エステ開業

トラブルに備え知っておきたいエステサロンの保険サービス

傘

エステでは、お客様に対して万が一のことが起こらないように気を付けて施術していますが、どれだけ注意してもトラブルが起こってしまうことがあります。
そこで加入しておきたいのが保険です。
この記事では、エステ開業前に知っておきたい保険について解説します。
リスク管理を徹底したい方は、ぜひ参考にしてください。

エステ開業や経営にはリスクを考えよう

憧れのサロン開業を視野に入れて準備している場合、エステ機器や備品、開業する環境などを中心に考えることが多いです。
しかし、エステ開業時には万が一のトラブルにも対応できるように保険加入についても検討しておきましょう。
エステ開業や経営では、様々なリスクやトラブルが起こる可能性があります。
外的要因リスクとしては、地震、火災、台風、水害などの自然災害から強盗、風評被害、従業員不足などもあります。
経営リスクでは、個人情報の漏洩、設備などの故障、破損、クレーム対応などが考えられます。
いつ、どのような時に起こるか予測することができないため、事前にリスクに対応できるように備えておくと安心でしょう。

サロン開業前に加入したい賠償責任保険とは?

保険

サロン開業を視野に入れている場合、火災保険への加入で自然災害などには対応できますが、お客様の施術中に起こったトラブルやクレームに関しては他の保険に加入しなければ保障されません。
ここでは、安心して経営できるように加入したい賠償責任保険について解説します。

賠償責任保険とは

賠償責任保険とは、第三者に損害を与えた場合にその責任を補償するための保険となります。
エステ業界では、常にお客様の肌質や状態を考慮してから施術していますが、それでも肌トラブル、アレルギー反応など予期せぬ状態が起こってしまう可能性があります。
これは化粧品やエステ機器が肌に合わなかった結果、赤みやアレルギーなどの症状を引き起こしてしまいますが、このようなトラブルによって顧客との信頼関係が崩れてしまい、結果的に高額な賠償請求を求められる可能性があるのです。
このような場合、保険に加入していることで事業者が金銭的なリスクを抑えつつスムーズに対応できるのが特徴です。
他にも、施設内で顧客が転倒してしまったなどの事態にも備えられ、金銭的な補償があることで安心して経営できます。
また、顧客に対しても賠償責任保険へ加入していることを示せば、万が一の事態があっても安心という気持ちにできます。
保険加入しているサロンは、信頼感も増していくので新規顧客やリピーターも増えると予想できるでしょう。

補償内容について

賠償金

賠償責任保険の補償内容ですが、基本的なものとして施術中や施設内でのトラブルが中心です。
使用しているエステ機器や化粧品でやけど、かぶれ、アレルギーなどが起こった場合に補償されます。
また、化粧品が衣類についたことによる汚損、やぶれ、色褪せなども対象です。
サロン内で顧客の持ち物を破損したり、なくしたりした場合も保険適用です。
サロン内での転倒による事故も補償対象になる場合があります。
基本的には、どれだけ安全対策を講じたとしても完全に防げない予期せぬ事態が起こった場合に保険金が支払われます。

対象外になるケースもある

賠償責任保険ですが、保険適用外になってしまうケースもあります。
例えば故意にトラブルを起こした場合、必要な資格や技術がないまま施術したなど重大な過失がある場合、保険契約書に明記されていないなどです。
これらの場合は、保険の範囲対象外になるので適用されず実費になるので注意してください。

他に加入できる保険の種類

種類

他にも、エステ開業で活用できる保険はいくつかあります。
ここでは、他にも加入できる保険についてご紹介します。

美容所賠償責任補償制度

この制度は、全日本美容業生活衛生同業組合連合会の団体保険として活用できるものです。
全美連の会員を対象にした共済で、対人に対しての補償は1名あたり5,000万円、1事故で1億円まで対応できます。
対物補償は1事故300万円までです。

エステティックサロン総合賠償保険

エステサロン向けの保険として、エステティックサロン総合賠償保険があります。
エステサロンの協会や団体向けの専用保険なので、これらに所属していると利用できます。
エステで起こる様々なリスクからサポートしてくれる保険であり、脱毛時にお客様がやけどをしてしまった、エステ機器が倒れてお客様がケガをしてしまったなどの事態を補償するものです。
サロンの施術ではなく、導入しているエステ機器自体に問題があってお客様に損害を与えてしまった場合も補償対象となります。
対人、対物に対しての補償は1事故で1億円です。

エステティシャン賠償責任保険

一般社団法人日本治療協会のエステティシャン賠償責任保険は、エステティシャン本人の施術が保障される保険です。
個人でサロン開業を視野に入れている方向けの保険となっていて、業務を行っている最中にお客様にけがをさせてしまった場合が対象です。
例えば、脱毛やセルライトなどの施術をしている最中のケガなどで保険が支払われるということです。
個人向けの保険なので、団体の加入などは必要ありません。

手技セラピスト補償制度

手技セラピスト協会の会員であれば、手技セラピスト補償制度が利用できます。
共済なので会員になる必要があり、対人補償では1名、1事故で5,000万円、対物は1事故1,000万円です。
サロンに起因する事故、リラクゼーション業務による事故、サロンで販売した化粧品による事故などで補償されます。

サロンさま向け賠償責任保険

「HOT PEPPER Beaty」に掲載しているエステサロン向けの補償であり、設備賠償責任とサイバーセキュリティ関連の補償が受けられます。
受託物賠償、弁護士対応特約が付いていてプランに応じて年間の保険料も変わってきます。

開業する前にチェック!エステサロンに合う保険はどう選ぶ?

マルバツ

いざという時に安心できるのが保険の存在ですが、どのような選び方をするのが良いでしょうか?
ここでは、保険の選び方についてご紹介します。

補償範囲を確認する

保険を検討する際には、補償範囲について確認しましょう。
補償範囲に関してはそれぞれの保険で異なるため、どこまで補償できるかを判断してから加入しましょう。
最も注目したいポイントは、自身にとって補償内容が必要かどうかという点です。
エステ開業後に起こるであろうトラブルを予測し、しっかりカバーできるかを見極めて加入しましょう。
ただ補償範囲が広いだけでなく、掛け金に対して補償内容が適正かどうかも判断してください。

キャッシュフローを考える

今後、エステサロンを開業するにあたって、必要な経費を考えなければなりません。
経営にどれくらいのお金がかかるのか、また収入はどれくらい見込めるのかを考えなければどのくらいの保険に入るかもわからなくなります。
保険の金額は加入するものや補償の範囲によって変わってきます。
キャッシュフローについても考えてから保険を比較しましょう。

補償対象外になるものをチェックする

保険に加入すると、どんな事態が起こっても対応してもらえると思うかもしれません。
しかし、保険金の対象になるのは「予期せぬ事態に見舞われた」ものです。
つまり、保険金目当てで故意に起こしたトラブルなどは対象外になってしまうので注意してください。
わざとでなくても、避けようと思えば避けられたものの注意を怠ったという場合は補償の対象外になるケースもあります。

傘

エステ開業時には設備や環境などを中心に準備をすすめがちですが、開業後の万が一に備えるためにも保険の加入を検討しておきましょう。
様々なリスクを考えて対策することで、安心して開業ができます。
この記事を参考にして、保険の大切さと同時に加入すべき保険の参考にしてください。


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