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夏太りの原因となる「基礎代謝量の低下」


基礎代謝量向上のサポートをしてくれる『短鎖脂肪酸』

基礎代謝量が低いと脂肪が蓄積しやすくなるため、肥満の原因となります。
一見、暑さによる発汗などから、代謝がよくなるイメージがある夏ですが、実は冬に比べて基礎代謝量が低下すると言われています。さらに、冷たいものの取りすぎや、クーラーによる冷えなど、夏の食生活による「腸冷え」などの腸内環境の乱れが、基礎代謝量を低下させる原因にもなります。

基礎代謝量とは?

体温の維持や、内臓の機能など、私たちが生命活動を維持するために最低限必要なエネルギーを数値化したものを基礎代謝量といいます。基礎代謝量は年齢や性別、体格などのほか、運動習慣やホルモンなど様々な因子の影響を受け一人ひとり異なります。外気温が低い冬は、カラダを温めて体温を維持しようと基礎代謝量がアップ。一方で、外気温が高い夏には、基礎代謝量は冬よりも低下してしまうと言われています。

夏の暑さによる活動量の低下や食生活・自律神経の乱れが肥満につながるだけでなく、カラダを冷やし、筋力を低下させて基礎代謝量をさらに下げることにつながるケースもあります。例えば、「冷たいものを取りすぎたり、クーラーで部屋を冷やしすぎたりすることによるカラダの冷え」や、「暑さによりカラダを動かす機会が減少」したり、また、「食生活が偏ることなどによる腸内環境の乱れ」などがあげられます。

そこで基礎代謝量を向上させることが必要になりますが、そのためにはカラダを冷やさないようにしたり、トレーニング等で筋肉量をあげたりすることのほか、食生活の面からのアプローチも重要になってきます。
特に食生活面で大きくサポートしてくれるのが「短鎖脂肪酸」です。短鎖脂肪酸」とはビフィズス菌などの腸内細菌が、水溶性食物繊維やオリゴ糖などをエサにして作り出す物質です。近年の研究で基礎代謝量の向上、内臓脂肪・体脂肪の低減などの抗肥満作用をはじめ、免疫機能や持久力アップなどの健康をサポートする効果があることが明らかになっています。つまり、「短鎖脂肪酸」を増やす食生活を行うことが、基礎代謝量を向上させ、「夏太り」を防ぐことにもつながります。

「短鎖脂肪酸」を増やすために意識したいのが『腸内細菌のエサ』です。短鎖脂肪酸をたくさん産生できる理想的な腸内フローラ(腸内細菌叢)を目指すためには、ビフィズス菌や酪酸産生菌などをはじめ、さまざまな種類の腸内細菌が腸内にいる状態をつくることと、それらのエサになる食物繊維が豊富に含まれる食材や素材を継続的に摂取していくことがカギになります。

野菜や果物、きのこなどに含まれる食物繊維が大腸に届くと、腸内細菌のエサとなり短鎖脂肪酸が作られます。特に、チコリやごぼうなどに多く含まれるイヌリンや、バナナなどに多く含まれているフラクトオリゴ糖などの水溶性食物繊維やオリゴ糖が、短鎖脂肪酸の産生に有効とのことですので、これらの食物を積極的に摂取し基礎代謝量を向上させ夏太りからサヨナラできるカラダ作りを目指してはいかがでしょう。
(参考資料:江崎グリコ広報事務局発行・NEWS Letter短鎖脂肪酸)

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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