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健康訴求飲料の好調続く 体感を得やすい明確な訴求ポイントを持つ商品が伸長傾向


富士経済は、物価上昇やライフスタイルの変化とともにニーズが変わりつつあるウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料の市場調査結果を発表しました。調査ではウエルネス飲料として7市場、ウエルネスアルコール飲料として3市場を対象に市場の現状を明らかにし将来展望もしています。また、8つの注目成分別市場を明らかにすることで成分別のトレンドも分析も行われています。尚、ウエルネス飲料、ウエルネスアルコール飲料については、健康訴求・健康維持を広く訴求し、糖質やカロリーなどのオフゼロや強炭酸などリフレッシュに繋がる飲料・アルコール飲料を定義としています。

2024年の市場は、需要の一巡によって疲労感軽減を訴求した商品は前年を下回り、また、記憶力に関して訴求した商品も縮小しています。一方、血圧や血糖値、コレステロール値など数値化して効能を感じやすい商品は好調であるほか、免疫ケアやリフレッシュなどを訴求した新商品の発売もみられたことから、ウエルネス飲料は四条拡大傾向が見られました。
2025年以降は、価格と訴求ポイントのバランスが鍵となります。健康訴求・健康維持を訴求していない商品と比べ、価格が大幅に高い商品は苦戦するとみられますが、実感を得やすい訴求ポイントを持つウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料は引き続き伸長し、市場拡大への貢献が予想されます。

⚫︎無糖茶飲料(ウエルネス飲料)

表1

2024年は「伊右衛門 特茶TOKUCHA」(サントリー食品インターナショナル)や、猛暑によりミネラル訴求に取り組む麦茶が好調であったことから、市場は前年比6.1%増の様相です。また、おなかの脂肪対策を訴求した商品が多く、リラックス効果や血圧対策などの訴求も伸びています。保健機能食品別では、特定保健用食品は減少しており、4割強を占める機能性表示食品が増加しています。

⚫︎ノンアルコール飲料(ウエルネスアルコール飲料)

表2

2024年は、前年の酒税改正によって増税となった国産新ジャンルビールテイスト飲料からの需要シフトがみられました。また、「アサヒゼロ」(アサヒビール)が発売されて新たな需要を獲得しているほか、「グリーンズフリー」(キリンビール)が多様な飲用シーンを提案し好調であるため、2024年は市場拡大傾向でした。糖質やカロリーのオフゼロ訴求商品が前年から微減している一方、プリン体オフゼロ訴求商品は増加しており市場拡大に貢献しています。

⚫︎注目成分のGABA

表3

機能性表示食品の展開が多い成分で、2021年以降、果実野菜系飲料の大幅な販売増が市場拡大をけん引しています。2024年は約7割を占める果実野菜系飲料や、規模は小さいものの紅茶飲料が大きく伸びており、加えて、「CHILL OUT」シリーズ(コカ・コーラシステム)の好調を背景に機能性飲料が伸び、前年比23.9%増と予測しています。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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