業界ニュース

ヘアケアを中心とした物販が理美容向け業務用化粧品市場を牽引

ヘアケア

矢野経済研究所が国内の理美容向け業務用化粧品市場を調査し、市場規模、都道府県別やカテゴリー別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにしました。

国内経済は、物価上昇が続く一方、実質賃金の伸びが追いつかず消費支出を抑制する傾向が強まっています。そのため、理美容室への来店頻度の長期化や施術メニューの選定にシビアになる傾向があり、施術売上は概して伸び悩んでいます。こうした状況においても、メーカー各社が実施した業務用化粧品・店販品の価格改定は、販売実績(売上高ベース)の拡大に寄与しました。
また、来店客を対象とした理美容専売のホームケア用品(店販品)の販売とサロンユーザーによる継続利用がサロンの収益を下支えする働きをみせ、自社製品を供給するメーカーやディーラーも店販品の供給実績はヘアケアを中心に堅調な動きをみせています。
現在では、店頭以外での顧客との接点を拡大させるべく販売機会の損失を防ぐため、店販品のオンライン販売を可能にするアプリ(店販開設アプリ)を導入するサロンも増加しており、店販品市場は拡大を続けています。

市場は、2026年度まで緩やかな拡大が続く見通しですが、人口減少に伴う内需縮小という構造的問題に加え、物価上昇の影響によるサロンへの来店頻度の長期化に起因する客数の伸び悩みが続いており、中長期的には減少傾向に転じるリスクが高まっています。
これらの状況を踏まえ、理美容化粧品メーカーでは市況や外的要因に影響を受けにくいロイヤルカスタマー戦略を中心に見据え、サロンでの美容体験に価値を見出すメニュー提案とそのベースとなる新ブランドや製品ポートフォリオの構築、製品・メニューの価格戦略を推進する動きが活発になると考えます。加えて、ライフタイムバリュー(LTV)の観点に立ち、ヘアケアを中心とした店頭起点以外における継続的関係性の維持を図り、数量ベースはもちろんのこと収益性を重視した事業方針を強化していく様相です。

グラフ

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子

Related articles