看護師として築き上げてきた経験や知識を活かして、起業を検討している方も少なくありません。
独立や起業は多くの方の選択肢のひとつとなっているので、看護師がこのような選択をしても不思議ではないでしょう。
もし、看護師としての専門的な知識を活かしつつ美容業界で働きたい、独立したいと考えた場合、エステ開業も選択することができます。
このような場合、どのようなメリットや注意点があるのでしょうか？
ここでは、看護師がエステ開業を決めた場合の内容を中心にご紹介します。
看護師の資格が活かせるのは？
もし、看護師がクリニックや高齢者施設などを辞めてしまった場合、今までの経験や知識をどのような環境で活かせるのでしょうか？
以前のような看護業務から離れてしまった場合、再就職にやりがいが感じられるのか、今までの経験や知識を発揮できるのかなどの不安を感じるかもしれません。
しかし、看護師の資格はこのような医療関連の環境以外にも活かすことができます。
看護師の資格が活かせる職業として、以下のようなものがあります。
デイサービス
要介護者が日帰りで介護施設を利用できるのがデイサービスです。
デイサービスでは、入浴介助などの他に生活機能の向上を目的とした機能訓練なども行います。
看護師の資格があれば、これらのサポートなどもスムーズに行えるでしょう。
フリーランス看護師
看護師として働きつつも、どこかに属さない場合はフリーランスの看護師としても活躍できます。
複数のクリニックや病院に勤務できるだけでなく、企業や学校での定期健診などのスタッフとして活躍も可能です。
好きなタイミングや時間で働けるため、夜勤などを辛く感じていた方には働きやすいでしょう。
エステサロン
看護師の資格はサロン開業などでも役立ちます。
サロンの開業に特別な資格は必要ないので、誰もが開業できるのが特徴です。
しかし、看護師の資格があることでお客様の悩みに寄り添うことができたり、これまで患者さんを支えてきた能力などを活かしたりもできます。
webライター
看護師の資格は、医療や美容にだけ活かせるわけではありません。
文章を書くことが好きな場合は、看護師としての専門的知識を活かして活躍もできるでしょう。
医療系の専門知識が必要な記事などは単価が高くなるケースが多く、在宅で文章を書いて収入を得られます。
独立前に副業として経験を重ねてから始めることもできます。
看護師としての能力はサロン開業で発揮できる？
これまで看護師としての経験を積んできた場合、サロン開業をしたことで大きなメリットが得られます。
もし、看護師がサロン開業した場合に発揮できる能力は以下の点です。
他店との差別化
サロン開業には特別な資格は不要です。
そのため、看護師であろうと無資格の方であろうと開業自体はできるのです。
サロンの開業に資格が要らないことから競合も増えやすい状態となっていますが、看護師の経験があることで他店と差別化ができます。
看護師としての経験や知識を活かして、お客様の肌質に合わせたスキンケアの提案や安全な製品の紹介などをした場合、看護師という資格があることで説得力が増します。
また皮膚の健康状態にあった専門的なアドバイスに加えて疾患の予防に関しての指導などもできるので、エステ未経験の方でも看護師がいるという理由で安心感を得てもらいやすいでしょう。
コミュニケーション能力の高さ
看護師としてこれまで様々な患者さんに寄り添ってきた経験から、コミュニケーションを取ることが得意な方も多いでしょう。
事前に行うカウンセリングやヒアリングなどで、看護師としての経験を活かせればお客様の悩みに合わせた施術が提案でき、アフターケアに関してのサポートもできます。
また、お客様も看護師という職業による安心感もあり、他の悩みも相談できると感じる可能性もあるでしょう。
看護師がエステ開業する際に注意したいことは？
看護師がエステ開業した場合、メリットに感じやすい点がいくつもありましたが、なかには注意したいこともあります。
ここでは、看護師がエステ開業する際の注意点をみていきましょう。
経営や集客に関するノウハウを習得する
看護師の資格があることで、エステ開業が有利になることも多いでしょう。
しかし、看護師という資格だけでエステ開業がスムーズにいくという訳ではありません。
エステ開業では、自分でお客様の層を考えて広告を使ってアプローチしていく必要があります。
集客は簡単なものではないので、経営が持続できるような集客方法やノウハウを習得できなければあっという間に赤字になってしまうでしょう。
看護師という条件や集客しやすい立地、性能の良いエステ機器などを持っていたとしても、集客がうまくいかなければ意味がありません。
看護師という知識があることを知らせると同時に認知してもらうことが収益につながっていくことを覚えておきましょう。
そして、これらに必要な経営戦術や集客ノウハウを習得すると安心です。
軌道に乗るまで収益がない
エステ開業したばかりで簡単に軌道に乗せられれば良いのですが、物事は簡単にいきません。
独立や起業してすぐに利益になることは少なく、リピーターとなってくれるお客様が一定数付くまで収益は安定しないでしょう。
売り上げが無い日も多く、その期間も経費はかかってきます。
開業して安心ではなく、軌道に乗るまでは収益がないことを想定して短期のアルバイトなどを確保しておくようにしましょう。
今後、サロン開業が成功して軌道に乗ってくればスタッフを採用して不労所得という方法も実現できます。
それまで、収益が不安定なことを想定した段取りを考えておくようにしてください。
医療機器は使用できない
エステで使用する機器には、医療用とそうでないものがあります。
医療用の機器は治療となり、エステでの施術とは異なってきます。
看護師であっても、医療機器を使ったエステができないことを知っておくようにしましょう。
医療用の機器があればレーザー脱毛や脂肪吸引、脂肪溶解注射などの治療が可能ですが、これらは看護師資格だけではできない内容です。
医師免許のないまま、これらの機器を使用した場合は違法となるので注意しましょう。
看護師がエステ開業するならメディカルエステも可能！
もし、看護師としての知識や経験を活かしたエステサロン開業を検討している場合はメディカルエステという選択肢も可能でしょう。
メディカルエステは、施術メニューに医師や医療機関が監修するものであり、顧問医師を設けていたり医院を併設していたりします。
メディカルと付いているのは医療を意味しているため、一般的なエステで受けられない施術がメディカルエステなら受けられるということです。
もし、看護師としての経歴や人脈がある場合、メディカルエステとして開業し、知り合いの医師やクリニックから監修を受けたり対応してもらえたりする関係が築ければメディカルエステ開業も実現できるでしょう。
メディカルエステとなれば、使用できるマシンやアプローチなども一般的なエステと異なるので差別化ができます。
医療機関で使用されている機器が使用できるので、より効果的な施術によってお客様をよりキレイにできるのが特徴です。
また、メディカルエステの施術は医師や医療機関の監修によって行われるので医学的なアプローチもできます。
他のエステとの差別化を図りたい場合は、メディカルエステ開業という選択肢も検討してみましょう。
看護師が独立してサロン開業を検討している場合、看護師として得た知識や経験を活かしたエステを開業できます。
看護師の資格は様々な場面で活躍できるものなので、その中の選択肢としてエステ開業も含まれています。
エステ開業は特別な資格もないので誰もが開業できますが、看護師の資格を活かせばよりお客様に沿った施術が可能です。
看護師として新しい世界に踏み出したい方は、この機会にサロン開業を検討してみてはいかがでしょうか。
