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新型コロナウイルス5類移行で国内医薬品市場は回復


富士経済は、新型コロナの5類移行を受けて大幅に回復した訪日外国人の増加によるインバウンド需要の拡大でプラスの動きがみられる、一般用医薬品の国内市場を調査し、その結果を発表しました。

市場規模が大きいのは感冒関連用薬や外皮用薬、ビタミン剤、胃腸・消化器官用薬などです。コロナ禍で、感冒関連用薬はマスク着用や衛生意識向上に伴う風邪罹患の減少により総合感冒薬や鎮咳去痰剤などが大幅縮小、胃腸・消化器官用薬は外食機会の減少で総合胃腸薬や健胃・消化薬などの需要が減少しました。また、ビタミン剤は一部の品目がインバウンド需要消失の影響を大きく受けました。そのため、一般用医薬品の市場は2020年に大きく落ち込み、2022年まで回復は鈍かった様相でした。

2023年は新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う人流増加、また、外食機会の増加やインバウンド需要の回復により、多くの品目が伸びたため、市場は前年比7.7%増となり、2024年も前年同様の傾向で好調であるものの、市場の伸びはやや鈍化しました。
カテゴリー別では、外出機会の増加やインバウンド需要の回復などにより2023年から好調が継続しているビタミン剤や漢方処方エキス製剤、生活習慣病関連用薬、外皮用薬、毛髪用薬などが伸びています。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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