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健康食品の利用目的は「健康の維持・増進」が7割を占める


厚労省が調査した「令和元年の国民健康・栄養調査」による健康食品の摂取に関する調査結果によりますと、20〜70歳以上の男女1,963人に、「サプリメントのような健康食品(健康の維持・増進に役立つといわれる成分を含む、錠剤、カプセル、粉末状、液状などに加工された食品)を食べたり飲んだりしていますか?」と聞いたところ、女性が38.2%、男性は30.2%が摂取したことがあると回答しています。年代別でみてみますと、男女ともに摂取率が最も高いのは60代で、女性41.1%、男性34.1%となっています。男女ともに、年齢とともに摂取率が上がる傾向があり、全体でみてみますと女性の方が男性に比べて摂取率が高いです。(表1)

続いての質問で、「健康食品を利用する目的は何か?」を聞いています。回答の選択肢は「健康の保持・増進」、「たんぱく質の補充」、「ビタミンの補充」、「ミネラルの補充」、「その他」で回答してもらったところ(複数回答)、女性全体のランキングは1位が「健康の保持・増進(70.6%)」、2位「ビタミンの補充(32.3%)」、3位「その他(16.6%)」、4位「ミネラルの補充(11.1%)」、5位「たんぱく質の補充(9.4%)」となっています。  
男女ともに30代以上での利用目的の最多は「健康の保持・増進」で、年齢とともに上昇しています。
男女ともに20代の利用目的の最多は「健康の保持・増進」以外の項目で、女性は「ビタミンの補充(69.2%)」が、男性は「たんぱく質の補充(50.0%)」が、他年代と比べ突出しています。若年層は自身の外見を重視する傾向が強いことから、女性は美容目的、男性は体づくりを目的に「ビタミン」や「たんぱく質」を意識的に摂取していることが予想されます。
女性の「ビタミンの補充」を目的にした摂取率が高いのは、1位「20代(69.2%)」、2位「40代(42.5%)」、3位「30代(36.2%)」で、50代以降は年齢とともに低下しています。女性のビタミンニーズは年齢とともに低下する様子がうかがえますが、中高年層は、健康食品よりも食事からの摂取を意識的に増やしている可能性も考えられます。
女性の「ミネラル補充」を目的とした摂取率は全年代で1割前後で、1位「20代(15.4%)」、2位「30代(12.8%)」、3位「40代( 12.1%)」となっています。
女性全体で「たんぱく質の補充」を目的にした摂取率は低い傾向で、特に「30代」が低く、わずか6.4%です。最も高いのは「20代(16/9%)」、次いで「60代(11.7%)」という結果です。(表2)

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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