最近、エステ開業の中でも「一人サロン」が非常に注目されています。
一人サロンならではのメリットも多く、ハードルの低さから開業を考える人が増えてきているのです。
しかし、一人サロンを開業するにはいくつかのリスクも背負わなければなりません。
対策をしっかりと考えておかないと、売上が維持できないという事態に陥ってしまいます。
今回は一人サロンのメリットに加えて、一人サロンが抱えるリスクや成功させるコツについてご紹介しましょう。
一人サロンのメリット
一人サロンには通常のサロンと異なるメリットが多くあり、工夫を凝らせば長く続けられます。
まずは、一人サロンを開業するメリットについてご紹介します。
信頼関係が築きやすい
一人サロンでは受付はもちろん、施術から会計まで、すべてを1人で対応することになります。
お客さんの性格などがわかりやすかったり、気持ちを汲み取りやすかったりするので、コミュニケーションも上手くいくことが多いです。
普通のサロンよりも深く関わり合えることから、信頼関係が構築しやすくなります。
1人のお客さんと向き合う時間になるので、お客さんの要望どおりの施術ができるほか、カウンセリングに関してもしっかりと時間が取れます。
信頼関係が築きやすいことでリピーターが多く獲得できるのはもちろん、リピーターの紹介で新規を獲得できることも多いです。
エステサロンを長く続けていくことや売上を安定させるためには、リピーターを作ることがとても重要になります。
少ない資金で理想のサロンづくりが可能
一人サロンは普通のサロンと比べて規模が小さく、設備投資や装飾・内装などにかかる費用がかなり抑えられます。
店内も比較的狭いため、装飾や内装で凝ったデザインをしても大きな出費にはならないことが多いです。
理想のサロンを作りたい、こだわりのサロンにしたいという方には、一人サロンがピッタリなのです。
また、1人で切り盛りしていくため人件費もかかりません。
人件費もエステサロンを開業する上で重要な要素となるので、それを考えなくても良いというのは、精神的にもかなり楽になると言えます。
時代に合っている
近年では仕事に限らずプライベートでも忙しくしている方が多く、癒される場所を探している方は少なくありません。
実は一人サロンはお客さんとマンツーマンでサービスを行っていくため、癒しの場として注目を集めているのです。
穏やかにリラックスしながら極上の施術を受けられる環境を作ってあげることで、他のサロンとの差別化を図ることができます。
1人のお客さんだけに集中できるのは一人サロンならではのメリットになるでしょう。
また、他のお客さんと鉢合わせしない点も、お客さんが最大限にリラックスできる理由になります。
感染症やウイルスなどを気にするお客さんも利用しやすいため、今後はさらに一人サロンが増え、人気も上がっていくと考えられているのです。
一人サロンが抱えるリスクとは?
次に、一人サロンのリスクについてご紹介します。
リスクはいくつかありますが、どれもしっかりとした対策を考えておけば事態を回避できることも多いです。
ぜひ参考にしてみてください。
売上に上限ができてしまう
一人サロンは、当然すべての業務を1人でこなさなければならないため、1日に対応できるお客さんの数が限られてきてしまいます。
つまり、売上自体の上限も確定してしまうのです。
かといって、メニューの価格設定を高くしすぎると、そもそもお客さんがつかなくなってしまい、売上どころではなくなってしまいます。
多くのお客さんをさばくという方法もありますが、その分たっぷりと時間が取れないため、一人サロンならではの魅力がなくなってしまう恐れがあります。
売上の上限をなるべく確定させないためにも、物販を導入するなどの工夫を行い、売上を伸ばすことも視野に入れましょう。
代わりがいない
一人サロンは、他のスタッフがいないため、風邪や怪我でも代わってもらうことができません。
特にエステサロンは予約制であるため、休まざるを得ない日に予約が入っていたら、そのお客さんに迷惑をかけてしまうというリスクがあるのです。
なるべく体調不良を起こさないように体調管理をしっかりと行っていくことが大切になります。
とはいえ、いくら体調管理を行っていても何かしらのトラブルが起きてしまうでしょう。
そんな時のために、お客さんとの信頼関係をしっかりと構築しておくと、お客さんとのトラブルも避けられます。
また、そのような時の代替案も作っておく・伝えておくことで、スムーズに対応しやすくなります。
代替案は次回お詫びのサービスを行う、信用できる他店への案内をするなど様々です。
自分やお客さんに合ったものを提示し、信頼関係を崩さないように慎重に対応しましょう。
予約に関するリスク
電話予約を導入する場合、施術中に電話が入る可能性もゼロではありません。
お客さんを待たせて電話対応を行うことになりますが、一人サロンならではの癒し空間が電話で台無しになってしまうリスクがあるのです。
数分なら快く待ってくれるお客さんがほとんどですが、施術時間が予定どおりにいかないと迷惑がかかってしまいます。
次に予約をしているお客さんにも迷惑がかかることもあることから、一人サロンならではのリスクと言えるでしょう。
また、予約ミスに関しても対応が大変です。
同日中に案内ができれば良いですが、そう上手くはいかないこともあるでしょう。
予約ミスが起こってしまった時の対応も考えておくことで、イレギュラーにもスムーズに対応できます。
予約に関するリスクを減らすためには、やはりインターネット予約を活用するのがおすすめです。
特典をつけるなどの工夫で、インターネットでの予約を促しましょう。
一人サロンを成功させるコツ
一人サロンは、国家資格などを持っていなくても始められるため、多くの人が挑戦しています。
ハードルが低いとはいえ、開業のための準備を入念に行わなければ成功させることはできません。
3つの成功させるコツについてご紹介します。
ファンを増やすための集客を
開業することが決まったら、まずは宣伝に力を入れていきましょう。
一人サロンの集客方法には多くの種類がありますが、取り組みやすいSNSやブログなどを活用するのがおすすめです。
お店がオープンする前から予約してもらえるよう、コンテンツを充実させる必要があります。
オープンする前からコンスタントに更新していき、なるべく多くの人の目に留まるような投稿を心がけましょう。
ここで注意したいのが、問い合わせの窓口をわかりやすくしておくという点です。
気になる・予約したいけどどうすれば良いのかわからないという人も多く、とりこぼしてしまう可能性があるからです。
適正な価格を設定する
一人サロンの料金設定は、高すぎても低すぎても良くありません。
また、値下げは簡単に行えるものの、その後値上げを行うのは非常に困難です。
安く設定しすぎてしまうというケースも多く、経営が困難になってしまう方も少なくないのです。
自分の技術力を信じることはもちろん、高くても通いたくなるようなメニューを用意するのが何よりも大切です。
価格やメニューについては、より時間をかけて決めていくのが成功させるコツの1つになります。
ターゲットを明確に
一人サロンは、お客さんをどれだけ満足させられるかが売上に直結します。
お客さんを満足させるためには、ターゲットを明確にすることがとても重要です。
自分が得意な施術や理想のサロン環境、どんな接客をしていきたいかをまず考え、それがどのような客層に刺さるのかを分析していきましょう。
満足させられるターゲットがわかったら、ターゲットが住んでいる場所、通える価格、好まれる雰囲気なども調べていき、徹底的に客層を絞っていきます。
開業後は、最初に決めたコンセプトがぶれないように運営していくことも大切です。
コンセプトがぶれてしまうと、リピーターが離れてしまう原因になったり、絞っていたターゲットに刺さらなくなってしまったりします。
今回は、一人サロンの開業についてご紹介しました。
一人サロンは、完全プライベートのサロンで、お客さんに最大限の癒しを提供できる魅力的なサロンです。
とはいえ、一人サロンにはいくつかのリスクがあるため、リスクヘッジを怠るとお客さんに迷惑をかけてしまう可能性があります。
事前にしっかりと準備をしておくことで、お客さんとの信頼関係を維持できるようにしましょう。
また、一人サロンはターゲットを明確にすることが非常に重要で、ここがしっかりしていないと長続きが叶わないことが多いです。
入念に開業の準備を行い、万全な状態でオープンできるようにしてください。