エステ開業

エステサロン開業を失敗する原因と、その対策とは?


働き方が多様化する現代において、美容業界で働く方の中には独立してサロンを開業したり、自宅をサロンとして利用したりと自由な働き方を選択する人が増えつつあります。
その一方で、短期間で閉店してしまうサロンも珍しくありません。
閉店になってしまう原因はどこにあるのでしょうか?
今回はサロン開業を失敗しないために、その原因と対策方法について紹介していきます。
サロン開業に興味がある方や開業を成功させたい方はぜひ参考にしてください。

サロン開業に失敗する共通の原因とは?


閉店する背景は様々ですが、閉店理由に共通するポイントもあります。
せっかく開業した自分のサロンを閉店させないためにも、それぞれの失敗例について確認していきましょう。

ターゲットが絞り切れていない/集客がうまくいかない


集客が上手くいかなければ、売上も上がらず経営は苦しくなります。
ターゲットが曖昧な場合、効果的な集客方法を選択できず、安定した集客が望めません。
例として、20~30代の会社員をターゲットに考えているサロンが、落ち着いた比較的高齢層が住む住宅エリアにチラシを配布しても顧客獲得にはつながりにくいです。
オープン後に来店数が少なく、新規顧客を獲得できない状態が続けば、その先のリピーターの獲得も難しく利益につながらないでしょう。

リピーターがつかなかった


エステサロンの中には、新規のお客さんだけで経営可能なサロンもあるでしょう。
しかし、新規のお客さんだけで経営を続けていくのは非効率的です。
なぜなら、一般的に新規で来店するお客さんの単価は安く設定されており、新規の場合お客さんの悩みやニーズを把握するためカウンセリングの時間も設けなくてはならないからです。
新規を一定数リピーターにしていくことで固定客を増やし、毎月安定した収入を得ることができます。
リピーターがつかない=安定した収益が得られないことは理解しておきましょう。

コンセプトが曖昧

コンセプトが曖昧でわかりづらいサロンの場合、サービス内容やメニュー、集客活動が定まらず、悪い影響を及ぼす恐れがあります。
適切な集客活動やニーズに合ったメニューを提供できなければ売上につながらないからです。
曖昧なコンセプトを具体例として挙げるとするなら「質の良いサービスを提供するサロン」「通いやすいサロン」などがありますが、何がどう質が良いのか、誰にとって通いやすいのかなど明確なコンセプトが見えてきません。
曖昧なコンセプトはお店の強みや魅力が伝わりにくく、競合との差別化が図りにくいので、開業に失敗する原因の1つとされています。

初期費用の回収/運転資金不足


理想的なサロンを開業するために、内装費や設備投資など初期費用に資金を掛け過ぎてしまった場合、掛けた分だけ回収に時間がかかります。
開業後すぐ経営が波に乗るとは限らないので、集客の見込みがなければ途端に資金繰りが悪化してしまうでしょう。
サロン開業には、この他にも宣伝広告費やインテリア、PC、タオルやコットンなどといった消耗品などがかかってきます。
計画的な初期費用を算出し、資金を確保していなければ、安定した経営にはつながらないでしょう。
また、開業にかかる初期費用の他に、運転資金についても注意が必要です。
店舗の家賃、光熱費などのランニングコスト、従業員の人権費なども開店後から毎月かかってきます。
費用を掛け過ぎていないか、営業利益に見合った家賃なのか、開業前の細かいシミュレーションが重要になってくるでしょう。

内装デザインに生活感が出てしまっている

大手のエステサロンと異なり、個人でサロンを開業するとなると、どうしても内装やインテリアに生活感が出やすくなります。
特に、自宅を改装してサロン開業する場合には居住スペースとの境界が曖昧になりやすいため、お客さんにとって癒しの空間が提供できているのか注意する必要があるでしょう。
お客さんはリラックスするためにお金を払っているので、生活感が垣間見えてしまうサロンではリピート率は下がってしまいます。

このように、エステサロン開業に失敗する原因は、ある程度共通しています。
失敗例を参考に、開業を失敗させない対策を取っていきましょう。

サロン開業:失敗しないために必要な対策とは?


先述した開業したサロンを閉店させてしまう原因をもとに、必要な対策について解説していきます。
開業前から対策することで、失敗するリスクを少しでも小さくしていきましょう。

ターゲットに合わせた集客方法を選択する

サロン開業を失敗しないためには、効果的な集客方法の選択も重要になってきます。
年齢層が高い高齢者へのサービスを提供したいなら、新聞の折り込みチラシやスーパーや公共施設への広告掲示などが良いでしょう。
20~30歳の若い世代を狙う場合は、拡散力が高いオンラインを利用した宣伝活動が効果的です。
SNSやホームページ、ブログなどを通して、サロンの魅力が伝わる動画や写真、口コミなどを使って積極的に宣伝活動していきましょう。
お店の情報量が多いほど、お客さんはサロンに対して安心感を抱き目に留まりやすくなります。

接客方法を工夫し、利益が出るような営業方法を取る


初回来店時に、満足できる時間を提供することが、その後のリピーターにつながります。
また来店したいと思ってもらうためには、接客方法や経営スタイルを工夫する必要があるでしょう。
カウンセリング~施術まできめ細やかな対応を心がける、エステティシャンにファンがつくような接客、お客さんが求めるメニューや価格の見直し、ポイントカードやクーポンなどの利用、癒される空間づくりなど、お店のスタイルに合ったお客さんが喜ぶサービスを取り入れていきましょう。
ただ安くするだけがサービスではなく、利益が出るような価格設定とメニューを考える必要があります。

サロンのコンセプトを明確にする


自分がどんなお客さんをターゲットに、どんなサロンにしたいのか、どうやって情報発信していくのか、などサロンのコンセプトが曖昧だと経営方針までぼやけたものになってしまうでしょう。
お店の雰囲気や来店するお客さんに提供するサービスはどこにこだわるのか、自分のサロンの強みはどこなのかなどコンセプトが詳細に設定されているほど、ターゲットも絞りやすくなり、適切な集客方法が選択できます。
そして年齢、収入、行動エリア、価値観、悩みや願望などターゲット層を絞りこむことで、より他店とは違ったサービスや接客を提供できるでしょう。

初期費用と経費を抑える

内装工事や設備投資、什器など初期費用を抑えることも、開業を失敗させないためのポイントになってきます。
内装工事を抑えるために、居抜き物件や使用する内装材のコスト見直し、DIYなども検討すると良いでしょう。
また、経費を抑えることも開業失敗の対策として有効です。
水道光熱費、家賃や人件費など削減できそうな部分を考えていきましょう。
家賃や人件費は、大きく関わってくるので慎重な判断が求められます。
広すぎない物件を選ぶなど収益に見合った物件を探しましょう。

内装や小物にこだわる


お客さんは美容目的で非日常的な空間を求めて来店します。
安心してリラックスできる空間を提供できるように内装には力を入れましょう。
落ち着いたカラーでカーテンやインテリアを統一させたり、使用するスリッパやタオルを上質のもので揃えたり、お客さんがホッとできる空間を演出します。
周辺の騒音や生活音が気になる場合には、防音材を使用するなど極力サロンスペースに音が入らない工夫も必要でしょう。

今回はエステサロンを開業するにあたり、閉業する原因と失敗しないための対策について紹介しました。
せっかくエステサロンを開業させたならば、失敗なく安定した経営を続けたいものです。
サロン経営を成功させるためには、開業前からの準備、資金確保、サロンのコンセプトや仕組み、集客方法など注意する点がいくつもあります。
また、お客さんが望むサービスを的確に把握し提供する能力も求められるでしょう。
失敗しないサロン開業をするために、この記事を参考に計画を立て、長く愛されるサロン経営を目指していきましょう。


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