競合サロンを徹底的に調査しつつ、エステサロンの種類の特徴を活かしたメニュー・コンセプト作りを行っていきましょう。
エステサロンには今回ご紹介してきたように、様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
エステサロンを開業する場合、どの種類も全て取り入れることは難しいですが、特徴を活かしつつコンセプトやメニューを決めていけば競合サロンにも負けないエステサロンとなるでしょう。
これからエステサロン開業を目指している方は、どんなエステサロンを開業させたいか、今回ご紹介してきた種類と特徴を参考に検討してみてください。