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外出機会の増加やカウンセリング活動の制限緩和で機能性化粧品の国内市場は回復傾向


総合マーケティングビジネスの富士経済(東京都中央区、菊地弘幸社長) は、「おうち美容」で生じたスペシャルケアアイテムの需要や、外出機会の増加による美白意識の高まりに加え、低迷していたベースメイクの回復が期待される機能性化粧品の国内市場を調査・分析し、その結果を公表しました。
調査では、モイスチャー、ホワイトニング、アンチエイジング、敏感肌、アクネ対応などの機能を訴求する商品を機能性化粧品と定義し、訴求機能別の市場動向を分析するとともに注目商品の動向についてまとめています。

市場全体では新型コロナウイルス感染症流行の影響による外出自粛やインバウンド需要の消失により、2020年に大きく縮小しましたが、その後回復に向かっています。
2021年はマスク生活の長期化によって、毛穴目立ちや角質の蓄積をケアするニーズが高まり、皮脂・毛穴ケア(モイスチャーに含む)のスキンケアや、モイスチャー機能を持つリップクリーム、コロナ禍の「おうち美容」 としてヘアケアのスペシャルアイテムなどの需要が増えたことから、市場は前年比3.3%増となりました。一方、通年でコロナ対応が要されたことで伸びを抑制される品目も多かった様です。

2022年は、消費者の外出機会増加や、夏場は猛暑日が多くなったことで、美白スキンケアに対する意識が高まったほか、サンスクリーンの需要が増加しました。また、商業施設の営業状況改善や店頭でのカウンセリング活動の制限緩和などの好材料もあり、市場は前年比2.5%増となりました。コロナ禍で苦戦が続いていたベースメイクも、マスクに付着しにくいマスクプルーフを訴求したファンデーションが活発に発売されたことで前年を上回ったとみられます。

<機能性化粧品の国内市場>
2022年見込み 2兆3,391億円 前年(2021)比 102.5%
2023年予測 2兆4,026億円 前年(2022)比 102.7%
執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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