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美顔器のここが気になるQ&A


家庭用美顔器が今、売れている

アンチエイジングや美肌に対する意識の高まりに伴い、エステティックサロンへの関心のみならず、家庭においても手軽に自分で、フェイシャルケアが行える「ホームエステ」の需要が伸びています。
効果的な「ホームエステ」をサポートするのが家庭用美顔器。低周波美顔器、高周波美顔器、超音波美顔器、スチーム美顔器など機器の種類は多種多様。
最近では、これらいくつかの機能を組み合わせた複合型美顔器も販売されています。
家庭用美顔器が注目されるようになったのは、1974年に販売された「コロナ超音波美顔器」。これが大ヒット商品となり、美顔器という言葉とともにお化粧品プラスアルファのスキンケアとして一大ブームを巻き起こしたのです。
50歳以上の方なら、覚えている方も多いかと思います。洗面器に顔をつけると超音波の泡がブクブク出てきて毛穴の汚れを落とすという当時としては、画期的な製品でした。

昭和の大ヒット美顔器


家庭用の美顔器として超音波美顔器が発売され、一大ブームを巻き起こし、美顔器という言葉とともに家庭内に広まるきっかけとなった。

超音波美顔器登場以降、キレイになりたいというニーズに応えるため、機能の向上や用途の多様化などの開発が続けられ、安全性や使いやすさはもちろんのこと、デザイン性など一般消費者に求められる形に進化してきており、いまでは身近な家電製品のひとつとなってきています。

美顔器を使用する理由として次のような意見があげられています

・化粧品の美容効果を上げたいから
・サロンに行くよりも経済的
・毎日サロンに行けないから
・癒しになるから
・贅沢な気持ちになれる
・もともと美顔器が好き

こうした意見を見ると肌よりもマインドにはたらきかけるといった回答も少なからずあるようです。使用頻度で最も多いのは美顔器のみの使用は2〜3日に1度。化粧品と一緒に美顔器を使用している女性はほぼ毎日という調査結果が出ています。

世界規模で大ブームの予測


昭和、平成時代、家庭用美顔器はまだまだ贅沢品。外観を見ても「何なのかわからない」と言われることが多い時代でした。令和に入ってからはコロナによる「おこもり美容」のアイテムとして美顔器を購入する女性が増えたという見方もあります。また、コロナだけでなく働く女性、また働くママの増加も関係しているのかも知れません。
令和に入ってから、家庭用美顔器は世の中に浸透し、忙しい女性にとってエステサロンに行く代わりであったり、日々の癒しであったりと多くの女性の毎日に寄り添っていることがわかります。
また、美顔器のブームは日本に限ったことではありません。実は、世界的にもブームなのです。アメリカの調査会社のレポートによると「世界の美容機器の市場規模は2021年に631.9億米ドルに達し、2030年までに3,513億米ドルに達すると予測されており、2022年から2030年までの予測期間中に21%の複合年間成長率(CAGR)で成長する」とのこと。肌や髪の老化、汚染レベルの高さ、紫外 線などにより、世界的に美容機器への関心が高まっていると報告しています。
そして、世界の美容機器市場は2030年までに3,513億米ドルの価値があると予想されており、今後は世界規模で大ブームになると予想されています。

一家に一台が当たり前の時代に

数年後には、美顔器は一家に一台は当たり前の時代が来るのかもしれませんね。
とはいえ、「本当に美顔器を使用したら効果が見られるの?」とまだまだ二の足を踏んでいる方が多いのも事実。
その一方でヘビーユーザーの方から見ると「なんで使わないの?」といった意見も事実。そこで、本誌では機能から、期待できる効果、失敗しない選び方など美顔器に関するすべてをご紹介していきます。
美顔器の購入を考えている人方や老化が気になる、お肌に関して悩みを抱えている方はぜひ参考になさってください。

美顔器のここが気になる

Q そもそも美顔器って何?

美顔器は、肌のトラブルを改善するために使用される、様々な種類の機器の総称です。一般的に、美顔器は自宅で使える小型の電子機器であり、肌のキメやハリ、美白、シワやたるみ、ニキビや毛穴など、様々な肌のトラブルを改善するために使用する美容家電です。

Q 化粧品だけじゃダメ?

老化による衰えが如実にあらわれるのは顔。どれほど化粧品でのお手入れを頑張っても、加齢によるタルミ、シワ、深く刻まれた法令線、二重アゴなどは防げません。顔はコラーゲン繊維やエラスチン繊維によって支えられているのです。そして、これら繊維を支えているのが筋膜。この筋膜が加齢により凝り固まって老廃物を流さなくなると顔が浮腫んで大顔に。また、逆に緩んだり、すり減っていくと繊維を支えきれなくなってシワやタルミ、歪みとなってあらわれます。美顔器は、電気刺激などを利用して筋膜を鍛えるのが目的。引き締まった、柔軟性のある筋膜こそが美顔・小顔の秘訣なのです。

Q 毎日使った方が良い?

美顔器をはじめて体験すると驚くのは、一瞬で顔が引き上がること。ですが、残念なことに、時間の経過と共にまた戻ってしまいます。美顔器は筋トレと同じ。毎日コツコツ続けることで、筋膜が整い、しっかりとした土台を作ってくれるのです。美顔は1日にして成らず。1日10分、続けていくことで暦年齢を超え「いくつになってもキレイな人」になれるのです。

Q美顔器用のジェルや美容液は市販品で代用してもいい?

美顔器を使うに当たってジェル、美容液は市販品でも代用可能です。ただし美顔器専用の化粧品のほうが、高い効果が期待できるでしょう。なぜなら専用化粧品は美顔器の機能や特長に合わせた成分が配合されていることが多く、浸透率や相乗効果を考えて作られているためです。

Q美顔器は妊娠中に使用しても大丈夫?

機種や体調などによって異なります。基本的に美顔器の微弱電流や超音波などは、「直接的に胎児に影響はない」と言われています。例えば超音波は赤ちゃんのエコー検査でも使われますよね。イオン導入に関しても、胎児への影響が出ることは基本的には無いと言われています。EMSなども顔表面のマッサージ程度なので、胎児への影響は気にする必要はありません。ただしお腹に美顔器を使うのは絶対に避けましょう。

Q 美顔器は妊娠中の肌に使用しても大丈夫?

肌の状態を見ながら使うことも大切。妊娠中はホルモンバランスが不安定で、普段の肌とは肌質が異なる点にも注意しましょう。低刺激の美顔器でも、人によっては肌へダメージを与えてしまうことがあります。妊娠中に美顔器を使いたい場合は、使用頻度を減らしたり、出力を弱めに設定したりして様子を見ながら使いましょう。ちなみに美顔器によっては、妊娠中や産後の使用を禁止している機種もあります。購入前に、妊娠中でも使えるかどうかチェックしましょうね。
胎児や肌への影響が心配な方は医師に相談するか、メーカーに問い合わせてから美顔器を使うことをおすすめします。

Q どんな肌悩みを解決してくれるの?

美顔器とは、肌質の改善や美肌効果だけでなく、リフトアップやシワなどにもアプローチし様々な肌悩みを改善してくれる美容器具です。自宅で手軽に本格ケアができるから、仕事が忙しくて時間が取れない方や育児中でサロンに行く暇がない方にもおすすめです。美顔器は種類によって特徴や効果が異なるので、ご自身の肌悩みにあった美顔器を選ぶのが大切です。

お悩み別 機能チェックポイント

毛穴

毛穴に詰まった汚れや皮脂を取り除く、潤いやハリを与えて毛穴を目立たなくする機能をチェック。

シミ・くすみ

美容成分を角質層まで浸透させてコラーゲンを生成させる、肌の古い角質や老廃物を取り除いて新陳代謝を活発にさせる機能をチェック

しわ・たるみ・ほうれい線

マッサージ効果で肌を引き締め、コラーゲンの生成を促進。表情筋や筋膜にアプローチできる機能をチェック

ニキビ

殺菌効果、血行を促進し肌質を改善。また汚れや皮脂を除去できる機能をチェック

Q 美顔器にはどのような種類があるの?

1.イオン導入器

肌に栄養成分を浸透させるために使用される機器で、電気的な刺激を利用して、肌の浸透性を高めます。

2.EMS

EMS(電気筋肉刺激)は、電気的な刺激を利用して、顔の筋肉を刺激し、たるみを改善するために使用されます。

3.レーザー美顔器

レーザーを使用して、シミやそばかす、肌のくすみ、毛穴の詰まりなどを改善するために使用されます。

4.光美顔器

特定の波長の光を使用して、肌のトラブルを改善するために使用されます。例えば、赤色光はシワやたるみの改善、青色光はニキビや肌荒れの改善に効果的です。

5.超音波美顔器

超音波を使用して、肌のマッサージやリフトアップ、リラックス効果を高めるために使用されます。

6.RF(ラジオ波)

RF美顔器は、高周波電流を利用して、肌の深部に熱エネルギーを届けることで、コラーゲンの生成を促進し、肌のたるみやシワを改善するための美顔器。高周波電流を肌に流すことで、コラーゲンやエラスチンを生成する細胞を活性化し、肌の回復性やハリを回復させる効果があります。の深部まで届くため、表面的なトラブルだけでなく、深い部分にあるトラブルも改善することができます。

7 マイクロカレント

マイクロ電流美顔器は、微弱な電流を皮膚に流すことで、皮下の筋肉を刺激し、たるみやシワを改善します。また、マイクロカレントは細胞を活性化する働きもあり肌のターンオーバーを助けます。

8 ウォーターピーリング

超音波で水を振動させ、その振動で毛穴汚れや古い角質を除去するもの。気になる部分に当てることで、毛穴の黒ずみや古い角質による肌のくすみなどを目立ちにくくする効果が期待できます。

美顔器の効果や効能については、個人差があります。 適切な使用方法を守り、自分の肌に合った機器を選ぶことが重要です。 また、医療機関での施術とは異なり、美顔器でのトラブル解消は短期間での結果が期待できないこともあります。

美顔器の選び方


美顔器を選ぶ際には、以下のようなポイントを参考にすると良いでしょう。

1.肌の状態に合わせた機能の選択

自分の肌のトラブルに合わせて、適切な機能を選択することが重要です。 例えば、ニキビや肌荒れにはブルーライトが有効であり、たるみやシワにEMS美顔器が効果的です。

2.使用感や効果の口コミ

美顔器の使用感や効果について、実際に使用した人の口コミを参考にすると良いでしょう。ネット上でのレビューや、口コミサイトなどを参考にすることができますます。

3.ブランドやメーカーの信頼性

ブランドやメーカーの信頼性も重要です。 有名なメーカーであれば、品質や安全性が保証されている可能性が高く、アフターサービスや保証も充実していることが多いです。

4.アドバイザーやカウンセラーのいるショップを選ぶ

店舗でカウンセリング販売を行っているブランドもあるので、はウンセラーやアドバイザーがいるショップで実際に使ってみたり、疑問点や使い方相談すると良いでしょう。

5.価格とコストパフォーマンス

美顔器の価格は、数千円から数十万円まで様々です。価格に見合う効果があるかどうかを判断するために、機能だけでなく材質、安全性、アフターフォローの有無などもチェックしておくと良いでしょう。

6.使用方法の簡単さ

美顔器の使用方法が簡単であることも重要です。使用方法が複雑だと、効果を発揮できないこともあります。使用方法や付属品の内容を事前に確認することをおすすめします。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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