化学メーカーの日本ゼオン株式会社は今夏お盆が明けても、猛暑が続くことを受け、20〜60代の男女1,028名を対象に、夏バテに関するアンケート調査を行いました。その結果、猛暑の今夏に夏バテを経験した人は約7割にのぼり、今年の夏バテ症状の3位に「睡眠の質の低下」があがる結果となりました。
日焼け対策している人ほど睡眠の質が低下している?
調査結果サマリー
①夏バテを感じた人約7割。夏バテ症状の3位に「睡眠の質の低下」がランクイン
今年、例年より暑いと感じる人は75.6%。今年夏バテを感じた人は約7割。年代別で見ると、最も夏バテを実感しているのは20代女性で、8割以上が実感あり。
今年の夏バテ症状は、1位「体がだるい」2位「疲れやすい」に続き、3位に「睡眠の質の低下」。夏バテ症状のある3人に1人以上(36.5%)が、「睡眠の質の低下」を感じていることが判明。
今夏の平均睡眠時間は、専門家が推奨する睡眠時間「7時間」に達していない人は81.2%も。春頃より睡眠時間が短くなった人は約半数(45.9%)。
今年の夏、「睡眠の質の低下」を感じる人は全体で約7割にのぼる結果に。
②積極的に日光を浴びる人、日焼け対策しない人ほど夏バテしにくい傾向が明らかに
起床後の熟睡度は、「眠りが浅い人(52.8%)」が、「眠りが深い人(42.0%)」を上回り、日々のやる気についても、「やる気が出ない人(53.3%)」が「やる気がある人(46.7%)」を上回る結果に。
日焼け対策をしている人で夏バテを感じる人は74.2%にのぼったのに対し、日焼け対策をしていない人で夏バテを感じる人は55.7%に留まっています。また日光浴を積極的に取り入れない人で「夏バテを経験した」と回答した人は70.9%にのぼったのに対し、積極的に日光浴を取り入れている人は63.8%に留まる結果に。日焼け対策をしない人・日光浴を積極的に取り入れている人ほど、夏バテしにくい傾向が見られました。
睡眠負債の改善に役立つビタミンD
猛暑に睡眠の質が悪くなる理由は「熱帯夜によって、夜間の深部体温低下を阻害すること」が一つの要因。日光浴には、生体リズムのメリハリを強化したり、夜間メラトニン分泌を増加させたりする効果があるため、睡眠の質を改善する効果がある。(睡眠負債の専門家・白川修一郎先生より)
ビタミンDは、幸せホルモンと称される『セロトニン』の生成を活性化する。これにより自律神経の安定、ひいては睡眠の質を安定にすることが期待できる。日光浴による『セロトニン』の生成が、睡眠の質向上、ストレス軽減などの相乗効果を生み、夏バテを感じにくくさせていることが推察される。(ビタミンD専門家・斎藤糧三先生より)
2024夏、睡眠の質の低下を感じている人は約7割
「夜中に目が覚める」「寝つきが悪い」「起床予定の時間より早く目が覚める」人が上位に。今年の夏、睡眠の質の低下を感じている人は68.4%という結果に。夏バテ症状という実感はなくとも、今年の夏に睡眠の質の低下を感じる人は約7割にのぼる結果となりました。睡眠の質の低下を感じた最大の理由について伺うと、「夜中に目が覚めるため」「寝付きが悪いため」「起床予定の時間よりも早く目が覚めてしまうため」という回答が上位に上がりました。
専門家によると、「猛暑は夜間の深部体温低下を阻害することで睡眠の質が下がりやすい傾向がある」と言います。そして、「睡眠の質の低下により、やる気や疲労度について影響が出ている可能性がある」と指摘しています。 普段の日焼け対策状況について、日焼け対策をしている人は7割以上(71.7%)に上りました。そのうち、日焼け止めを塗っている人は4割以上(42.0%)にのぼりました。男女別で見ると、男性で日焼け対策をする人が多かったのは20代男性(65.7%)。女性は全年代で8割以上が日焼け対策をしているということがわかりました。
睡眠の質を上げるには
②日焼け止めを塗らない部分をつくり、
10時~14時に5分~10分程度の日光浴
③1時間程度累積で太陽を浴びる(日陰でよい)
④就寝時26~28度設定でクーラー利用、遮光カーテン利用
⑤朝ごはんを食べる
⑥飲酒や食事は寝る2時間前までに終わらせる
⑦スマホ・PCは寝る1時間前からは触らない
⑧毎日、適度な運動をする
太陽を適度に浴びることは、ビタミンDの生成や生体リズムのリセット、メラトニン分泌を促し、質のいい睡眠にも必要不可欠であることがわかっています。ビタミンDの充足や質の良い睡眠は、骨や筋肉、免疫系、腸内フローラなどを調整・活性化し、 リフレッシュ効果も期待できます。
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル