業界ニュース

ペットオーナーのコスト意識の高まりで注目されるペット市場

ペット

富士経済はペットオーナーのコスト意識の高まりを受けて、参入企業による買い得感のあるマルチパック商品の展開や、高価格でも購入に結び付くオリジナリティのある付加価値商品開発への取り組みが活発化しているペットフード・ペットケア生活用品の国内市場を調査し公表しました。

2024年の市場は、各カテゴリーの伸長により前年比3.7%増となっています。前年の伸びは下回ったものの、ペットフードが市場拡大をけん引し、ペットケア生活用品も堅調です。2023年までは全般的な商品値上げをペットオーナーが許容する傾向にありましたが、直近はコスト意識が高まっていることから、参入企業は買い得感のあるマルチパック商品の展開や付加価値商品の開発に注力しています。
2025年以降もプレミアムフードやスナックを中心としたペットフードの伸びや、ペットケア用品とペット生活用品の堅調な需要により、市場は小幅ながら拡大が続くとみられます。

動物

ペットフードは、フードのほかスナックやサプリメント、療法食なども含みます。2023年は各社による大幅値上げがプラスに働いたことから市場は前年比11.9%増となりました。2024年の市場は価格改定が落ち着いたことにより伸びは鈍化したものの、キャットフードの堅調な需要がけん引し前年比4.5%増の4,931億円となっています。
キャットフードは、スタンダードフードからプレミアムフードへのスイッチが続いており、単価上昇により好調です。2025年以降も市場をけん引するものの、スタンダードフードが安価なPB商品に一部需要流出していることなどから、伸び率の低下が予想されます。
ドッグフードはドライフードではプレミアムフードが好調ですが、ウェットフードやセミモイストフードが苦戦しているため、今後横ばいが続くとみられます。
スナックはキャットスナックと犬用ガムの堅調な伸びが予想されます。
サプリメントは海のスーパーフードともいわれているモエギイガイ抽出物を配合した商品の好調や、動物病院ルートで医薬品と併せた商品の提案などにより、今後も伸びが期待されます。
販売チャネルは、ホームセンターと通販で5割以上を占めています。ペットオーナーの節約志向により安価な商品を展開する総合ディスカウントストアでの販売も伸びています。

グラフ

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


Related articles