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マッサージの効果を時間的に評価する新手法を発表

マッサージ

ナリス化粧品は経時的に変化する感性を把握するTDS法を利用し、マッサージの効果を評価する新しい手法を開発。関西学院大学工学部との共同で2025年3月7日〜8日に九州大学で開催された日本感性工学会春季大会で発表しました。

ハンドセラピーで施術を受ける対象者に、統計的な手法で選んだ8つの評価語を施術中に感じたタイミングで選んでもらうことで施術の各段階「消毒」・「化粧水塗布」・「乳液塗布」・「手の甲側軽擦」・「手の甲両手掌軽擦」・「指圧迫と軽擦」・「手掌側軽擦」・「両手掌軽擦」・「母指圧迫」・「両手掌軽擦追加」・「両手掌包み込み」・「拭き取り」ごとに、どのような感情が優位となっているのか時間軸でデータを収集。施術者の差によるブレをなくすため同じセラピストでの施術を条件とし、異なるマッサージ料で同じ施術を25名に対し3回実施し合計75回で得られたTDSカーブのデータを解析しました。

施術のメインである「手の甲側軽擦」から「母指圧迫」までの手技の中で優位に選ばれた評価語を「即時実感」、施術直後のアンケート結果を「直後実感」、そして施術翌日のアンケート結果を「後日実感」としてこれらの因果関係を解析した結果、例えば「手の甲側軽擦」で感じられる即時の「癒されている」実感が、直後の「気持ち良さ」実感だけでなく、後日の「癒し」実感にまで影響していることが分かりました。このことから、特定の手技が施術直後だけでなく、後日にハンドセラピーを思い出した際に実感として現れやすい可能性が示されました。この研究は今後、ハンドセラピー以外の施術にも応用が可能であるだけでなく、適するマッサージ料を選択することや、施術者のコミュニケーションスキルを含む技術の上達のためにも役立てることができると考えます。

グラフ1

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グラフ2

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執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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