2020年は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で経済は大きな打撃を受けました。
日本国内では飲食業をはじめ観光事業など多くの業態で打撃を受けました。
そんな中において健康・美容業界は全体的に大崩れもなく、むしろ前年度並みやそれを上回る企業もあったようです。
インバウンド需要が壊滅的でしばらくは期待できない状況の中、国内需要への強化策を図るなどで立て直した企業も見られました。
新型コロナウイルスという未知の驚異がある中、免疫力を強化するためのサプリメント摂取や、おうちエステなどへの美意識など、個々のレベルでも変化が生じたことも大崩れしない要因と言えそうです。
桜の花エキスなど続々とヒット素材を生み出す原料供給メーカーのオリザ油化(愛知県一宮市)は2020年11月に飲むシワ改善素材をキャッチフレーズとした新たな新素材「フィトレチノールTM」を発売しました。
南米原料の輸入販売を手掛けるラティーナ(東京都大田区)はビタミンCを豊富に含む抗酸化素材「カムカム」に注力しています。
ビタミンCは医療機関でもビタミンC点滴療法などで取り入れられており魅力的です。
ヒト試験で抗酸化作用があることも認められて実証されていることからも興味ある素材と言えます。
インナービューティのパイオニア的存在の美容メーカー、プロラボホールディングス (東京都港区)では再生医療の一役を担う新たな素材「ヒト臍帯(へその緒)由来培養上精液」 に着眼し製品化を図りました。
インドのハーブ素材を独自開発しているサビンサジャパンコーポレーション(東京都豊島区)が注力しているのがフルーツ由来の抗酸化素材「リヴィノール®︎」。
腸内環境改善効果も試験実証されており健康美容訴求サプリメント素材として期待できそうです。
トクホや機能性表示食品市場をリードしている東洋新薬(福岡県福岡市)の「葛の花エキスTM」や「ターミナリアベリリカTM」は脂肪燃焼系の素材として人気です。
両素材とも機能性表示食品としての対応が可能で健康美容両面をサポートする素材として注目したいところです。
2021年も新型コロナウイルスの影響で経済状況もしばらくは苦境が続くことが予想される中、健康と美容という永遠のテーマが後押しし、常に新素材や新製品を開発している企業姿勢は、業界最大の強みでもあり、底堅さ、不況に強い業界を実証していると言えるでしょう。
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル