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働く女性の約4割が「ロコモ」を実感


ロコモ対策には「筋肉をつける」「運動を行う」「よく歩く」ことが大切。コロナ禍前よりウォーキングを取り入れている傾向が高い

ナガセビューティケァ(東京都中央区)は、全国の40歳代〜60歳代の働く女性を対象とした『働く女性の「ロコモティブシンドローム」に関する意識調査』と題したアンケート調査(調査期間2022年7月19日〜 20日、有効回答数600人)を実施しその結果を公表しました。

内閣府の「令和4年版高齢社会白書」によりますと、日本の65歳以上人口は、昭和25年(1950年)には 総人口の5%に満たなかったのが、昭和45年(1970年)に7%を、平成6年(1994年)には14%を超え、令和3年(2021年)10月1日現在では、28.9%にも上る勢いです。
こうした中、厚生労働省でも「サルコペニア」(筋肉減少症)や「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群)への対策を呼び掛けており、同社で2018年に実施した「ロコモ」に関する調査を再度実施。ロコモと関連性が高い「首や関節の痛み」「ウォーキング」についての調査と併せて、コロナ禍を経た女性の意識と実態が浮き彫りになりました。

ロコモについて5割以上が「もっと啓蒙した方がいい」と回答

最初に、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)について思うことをすべて教えてください」と質問したところ、最も多い回答は「もっと啓蒙したほうがいい」(51.0%)、次いで「世の中に浸透していない」(39.5%)という結果で、2018年の調査と同様に、世間での認知度の低さを指摘する意見が上位に上がりました。また、3位となった「パートナーや家族に気をつけてほしいと思う」という回答が37.3%と、2018年の調査より6ポイント増となっています。(グラフ1・2)

グラフ1

グラフ2

ロコモと感じているのは約4割。運動量が多い人ほどロコモだと感じていない傾向

「ロコモティブシンドロームについて現在、ご自身についてあてはまるものを教えてください」との質問では「あきらかに『ロコモティブシンドローム』だと感じている」、「やや『ロコモティブシンドローム』だと感じている」と答えたのは全体で37.0%、年代別では40代が最多で39.0%でした。
また「仕事中の運動量」と比較したところ、「立ったり歩いたりするなど、動くことが多い」人は、「いまは『ロコモティブシンドローム』だとは感じていない」と回答した割合が最も多く、仕事中の運動量とロコモティブシンドロームとの関連性がうかがえる結果になっています。(グラフ3・4)

グラフ3

グラフ4

ロコモ対策で大切だと思うことは「筋肉をつける」

「ロコモティブシンドローム対策のために大切だと思うこと、また実際に行っていることを教えてください」との質問では、最も大切だと思うことは「筋肉をつける」(76.0%)、次いで「日常的に運動を行う」(70.5%)、「よく歩く」(70.2%)と運動に関する回答が続きました。( グラフ5)

グラフ5

痛みを和らげるために行なっていることのトップ3は「運動・筋力トレーニングをする」「市販の痛み止めの湿布・飲み薬を使う」「整骨院や鍼灸院、マッサージなどに行く」

「日常生活の中で首や関節の痛みを感じたことがありますか」との質問では64.2%の人が「ある」と回答。(グラフ6)
あると答えた人に「痛みを和らげるために行っていることを教えてください」と聞いたところ、最も多かったのは「運動・筋力トレーニングをする」が(39.7%)となり、次いで「市販の痛み止めの湿布・飲み薬を使う」(28.3%)、「整骨院や鍼灸院、マッサージなどに行く」(22.9%)という結果でした。(グラフ7)

グラフ6

グラフ7

半数以上が日常生活の中でウォーキングを意識的に取り入れている傾向。年代別では60歳代が最多

最後に「日常生活の中で、『ウォーキング』を意識的に取り入れていますか」と質問したところ、52.5%の人が「取り入れている」と回答。年代別では、60代で取り入れている割合が平均を超える58.0%でした。(グラフ8)

グラフ8

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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