エステ開業後、複数店舗を持ちたいと考える人もいるでしょう。
軌道に乗るほど、次のステップへと進みたくなるものです。
しかし多店舗展開をすることによるデメリットやリスクもあるので、迷ってしまうケースもあります。
そこで今回は、エステ開業で複数店舗を目指すメリットとデメリット、そして成功させるためのポイントについて解説していきます。
エステサロンの経営者で多店舗展開を目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。
エステ開業で複数店舗を目指すメリット
まずは、エステ開業で複数店舗を目指すメリットからみていきましょう。
利益や売り上げをアップできる
複数店舗展開すると、その分利益や売り上げがアップします。
1店舗だけより多くのお客様を受け入れることができるためです。
2店舗目以降も順調に経営ができ、ノウハウをきちんとマニュアル化することで、さらなる店舗数増加も目指しやすくなります。
また、人員が不足している店舗に他の店舗からスタッフを派遣して教育コストなどを削減したり、予約・売上・顧客など管理ツールを統一して利用料を削減したりすれば、さらに利益が増えていきます。
仕入れに関しても、まとめて大量に仕入れられるようになるので、単価を抑えることにつながるのも大きなメリットです。
このような対策を講じることで1店舗にかかるコスト削減につながり、利益アップにも直結します。
多様な働き方を実現できる
エステサロンで働くスタッフは、それぞれが異なるキャリアプランやライフスタイルを有しています。
1店舗だけだと、勤務時間をそれなりに確保できるスタッフ数人でやりくりするのが一般的です。
そのため、時短勤務などを希望するスタッフに合わせたシフトを作ったり、子どもの都合で休むことが多いスタッフに働き続けてもらったりすることが難しくなってしまう場合もあります。
柔軟な働き方が推奨されている現在、エステサロンでも多様な働き方を実現できるのが理想的です。
そのような場合も、複数店舗あるとメリットを享受できます。
なぜかというと、他の店舗から応援を頼めるからです。
店舗数の増加に伴い、マネージャーや店長などの役職に就くスタッフも必要になります。
キャリアアップを目指しているスタッフにも、多くの選択肢を提供できるようになるでしょう。
このような理由から、複数店舗を構えることは多様な働き方を実現するためにも効果的です。
この他にも、1店舗の収益に依存しなくなること、認知度を向上できることなどもメリットとして挙げられます。
エステ開業で複数店舗を目指すデメリット
エステ開業で複数店舗を目指すことで得られるメリットもありますが、デメリットがあることも忘れてはいけません。
続いては、どのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
維持費が増える
当然ですが、店舗数が増えると維持費も比例して増えていきます。
売り上げに関係なく、家賃や水道光熱費などの維持費は毎月発生します。
どこか1つの店舗で業績が芳しくないと、他の店舗でカバーしなければいけません。
それが負担になってしまう可能性もないとは言い切れないでしょう。
スタッフの管理が難しくなってしまう
店舗数が増えれば、雇用するスタッフの数も増やす必要があります。
店舗数が増加するほど、オーナーだけでは管理できなくなる可能性が高いです。
知らないうちにサービスの質が下がり、ネガティブな口コミが広まってしまう恐れもあります。
また、スタッフ同士のコミュニケーションが希薄になり、チームワークが悪くなるという懸念も生まれます。
新店舗は来店者数を予測するのも難しいため、人手が不足したり、余ったりするケースも珍しくありません。
急な予約が入る可能性もあるので、店舗数が多くなるほどどこの何人配置すべきなのかわからなくなってしまいがちです。
経営が複雑になる
エステサロンの2店舗目以降をオープンさせる場合、1店舗目はオーナーが引き続き管理して、他の店舗はスタッフに任せるといったパターンが多いです。
場合によっては軌道に乗っている1店舗目を任せることもあるでしょう。
いずれにしても、いきなり1つの店舗を任せっきりにするわけにはいかないので、オーナーがサポートしなければいけません。
そうなってしまうと、2店舗の管理を担っている状態になるので経営が複雑化し、ミスやトラブルを誘発してしまう可能性も高まります。
エステ開業で複数店舗を目指すなら、このようなデメリットがあることも把握しておきましょう。
デメリットを理解していれば、対策も講じやすくなります。
成功させるには?
複数のエステサロンを抱えると、前述したようなデメリットもあるので、なかなか踏み切れない人もいると考えられます。
しかし、メリットも大きいので複数店舗を目指す価値は大いにあります。
最後に、エステ開業で複数店舗を目指し、成功させるために知っておきたいポイントについてみていきましょう。
店長とマネージャーの役割を決めておく
2店舗程度であれば、オーナーが数字の管理をしても問題なく進められる可能性が高いです。
しかし3店舗目、4店舗目と規模が大きくなっていくと、オーナー1人では管理しきれなくなっていきます。
その時に店長やマネージャーといった役職のスタッフが必要になります。
店長はそれぞれの店の責任者、マネージャーは店長を管轄するさらに上の立場となる責任者といったように、役割分担をすることが重要です。
店長がマネージャーを兼務すると、スタッフとのコミュニケーションが薄くなってしまったり、各店舗の管理や分析が甘くなったりすることが多いため、避けるのが無難です。
スタッフを教育するための仕組み作りをする
スタッフが多くなると施術のレベルや接客方法に差が生まれやすくなります。
それでは顧客満足度が下がりかねないので、多店舗展開するならスタッフを教育するための仕組み作りは必要不可欠です。
スタッフの個性を活かした接客も素敵ですが、サロンのブランディングのためにも一貫したサービスを提供することが重要です。
そのため、新人向け研修として基本的な技術と接客をレクチャーしたり、店長研修として求められている役割や仕事を学ぶ機会を設けたりするのがおすすめです。
就業規則を見直す
店舗数が増えてきたら、就業規則の見直しも行うようにしましょう。
最初のうちはスタッフ数も少ないので、一人ひとりが働きやすい環境作りをすれば問題ありません。
しかし多店舗展開する場合は、全員にとって最適な働き方を考える必要が出てきます。
スタッフの増加に伴い、残業や有給休暇、シフトのルールなども多くなるので、就業規則を見直すようにしてください。
雇用する側もされる側も不利益を被らないようにすることが重要です。
エステ開業で複数店舗オープンさせて、成功へと導くには、このようなポイントを押さえておきましょう。
役割分担や教育の仕組み作りがしっかりできていれば、働きやすい環境作りにもつながります。
そしてそれは、お客様にとって気持ちがいい環境作りにもつながるので、意識してみてください。
エステ開業を実現したら、次は複数店舗を目指したいと考えるサロンオーナーは少なくありません。
しかしそこで失敗してしまうといったパターンも多いです。
成功させるためには、メリットとデメリットをきちんと理解し、成功させるためのポイントを把握しておくことが重要だと言えるでしょう。