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ベルガモットミントエキスのDKK1促進作用を日本薬学会にて発表


ナガセビューティケァ(本社東京都中央区、三原康弘社長)は、ベルガモットミントエキスとその成分に DKK1 促進作用を確認し、この研究成果を日本薬学会第 143年会(北海道大学 2023年3月27日)において発表しました。

DKK1促進作用を指標とした植物エキスの探索

Wntシグナルは細胞の増殖や分化、発生等において重要な役割を担うシグナル伝達経路であり、皮膚における皮膚色の制御にも影響を及ぼすと考えられています。
こうしたWntシグナルの阻害因子として知られるDickkopf1(DKK1)は、色素細胞の増殖やメラニン産生を抑制すること、並びに表皮角化細胞のメラニン取込を阻害することが知られており、DKK1を調節することにより、色素形成を制御することができると考えられています。この研究では、DKK1を促進する植物エキスを見出すことを目的とし、植物エキスの探索を行っています。

探索した結果、13種類の植物エキスをヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF)に添加し、24 時間後の細胞におけるDKK1遺伝子の発現量を評価し、ベルガモットミントエキスに最も高いDKK1促進作用が確認されました。(図1)

図1 ベルガモットミントエキスのDKK1促進作用

 続いて、DKK1促進効果を示す成分の探索を行い、DKK1促進作用を指標に成分探索を行ったところ、salvigenin(サルビゲニン)が同定されました。サルビゲニンのDKK1遺伝子発現量への影響を評価したところ、濃度依存的なDKK1促進作用が確認されました。(図2)

図2 サルビゲニンのDKK1促進作用

13種類の植物エキスの中から、DKK1促進効果の高い植物エキスとして、ベルガモットミントエキスを見出しました。
成分探索の結果、サルビゲニンに濃度依存的なDKK1促進作用が確認されたことで、サルビゲニンは、ベルガモットミントエキスのDKK1促進作用に働きかける1つの成分であると考えられるとしています。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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