6月10日、消費者庁において「アフィリエイト広告等に関する検討会」がオンラインで開催されました。
近年、インターネット上の広告手法の多様化・高度化等に伴い、アフィリエイト・プログラムを利用した成果報酬型の広告(以下:アフィリエイト広告)が多く見られるようになりました。
景品表示法においては、商品等の供給主体が消費者に対して不当表示を行った場合に、同法上の措置がされますが、アフィリエイト広告においては広告主ではないアフィリエイターが表示物を作成・掲載するため、広告主による表示物の管理が行き届きにくく、また、アフィリエイターが成果報酬を求めて虚偽誇大広告を行うというインセンティブが働きやすいという特性があります。
一方で、消費者にとっては、アフィリエイト広告であるか否かが外見上判別できない場合もあるため、不当表示が行われる可能性は高く、しかも景品表示法の網をくぐりくけるような手法も散見されています。
アフェリエイト広告は成果報酬型の広告であるため、中小企業や個人企業にとっては利用しやすく、市場規模は3000億円とも言われていますが実態はつかめていないのが現状のようです。
そこで、消費者庁では、2020年末からアフィリエイト広告等についての実態調査を現在実施していますが、この調査と並行して、関係者から実態や課題についての意見を聴取してアフィリエイト広告の状況及び課題を明確にし、健全な広告の実施に向けた対応方策を検討するために検討会を立ち上げたとしています。
この日の議論では消費者団体側から「一般の広告はある程度改善されてきているが、ここ数年ではアフィリエイト広告は過激になっている傾向がある。中には機能性表示食品についても、一般の広告は抑えているが、アフィリエイト広告では虚偽・誇大表示になっているケースもある」との意見が出ています。
消費者庁では実態調査の結果を出来るだけ早く公表する予定で、検討会では途中からこの結果も参考に議論を進めていく予定。検討会は年内一杯を予定しており、2021年中にアフィリエイト広告の不当表示防止策などに関してのとりまとめを行う予定とされています。
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル