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メイクアップ化粧品の国内市場

メイク

富士経済はロングラスティング機能が重視された“マスクメイク”から艶感や色味、立体感といった仕上がり重視のトレンドへの移り変わり、韓国ブランドの取り扱い拡充、インバウンド需要の回復などで拡大するメイクアップ化粧品と、SNSなどを通じて新規ユーザー獲得が進むフレグランスの国内市場の調査結果を公表しました。

フェイスパウダー(カラーパウダー)は、ベースメイクに含まれるフェイスパウダーのうち、肌色以外のアイテムを対象とし、ハイライトも含む。肌色のパウダーは主にファンデーションの仕上げに用いられるのに対し、カラーパウダーは肌に明るさや透明感を与える目的があり、チークカラーと用途が類似しています。

パウダーメイク

コロナ禍において、マスクメイクとして目の周りにハイライトを使用するメイクがトレンドとなったことや、一部の商品でインバウンド需要が高まったことからフェイスパウダー(カラーパウダー)が伸び、2022年にチークカラーを上回りました。2024年は艶感や透明感のあるベースメイクがトレンドとなったことが好材料となり、両品目とも市場は拡大しました。

様々なメイクトレンドが発信される中、血色感を与えるピンク系のフェイスパウダーやハイライト使いができるチークなど、カテゴリーの垣根を超える商品が増え競合が激しくなっています。一方でフェイスパウダーとチークカラーのダブル使いなど、両品目の購入・併用を促進する動きもあり、今後の展開が注目されます。

フェイスパウダーは、肌の明るさや透明感を重視したベースメイクがトレンドであることから、ブルーやパープルの色味を有するアイテムが人気になっています。また、有力ブランドが国内需要、インバウンド需要共に人気を集めて大きく伸び、市場をけん引しています。透明感や艶感のあるベースメイクのトレンドを背景に、青みカラーやパール配合の商品が増加していることや、ハイライトのユーザーがマス層へ広がることなどで市場は拡大していくと予想しています。

チークカラーは、2023年、2024年ともに前年から15%以上の伸びとなっています。肌や輪郭のメリハリ・立体感がトレンドとなり、立体感を与えることを訴求した商品の発売が活発でした。また、ファッショントレンドとしてミニバッグが流行しており、持ち物を減らせる多機能アイテムとして、リップカラーとしても使えるチークカラーなどの需要が高まっているほか、2025年は韓国ブランド発のトレンドである“キーリングコスメ”(バッグチャームなどとして使用できる化粧品)の投入も活発であり、市場は拡大を維持するとみられます。

グラフ

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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