エステ開業

エステサロンを開業する際の、資金面と集客面での注意点


エステサロンを開業するにあたって、失敗しないためにも前もって注意点を把握しておきたいという方も多いでしょう。
そこで今回は、エステを開業する際の注意点を資金面と集客面に分けて解説していきます。
最後にエステ開業を成功させるためのコツもご紹介しているので、エステ開業に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

開業資金やランニングコストに関する注意点


エステを開業するには、予想以上に資金がかかります。
何にどれくらいの金額がかかるのかしっかり把握しておかないと、短期間で閉店に追い込まれたり、そもそも開業資金が足りずに開業できなかったり、といった事態に陥ってしまう可能性があります。
そこで、ここでは開業資金とランニングコストの内訳、及び注意点を解説します。

エステ開業資金の内訳と注意点


エステの開業資金として最低限用意しておくべき項目は、以下の通りです。

・敷金礼金(物件を借りて開業する場合)
・内装費
・美容機器導入費
・備品費
・開業時の広告費

初めてエステサロンを開業するのであれば、自宅サロンやマンションの一室など、できるだけ費用がかからない形態からスタートするのがおすすめです。
初期費用が抑えられるため、経営に伴うリスクも少なく始められます。
エステサロンの経営に成功しているオーナーには、低資金の自宅サロンからスタートし、リピーターがついて経営が安定してきたタイミングで店舗に出店しているオーナーも多いです。
ただし、マンションの一室で始める場合は、営業が禁止されているケースもあるため、開業前に必ず確認しましょう。

また、美容機器や備品も開業資金に大きく影響します。
最初から高額な機器や備品を揃えるとなると、それだけ赤字経営に陥るリスクが高まります。
そのため、まずはシンプルでスタンダードな機器や必要最低限の備品のみを購入し、必要に応じて少しずつ増やしていった方が賢明です。
自宅サロンであれば、備品は自宅にあるものを利用するのも良いでしょう。

ランニングコストの内訳と注意点


開業資金だけでなく、毎月発生するランニングコストについても把握しておく必要があります。
エステサロンの経営でかかる主なランニングコストには、以下のものが挙げられます。

・家賃(物件を借りる場合)
・人件費(スタッフを雇う場合)
・水道光熱費
・通信費
・消耗品費
・広告費

エステを開業すると、経営形態にもよりますが最低限、上記の費用は毎月支払わなければなりません。
ランニングコストについても何にどれくらいかかるのかをリストアップしておかないと、予想以上に経費が掛かってしまい、赤字続きになりかねません。
開業前に、どれくらいの期間でランニングコストを上回る収益を得られるようになるのか見通しを立てておくと、数字的な目標も立てやすく気持ちも前向きに進められるでしょう。
ランニングコストを抑えたい場合、家賃や人件費などの固定費はもともと金額が決まっているため、コストを削減することは難しいです。
しかし、水道光熱費であれば、契約内容を見直したり安い会社を探したりすることで削減できる可能性があります。
また、タオルや化粧品などの消耗品類は、一つひとつは高価でなくても、積み重なればそれなりの出費となります。
そこで、消耗品類の出費を抑えるには、安い仕入れ先を選定したり一度に仕入れる量を増やしたりする方法もおすすめです。

新規集客やリピーター獲得のための注意点


せっかくエステを開業しても、新規集客やリピーターの獲得に苦労するサロンは多いです。
数あるエステサロンの中から、たくさんのお客様に通ってもらえるサロンにするには、以下の点に注意が必要です。

ターゲットを明確にする

エステサロンの集客を成功させるには、ターゲットを明確にすることが重要です。
一見、どんな人でも受け入れるサロンの方が集客できそうですが、それでは誰の共感も得ることができずリピーターはつきません。
逆にターゲットを絞ることで、サロンの強みや価値が高まり、サロンのファンが増えてリピーターの獲得につながります。
ターゲットを設定する際は、年齢や性別、職業、住んでいるエリア、抱えている悩みなどできるだけ細かく設定すると、集客方法やサービス内容、エステの単価なども決めやすくなります。

最適な広告媒体を選ぶ


ターゲットを明確にすると、集客のために最適な広告媒体を選べるようになります。
広告には、新聞の折り込みチラシやSNSなど様々な方法がありますが、ターゲットによって適している広告が異なります。
例えば、新聞の折り込みチラシの場合は、新聞を取っている世帯にしか配布できません。
若い世帯ほど新聞を取らないことが多いので、ターゲットが若年層の場合はあまり効果がないと言えます。
逆に、ターゲットの年齢層が高めであれば、新聞を取っている可能性も高いので効果的に宣伝できるでしょう。
若年層をターゲットにしている場合は、SNSを活用した広告がおすすめです。
ブログやインスタグラムなどで広告を打ち出せば、知名度が広まりやすく効率的な集客につながります。

適切な価格設定


エステの価格は、ただ安ければ良いというものではありません。
いくらお客さんが来ても収益が上がらないような価格設定では、長くは続かないでしょう。
そのため、サービスに見合った価格設定にすることが大切です。
価格が高くても満足できるサービスを提供すれば、お客さんに選んでもらうことができます。
とはいえ、全てのメニューを高くするとお客さんに来てもらえるか心配という方は、1つだけ高額のメニューを作るという方法もあります。
ただし、その場合はサービス内容を他のメニューよりも、一段と充実させることが求められます。

他店との差別化

集客のためには、他店との差別化を図ることも非常に重要です。
ターゲットとして設定したお客さんのニーズや行動パターンをしっかりと調査し、サロンの独自性を強く打ち出しましょう。
オリジナルの施術方法やこだわりの内装など、他店にはない魅力をアピールすることで、集客効果のアップが見込めます。
また、周辺のサロンよりも営業終了時間を遅く設定し、仕事帰りでも通えるようにすることも一つのアピールポイントになります。

エステ開業を成功させるためのコツ

ここまでは、エステ開業に際しての注意点を解説してきましたが、最後にエステ開業を成功させるためのコツもご紹介しておきます。

具体的な目標を設定する

目標が漠然としていると、そこに至るまでの道筋が見えにくく、どんな対策を取ればいいのかも分かりません。
エステサロンの経営を成功させる秘訣は、具体的な目標を細かく設定することです。
例えば、「開業から〇ヶ月後までに△%のリピート率を達成する」という目標をたてると、1週間に何パーセントのリピート率を達成したら良いのかが分かってきます。
先週は目標を達成できなかった分、今週はもっと頑張ろうというように目標をその都度調整しながら少しずつステップアップしていけるのです。

知識やスキルのアップデートを怠らない


美容に関する常識やエステ機器、施術などのトレンドは常に移り変わっています。
エステに訪れるお客さんも美容への感度が高いため、それを上回る知識量が求められます。
知識やスキルが古いままでは、お客さんのニーズに的確に応えることができず、お店が衰退してしまう恐れもあります。
お客さんや他店の先を行くリサーチ力があれば、新しいアイディアをいち早く取り入れて他店との差別化を図ることもできます。
定期的にエステの知識やスキルをアップデートするよう努めることは、経営成功の鍵ともなります。

開業セミナーに参加する


エステ開業を成功させたいのであれば、開業セミナーなどに参加するのもおすすめです。
現在、オンラインでも様々なエステ開業セミナーが開催されています。
セミナーに参加することで、開業に必要な知識や経営のノウハウを学べる上に、
他の参加者との出会いから人脈が広がることも期待できます。
経営について理解を深めたい場合は、経営コンサルタントなどに相談するのも一つの方法です。
また、エステの経営者には、財務処理や売上管理、確定申告などの作業も必要になります。
それらについて詳しく知りたい方は、税理士や公認会計士に相談すると、的確なアドバイスを受けられます。

今回は、エステ開業の注意点を解説しました。
エステ開業で失敗しないためには、資金面においても集客面においても事前に把握しておくべき注意点がたくさんあります。
経営が上手くいくか心配な方は、自宅サロンやマンションの一室など、小規模なサロンからスタートさせるとリスクを抑えられます。
また、情報や知識が少ないほど、エステ開業への不安も大きくなるため、開業セミナーに参加するなどして、事前に十分な情報と知識を身に付けるようにしましょう。


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