矢野経済研究所が国内のオーガニック食品市場規模の調査結果を公表しました。
市場は2020年の新型コロナウイルス禍以降、巣ごもり需要の増加と消費者の健康志向の高まりといった追い風を受け、2020~2021年度は堅調に推移しましたが、2022年度以降、世界情勢の変化に伴う欧米のインフレと円安進行により、輸入品の輸入コストが上昇、販売価格の値上げを余儀なくされました。それまでオーガニック食品市場(特に加工食品)の拡大を牽引していた輸入品は、国産品との比較において価格競争力を有していましたが、この価格メリットが弱まったことで、以前と比べ、市場の成長率は鈍化しています。
2023年度以降は、国産品、輸入品ともに値上げが続いており、単価上昇に伴って参入企業各社の金額ベースの売上高は増加しているものの、数量ベースでは伸び悩みがみられます。
2025年度については、国内消費者の節約志向が強まる中で厳しい局面を迎えています。特に春から夏にかけて、米や野菜といった身近な食品の価格高騰が続いたことで、節約志向がより一層顕著となっています。
オーガニック食品を嗜好する消費者は、その価値を認識して購入する層が中心であるため、一般食品と比べて価格志向による買い控えは発生しにくいですが、カテゴリ別の選別購買が拡大しており、例えば野菜などの生鮮食品ではオーガニック商品を選択する一方で、加工食品では一般食品を選択して支出を抑制するといった消費行動が見られるようになっている様相です。
国内のオーガニック食品市場規模(農産物と加工食品の合計)は小売金額ベースで、2024年度の2,403億円から2028年度の2,591億9,000万円へと、2024年度比で7.9%の拡大を予測しています。一方、2024年度から2028年度における年平均成長率(CAGR)は1.9%程度の緩やかな拡大にとどまるとみられます。



健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル