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「鏡を見てハッとした時」にダイエットを決意


リクレが運営する「リーミー食べるを考えるWEBメディア」が18〜65歳以上の全国のダイエット経験のある女性500人を対象に、ダイエットに関する意識調査(調査期間2024年4月19日〜5月3日)を実施し、その結果を発表しました。

最も多く試したダイエットは「運動とエクササイズ」

最も多くの女性が試したダイエット方法は運動やエクササイズ(395人)で、これは健康的かつ持続可能な方法として広く認識されています。次に多いのはカロリー制限(304人)で、食事管理を通じて効果を実感しやすいため、人気があります。また糖質制限とサプリメント使用がそれぞれ(190人)で、近年特に糖質制限が注目されています。
一方、ヨガ(119人)とファスティング(112人)は少数派ですが、それぞれ特定の効果を求める層に支持されています。
全体として、女性は生活スタイルや健康目標に応じて様々なダイエット方法を試しており、一人ひとりに合った方法の選定が重要であることがわかります。(グラフ1)

グラフ1

ダイエットを始めた理由で最も多いのが「体型を整えるため」

ではダイエットを始めた理由やタイミングはどんな時だったのでしょうか?

まず理由として最も多かったのが「体形を整えるため」で452人が選んでおり、外見に対する自己満足や社会的な見栄えを重視する傾向があることを示しています。次に「健康のため」が284人で、健康的な生活を求める動機が強いことが伺えます。
その他の理由では、自己肯定感を高めるためにダイエットを始めたと答えた人が144人おり、自己の価値観と自信向上が目的の一つです。特定のイベント(結婚式など)のためにダイエットをする人も84人おり、大切なイベントに向けて最善の状態を目指す動機が見て取れます。

また、「何となく思いつきで」始めたという人が48人、「家族や友人のことを見返したい」が22人、「彼氏が欲しい」で21人となっており、比較的少数ですが、個人的な動機や社会的なプレッシャーが背景にあることが分かります。
最も少なかったのは「医師の勧め」で17人です。医療的な必要性に基づいてダイエットを始めるケースは少ないようです。
全体的に、ダイエットの動機は非常に多様で、美容、健康、心理的な満足感、社会的なイベントなど、多くの要素が絡み合っていることが見て取れます。(グラフ2)

グラフ2

「鏡を見てハッとした時」にダイエットをスタート

実際にダイエットを始めたタイミングを聞いた質問で最も多かった回答が、「鏡を見てハッとした時」で225人が選んでおり、日常的な自己観察がダイエット開始の引き金になっていることが示されています。次に多いのは「服がきつくなったり着れなくなった時」で165人が選んでおり、実際に体形の変化を感じた際にダイエットを決意する傾向があります。
その他、特定のイベント(結婚式など)の前に始める人が43人、新年の抱負として始める人が20人、夏に向けての水着シーズン前に始める人が30人となっています。これらは特定の目標や期限がダイエットの動機付けとなっているケースです。
一方で、モデルや女優の細さに影響を受けて始めると答えた人は17人と最も少なく、メディアの影響は比較的限定的なようです。(グラフ3)

グラフ3

ダイエット成功の圧倒的要因は「自己管理の徹底」

ダイエットを始めて成功した時、その要因はなんだったのかを聞いた質問では、「自己管理の徹底」が403人おり、これを成功要因として挙げています。これは、個人の自己規律と持続的な努力がダイエット成功の最も重要な要素であることを示しています。次に多いのは「家族や友人のサポート」で46人がこれを選んでおり、身近な人々の励ましやサポートが成功への大きな助けとなっていることがわかります。また、「アプリやウェブサイトでの管理」は36人が選び、技術的なツールを利用することで日々の進捗を可視化し、モチベーションの維持に役立っている様子が伺えます。
最も少なかったのは「専門家(栄養士、トレーナー)からのアドバイス」で15人となっており、専門的なアドバイスは一部の人には効果的かもしれませんが、大多数にとっては自己管理や身近なサポートの方がより重要であることが示されています。
これらの結果から、ダイエット成功の鍵は自己管理の徹底にあり、個々の規律と持続的な努力が最も影響力のある要素であることが明らかです。(グラフ4)

グラフ4

ダイエットで挫折しそうになる多くの回答が「変化が見られない時」

ダイエットをしている期間で最も挫折しそうな辛い時期についても聞いていますが、「長期間の変化が見られない時」(159件)が最も多く挙げられ、努力の結果が現れず、モチベーションを維持するのが難しいことがわかります。成果を実感できない状況では、挫折しやすくなります。次に多かったのは「体調が悪い時」(85件)。体調不良は、食事制限や運動を続けるのに困難をもたらし、ダイエットへの意欲が下がる要因となるようです。
また、「ある程度の成果が見えた後」(84件)も挫折しやすい時期として挙げられています。これは成果を一度実感したことで安心し、その後の継続が難しくなる状況を示しています。
「ダイエットを始めてから最初の1週間」(77件)は、慣れない食事制限や運動習慣に直面する時期であり、最初のハードルを乗り越えるのが難しい場合があるようです。
これらの結果から、ダイエットの成功には各段階での心理的な障壁を認識し、適切なサポートや自己管理が重要であることがわかります。(グラフ5)

グラフ5

ダイエット中に負けそうな誘惑が「家族・知人の悪魔のささやき」

ダイエット中には様々な誘惑があるものですが、抵抗が難しい誘惑についても聞いています。抵抗が難しい誘惑の中で最も多かったのは「家族・知人の悪魔のささやき」で180人がこれを挙げており、身近な人からの食べ物に関する誘惑が最も抵抗しにくいと感じられています。これは、社会的な交流の中で食事を共にする機会が多いため、周囲の影響を受けやすいことが原因かもしれません。
次に多いのは「コンビニの新商品」で108人が挙げており、日常的に目にする新しい誘惑に対する抵抗が困難であることがうかがえます。また、空腹時に流れる食品CMは83人が抵抗しにくいと答えており、空腹感が強い時に見る広告が特に誘惑を感じさせる原因となっているようです。
その他、インスタのスイーツ画像(52人)、テレビ番組のグルメリポート(50人)、スーパー・デパ地下の試食コーナー(27人)も挙げられており、メディアや公共の場での食品露出がダイエット中の誘惑となっています。(グラフ6)

グラフ6

誘惑に負けそうな時の言い訳トップが「明日から本気出す」

ダイエット中に誘惑に負けてしまいそうな時には、ついつい言い訳をしてしまうものですが、その最も多い言い訳が「明日から本気出す」(228件)で、これは今すぐの誘惑を避けるために将来への期待で自分を安心させる典型的なパターンです。
次に多い「今日はチートデイにする」(122件)は、定期的に食事制限からの解放を正当化するための言い訳ですが、頻繁に使いすぎるとダイエット効果が損なれるリスクがあります。「ストレスは太る原因だから今は食べる」(61件)という言い訳は、ストレスによるエモーショナルイーティングを正当化するもので、食欲がストレスの軽減につながると信じているようです。
「人生一度きり、楽しまなきゃ」(39件)は、瞬間の楽しみを重視し、厳しい自己制限から解放されたいという気持ちが込められています。
これらの言い訳は、ダイエット中の心理的な壁を乗り越えるのが難しいことを示しており、自己管理においてモチベーションの維持がいかに重要かを示しています。(グラフ7)

グラフ7

ダイエットに成功するためには長期的なライフスタイルの変更が必要

最後にダイエット経験で学んだことを聞いていますが、その回答として、ダイエットに成功するためには長期的なライフスタイルの変更が必要であること(148件)、適度な運動の重要性(141件)、過度なダイエットの避避(92件)、自分のペースで進むこと(74件)、メンタルヘルスの維持(45件)が効果的なアプローチとして挙げられています。これらの意見は、持続可能で健康的な方法を重視し、個々の状況に合わせた柔軟な対応が成功の鍵であることを示しています。(グラフ8)

グラフ8

今回の結果から、多くの女性が健康的で持続可能な方法として運動やエクササイズを選択し、体形を整えるための外見への満足感が主な動機であることが明らかになりました。
自己観察や誘惑への抵抗力がダイエット成功に重要であり、長期的な視野でのライフスタイル変更が必要とされています。また、ストレスや心理的な要因が食欲を刺激し、メンタルヘルスへの影響も指摘されました。
持続的な自己管理と努力が重要であり、一歩一歩目標に向かって進むことが重要なのではないでしょうか。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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