総合マーケティングビジネスの富士経済は、新型コロナウイルス感染症の流行により、来院機会やインバウンドの減少を受け、ビジネス形態が大きく影響を受けている再生医療の自由診療市場の調査結果を発表しました。
調査では自由診療で再生医療等技術を提供している整形外科、美容関連、歯科、がん免疫関連、その他の医療機関の動向から再生医療の自由診療市場の現状を調査し将来を予想しています。
再生医療自由診療の国内市場
再生医療では幹細胞療法やPRP(多血小板血漿)療法、がん免疫療法などが行われています。この内、幹細胞療法は、整形外科や美容関連で行われています。また、PRP療法は整形外科やしみ、しわ、たるみ改善など美容関連に加え、歯科や不妊症治療でも行われており症例数も多いです。
2020年は新型コロナの影響による外出自粛や緊急性を要さない治療を延期する動きから市場は縮小しています。また、MSC(間葉系幹細胞)の使用など高額な治療を行うケースが多いインバウンド需要が消失したことも大きく影響しました。
2021年は自粛緩和や病院の感染症対策の徹底、啓発活動による認知度向上などにより治療を受ける患者数が伸びたことで市場は前年比増となっています。特に、美容関連はマスクによって治療後の副反応が隠せることから、治療を希望する患者の増加傾向が見られました。
今後は新型コロナが収束に向かうとともに再びインバウンド需要を取り込み、高額な治療が増えることが予想され、市場は2025年に2020年比43.1%増の93億円が予測されています。
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル