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日本栄養士会が「栄養途上国への積極的支援」を発表!


第一弾はラオス栄誉改善プロジェクト! ~東京栄養サミット2021公式サイドイベント~

2021年12月8日、日本栄養士会は、「東京栄養サミット2021」の公式サイドイベントとしてプレスセミナー「ニッポンの栄養100年を、未来へ」を開催し、世界の栄養課題の撲滅に向けたコミットメントを発表しました。

中村丁次会長は基調講演で「世界では低栄養と過体重の二重負荷が起きています。新型コロナウイルスにより、その状況は深刻化し、飢餓は2019年に比べて15%増加しました。
特に、栄養の二重負荷はアジアとアフリカで深刻です」として、「持続可能な栄養改善基礎基盤構築のための、栄養の専門職の要請と配置を行う」「アジアを中心として、正式な依頼があった国に管理栄養士・栄養士等の教育や養成、栄養士制度の創設を行う。また、栄養士制度が既にある国に対しては、留学などを行い、スキルアップの支援を実施し、世界の栄養不良の撲滅に貢献する」との方針を示しました。

具体的には、2022年4月1日~2030年3月31日の8か年を4期に分けて「当該国の情報収集、両国の人材交流およびカウンターパートナーの設定(2022~2024)」「自立した学校給食制度の創設支援(2022~2025)」「栄養士の教育・養成と栄養士制度の創設支援(2025~2029)」「栄養士の就業支援(2029~2030)」と継続的な支援活動を行っていく。なお、このコミットメントの第一弾として「ラオス人民民主主義共和国の栄養改善プロジェクト」が決定しました。

また、会場外では栄養指導車に新たな改良を加えた、日本栄養士会災害支援チーム(JDA-DAT)の「ニュートリション・エデュケーション・カー」の展示も同時に行いました。

岸田首相が今後3年間で3000億円、28億ドル以上の栄養に関する支援を表明

栄養サミットは、オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせて開かれる、栄養問題への国際的取り組みを推進するイベント。今回は2021年12月7日、8日の2日間での開催となりました。

新型コロナウイルスの影響で、参加者の人数を絞ったうえで対面、海外からは全面的にオンライン参加とするハイブリッド形式での開催となり、1日目はハイレベルセッション、2日目はテーマ別のセッション、その他にも多くの公式サイドイベントが開催されました。
健康、食、強靱性、説明責任、財政の5つのテーマが取り上げら、各国政府、国際機関、企業、市民団体などのリーダーが、健康・食・強靱性をテーマに世界の人々の栄養改善について幅広く議論し、今後の行動の方向性について共通認識を深めました。

12月7日には岸田総理大臣がスピーチで「日本も戦後、栄養不良に苦しみました。しかし、栄養調査や栄養士制度、学校給食、栄養指導など、科学的なエビデンスに基づいた栄養政策を進め、国民一人一人の栄養状況を改善しました。そして、健康長寿社会を築いてきました。御出席の皆様、2030年までに飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進するというSDGs(持続可能な開発目標)の目標を、今ここで思い出しましょう。今こそ、私たちの行動が必要です」と述べ、さらに今後3年間で3000億円、28億ドル以上の栄養に関する支援を行うことや、アフリカに対して1000万回を目途としたワクチン供与を行う意向も表明しました。

東京栄養サミット2021全体として、少なくとも66か国及び20企業を含む156のステークホルダーから331のコミットメントが提出され、約270億ドル以上の栄養関連の資金拠出が表明されました。なお、次回の栄養サミットは2024年にフランスで開催される予定です。
執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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