メンタル障害における世界経済損失は1兆ドル超え
睡眠・マインドフルネス・瞑想に関するテクノロジー領域を含む「トランステック」は、シリコンヴァレーを中心に世界中に広がった。
2020年5月に国連は、COVID-19のメンタルヘルスへの影響に関し、うつ病と不安障害による世界経済の損失は年間1兆ドルを超えたと発表している。
コロナ終息後の世界では、メンタルヘルスの重要性がますます高まることが予想される。
そこで、今回トランステックをより簡単に身近なものにするべく技術開発を行っている、株式会社ネスパ(東京都・練馬区)にお邪魔して、開発中のマシン「トランステックウェルネス」を体験させてもらった。
無意識の領域を見える化し、幸福脳に導く
「トランステックウェルネス」を大雑把に説明すると「脳波・心拍・筋電・呼吸・発汗をセンサーで読み取り数値化し、無意識化で起こっている問題をトレーニングで解決する」というもの。ここではメンタルトレーニングを中心にしているが、欧米のクリニックでは「トランステックウェルネス」は認知症やうつ病などの検査や治療にも使われている。
最初に電極のついたヘルメットみたいなものを頭と耳たぶに装着し、私の脳の状態を見える化していく。
私のグラフからわかったことは、脳疾患のリスクは見られない。メンタルヘルスも良好とのことで、とりあえず安心。 ただ、良いのか悪いのかわからないが、なぜかアルファ波が出っぱなし!?
開発担当の坂井氏によると「超レアなケース。目を開けているのにアルファ波が優位な人は珍しい」そうだ。
取材中なのに、こんなにリラックスしちゃっていいの?というくらい、ストレスも緊張感もない状態。トレーニング前からすでに幸福脳なのだった(もはやオメデタイ脳と言った方が・・・)。
アルファ波が出っぱなしの良し悪しに関しては、後日「トランステックウェルネス」を用いて治療を行っている、セラピストの中川朋氏に伺うことにした。
念ずれば通ず!意識だけで、画面をコントロール!
脳波測定の後は、自分の脳の弱点を克服するためのトレーニングを開始。
このトレーニングがゲーム感覚で、とても面白いのだ!ゲームは2種類。ひとつは画面に映し出された飛行機を、意識だけで操縦。平行で飛ばしながら輪の中をくぐらせていく。見事成功するとポイントがもらえる。
心の中で(くぐれ、くぐれ)と念じるとくぐるのだが、あまり欲を出すと失速してしまう。なんか人生を感じさせる。
もうひとつの方は、野球ゲーム。バッターが自分。こちらも意識だけで、球を打っていく。この日、アルファ波が絶好調の私はゲームスコアも絶好調で平均値を遥かに超えるハイスコアだった!
しかし、意識だけで画面をコントロールするのは思っていた以上に楽しい。自分がサイキックにでもなったかのような気分にさせてくれる。
さて、結果を見ていた開発陣は「今回弱点を克服するためのトレーニングしか用意していなかったので、次回は潜在意識をより開花させるピークパフォーマンス・トレーニングを受けて貰いたい」とのこと。はい!もちろん喜んで、受けさせていただきます!
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル