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ブドウ糖の吸収も抑制する新規な血糖値コントロール素材『マウンテンキャビアエキス』を上市 〜 オリザ油化 〜


オリザ油化(愛知県一宮市)は、血糖値上昇抑制素材として「マウンテンキャビアエキス」を食品開発展(2022年10月12日~14日)で上市しました。

秋田県大館市の特産品として「とんぶり(ホウキギの成熟果実の加工品)」が知られていますが、プチプチとした食感やその見た目がキャビアに似ていることから海外では「畑のキャビア」とされ、マウンテンキャビアと呼ばれています。
また、中国では「地膚子(ジフシ)」と呼ばれ、後漢時代の「神農本草経」には「膀胱の熱をとる、小便の出をよくする、腎の気を補う、長く服用すれば耳や目が聡明になり、身軽になり、老化を抑える」と記載され、2000年以上にわたり生薬として使用されてきた歴史があります。

日本には平安時代に中国より渡来したとされ、江戸時代の文献である「農業全書」や「歌謡」にはホウキギの栽培の記録があり、平安時代から、茎は箒の原料として使用(ホウキギの名の由来)され、果実は精進料理などの特別な機会に食されていたとされています。

平成の時代になり日本のサポニン研究の権威である元京都薬科大学の吉川・松田らのグループによって,マウンテンキャビアの成分や生理活性に関する研究が精力的に行われ,その結果サポニンのmomordin Icが活性本体であり、ラットのグルコース負荷試験で血糖値の上昇を抑制することが報告されました。作用機序は胃から小腸への糖質の移行抑制と小腸粘膜内のグルコーストランスポーターの抑制に基づきます。
α-グルコシダーゼ阻害による血糖コントロール食品(サラシア,桑の葉エキスなど)と異なり,清涼飲料等で用いられる「単糖」のグルコースの吸収も抑制することを特徴とします。つまり、オリゴ糖や麦芽糖よりも低分子化されたブドウ糖や果糖のような糖質についても吸収抑制することで幅広い糖質吸収抑制を促します。

同社では四半世紀前のこの論文に着目。社内ボランティアに対してグルコース負荷試験を行ったところ,優れた血糖値上昇抑制(遅延)作用を示すことを見出しました(図1)。

図1

試験ではマウンテンキャビアエキス-P200㎎または400㎎を摂取した30分後にグルコース50gを摂取し,経時的に採血を行って血糖値の推移を測定しました。その結果,マウンテンキャビアエキス-P(200㎎)の摂取により,グルコース摂取30および60分後の血糖値がプラセボと比較して有意に減少した。400㎎の摂取量では30および60分後の血糖値変化量と血中濃度曲線下面積で,プラセボと比較して有意な減少が見られました。

同社では有効成分momordin Icの含有量を1%以上に規格化したマウンテンキャビアエキス-Pを開発しました。推奨摂取量は200〜400㎎/回であり、一日のうちで最も糖質摂取の多い食事前(多くの場合夕食前)の摂取が効果的です。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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