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人工甘味料と心臓病との関連の可能性を示唆 ~フランスでの研究~


人工甘味料の消費量の増加と、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患のリスクの増加との間に直接的な関連がある可能性を示唆する、フランス人成人を対象とした大規模研究の結果が報告されました。
フランス国立衛生医学研究所 (Inserm) などの研究チームがウェブベースの NutriNet-Sante研究の103,388 人の参加者 (平均年齢42歳、女性80%) のデータを利用し、栄養と健康の関係を調査したものとなります。

人工甘味料は、砂糖に代わるカロリーゼロまたは低カロリーの代替品として広く使用されています。それらは72億ドルの世界市場を有し、世界中の人工甘味料入り飲料、一部のスナック、低カロリーのインスタント食品など何全商品もの加工食品に含まれています。

調査の結果、参加者の合計37%が人工甘味料を摂取しており、平均摂取量は42.46mg/日で、これは卓上甘味料の約1袋またはダイエットソーダ100 mLに相当しています。

非摂取者と比較して、摂取頻度の高い人は体格指数が高く、喫煙する可能性が高く、身体活動が少なく、減量食に従う傾向がありました。
また、総エネルギー摂取量が少なく、アルコール、飽和および多価不飽和脂肪、食物繊維、炭水化物、果物および野菜の摂取量が少なく、ナトリウム、赤肉および加工肉、乳製品、および砂糖を加えていない飲料の摂取量が多かったです。

さらに、平均9年間の追跡期間中に1,502 件の心血管イベントが発生、それらには、心臓発作、狭心症、血管形成術(心臓への閉塞または狭窄した動脈を広げる処置)、一過性脳虚血発作、および脳卒中が含まれていました。データ解析の結果、人工甘味料の総摂取量が心血管疾患のリスク増加と関連していることがわかり、特に脳血管疾患のリスクと関連していました。

しかし、これは観察研究であるため、原因を特定することはできず、他の要因が結果に影響を与えた可能性を排除することもできません。一方で、この研究は質の高い食事データを使用して個人の人工甘味料の摂取量を評価した大規模な研究であり、その結果は人工甘味料への曝露と健康状態の悪化のいくつかのマーカーを関連付ける他の研究と一致しています。

砂糖の代わりに人工甘味料を使用してもCVDの結果に何の利益ももたらさないことは示唆されましたが、さらなる前向きコホート研究でこれらの結果を確認する必要があり、生物学的経路を明らかにするために実験的研究が必要であると研究者らは附言しています。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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