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全国の医療機関で老化のマーカーNAD⁺が測定可能に!


ミルテル(本社広島県広島市)と帝人グループの NOMON(本社東京都千代田区)は、2023年6月より、医療機関向け血中ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下、NAD⁺)測定サービス「NAD⁺Test」、および受託研究向けの血中 NAD⁺測定サービスを開始しました。

ミルテルは帝人(本社大阪府大阪市)からの技術供与を受け、2022年より、青森県弘前市岩木地区の住民を対象とした大規模合同健康調査である岩木健康増進プロジェクト健診において、 NAD⁺測定の社会実装を進めていました。この度、2023年6月より、NAD⁺測定を正式サービスとしてリリースし、ミルテル検査サービスやNMNサプリメントなどの製品販売において業務提携をしているミルテルおよびNOMONの両社により、ヘルスケア・アカデミア領域へ幅広く展開していくということです。

NAD⁺は生命活動を維持するためのエネルギー産生に必須の物質であり、長寿遺伝子「サーチュイン」や時計遺伝子「Clock」「Bmal1」などの活性を制御することが知られています。
また、加齢に伴い体内のNAD+が低下することが報告されていることから、ヘルスケア領域および老化研究領域での注目度が高まっています。NAD⁺を補充する方法としてNMNが着目されていますが、NAD⁺やNMNの安定性の問題などから、これまで体内のNAD⁺量の正確な把握について十分なデータがなく、測定方法の確立が急務でした。今回開始するNAD⁺測定サービスにより、体内のNAD⁺濃度に関する情報が蓄積することで、適切なNAD⁺量の管理ができるようになることが期待されます。両社は、この血中NAD⁺測定技術を通じて、Well‐Being実現に貢献していきたい考えだとしています。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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