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健康・美容意識は底堅く健康食品市場は継続的に上昇傾向

サプリメント

矢野経済研究所の国内の健康食品市場、機能性表示食品市場を調査結果によりますと、健康食品の市場規模は、2024年度が前年度比1.9%増の9,221億7,000万円、2025年度は同0.8%減の9,147億1,000万円(見込)と推計されています。

グラフ

2024年度は、2024年3月に発覚した紅麹問題がサプリメント形状のコレステロール対策を中心とした生活習慣病予防対策に大きな逆風となったものの、粉末などの一般食品に近い形状に需要が流れ、全体としては微増で着地しています。

流通別では、健康食品市場の販路で大きな比重を占める無店舗販売では、訪問販売は、販売員の高齢化、軟調な新規会員の獲得などの影響により市場規模の縮小基調に歯止めがかからない状態が続いており、今後もダウントレンドが継続すると思われます。
通信販売は、従来型のオフラインにおける単品通販型ビジネスが過渡期を迎えており、大きな拡大が見込みにくい状況となっている様相です。一方、オンラインでは、国内最大級のショッピングモール型サイトのほか、近年、特に世界最大級のECプラットフォームの増勢傾向が顕著です。OEM(委託製造)を活用したベンチャー系企業の参入も活発であり、この勢いは当面続くと思われます。
薬系ルートは、ドラッグストアにおいて、競合激化による店舗の小商圏化、建築コストの上昇に伴う新規出店の見直しなどの動きがあるものの、依然として店舗数は増加傾向にあります。また食品の取り扱いを強化し、低価格販売により集客につなげる戦略、調剤併設の加速、ドミナント戦略・M&Aなど、業界の増勢傾向が続き、健康食品の販売にも追い風となっているようです。
食品ルートは、一部、ドラッグストアとの競合はあるものの、即飲需要の高いCVS(コンビニエンスストア)、日常の買い物ついでの食品スーパーなどの業態特性を活かした健康食品の販売が見られ、堅調に推移しています。
健食系ルートは、地方を中心とした店舗の減少、ドラッグストアやオンラインストアの台頭などが影響し、当面縮小基調が続くことが予想されます。
その他ルートは、コロナ禍からの人流回復の追い風、サービス産業における物販が一巡しつつあることなどから、市場伸長率は鈍化傾向がみられます。

ドラッグストア

健康食品業界は、紅麹問題や、物価高を背景とした生活防衛、商品・送料などの値上げを機に健康食品の定期購入からの離脱がみらます。一方で体調管理への意識向上に伴う免疫サポート関連の需要拡大、若年層の健康・美容意識の向上など、健康食品に対する需要の盛り上がりもみられるため総市場は今後も緩やかな拡大基調が続くと予想できます。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子

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