厚生労働省がまとめた2024年末時点の全国の医師数は34万7772人で、前回2022年調査と比べて4497人(1.3%)増加し、過去最多を更新しました。女性医師の割合は24.4%となり、統計開始以来、過去最高を記録しています。全体数は増加傾向にあるものの、外科や産婦人科といった特定診療科の減少や、診療所医師の高齢化など、医療提供体制の構造的な課題も浮き彫りとなってきています。(表1)

表1
小児科は増加傾向も外科や産婦人科は減少
診療科別(主たる診療科)の動向には明暗が分かれています。少子化対策や成育医療の充実が叫ばれる中、小児科医は1万8009人と前回より228人(1.3%)増加しました。女性医師の割合が高い同科において、長時間労働を是正するためのチーム医療への移行が進んでいることや、発達障害やアレルギーなど医療ニーズの多様化に対応できる、より手厚い診療体制が求められている背景があります。
一方で、外科(呼吸器外科、心臓血管外科などを含む外科系全体)は前回調査から減少傾向が続いており、産婦人科・産科も1万1690人と、前回から143人減少しました。特定の診療科の医師不足は、地域で必要な医療が受けられなくなる事態に直結するため深刻です。(表2)

表2
地域偏在が最大で2倍
人口10万人当たりの医療施設に従事する医師数は全国平均で267.4人となり、前回より5.3人増加しました。しかし、都道府県別に見てみますと、最も多い徳島県(345.4人)と最も少ない埼玉県(189.1人)の間には約2倍の開きがあり、地域による医師数の偏在は依然として解消されていません。(表3)

表3

健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル