日本人の平均寿命は男女共に80歳を超え、日常生活も自力でできる「健康寿命」も73歳前後とまで言われる時代になりました。
政府の政策の一つとしても「健康寿命の延伸」が提唱されており、いかに健康寿命を伸ばして人生をできるだけ長く、健康で元気に過ごせるかがこれからの人生の課題とも言えます。そういった背景の中、アンチエイジングが叫ばれ、これまでも数多くの素材や製品が開発され、世の中に上市されてきました。
コロナ禍においてステイホームや「おうちエステ」のような新しいライフスタイルが生まれたことで、健康・美容意識の高まりに対応する新たな製品の発売、マスクの日常的な使用によるスキンケア製品への需要、免疫力を高めるためのサプリメント需要などの増加で健康美容業界全体としては新型コロナウイルスにより、新たな新素材や新製品が注目されるなど活況だった様相がうかがえます。
健康美容系サプリメントや化粧品素材が業界を支える
健康や美容商材のサプリメントや化粧品のベースとなっているのが素材です。健康食品にせよ化粧品にせよ、その製品の大元となる素材原料が重要になり、効果が実感できることが必須になります。最近の傾向としては健康・美容両面での訴求可能な製品が人気で、「長く、元気で、美しく生きて行きたい」という願望を持つユーザーを満足させられるかが鍵を握っていると言えるのです。
最近のトレンドとなっている「フェムテック」に対応する素材も多くなりました。腸内環境を整えるものや、抗酸化作用のあるもの、ダイエット、美肌作用など業界には優れた素材が多く、こういった素材が業界の根底を支えていると言っても過言ではありません。
エステティックサロンや美容サロンはどちらかと言えばクローズドマーケットに近い販売チャネルになりますが、美容のプロが施術による美容技術に加え、栄養学や健康学などもしっかりとマスターしていることもあり物販も好調で、施術と物販の絶妙な販売バランスを保っているのが特徴的と言えるでしょう。
販売していく上では、残念ながら健康関連の法律で一般消費者にはなかなかダイレクトに訴求できない部分もありますが、だからこそ多くのメーカーや販売会社は、ヒト試験などのエビデンスデータを備え、安全性や機能性は十分な素材を求めており、今や「エビデンスデータのない素材は使わない」と言った販売メーカーが大半となりました。
人々の永久のテーマである「健康」と「美容」は常に新しいものへの変化を成し遂げ進化してきました。コロナ禍もようやく収束を迎えインバウンド需要も戻りつつある中、これからも、その先も、健康美容業界はさらなる進化を遂げていくでしょう。
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル
