エステ開業を目指す際、どのようなメニューを提供するかも考えるものです。
エステサロンでは他店との差別化を目指し、独自のメニューやコースを提案できる体制を取り入れようとします。
例えば最近だとスカルプケアができるサロンにするケースも増えてきました。
そこで今回は、スカルプケアの特徴や期待できる効果、必要な資格についてご紹介します。
エステ開業でスカルプケアを提供したいと考えている方は必見です。
スカルプケアはヘッドマッサージやヘッドスパと別物?
スカルプケアは、ヘッドマッサージやヘッドスパと似たようなものだと思われがちです。
しかし実際は、それぞれで異なる特徴があります。
まずは、スカルプケア・ヘッドマッサージ・ヘッドスパの違いから解説していきます。
スカルプケア
スカルプケアは、頭皮の手入れを目的としています。
頭皮専用の液剤を使用し、マッサージを施すことで汚れを浮かしていきます。
その結果、頭皮環境の改善につながるのです。
マッサージをしながら頭皮のケアをしていくので、リラクゼーション効果ももちろんあります。
頭皮に関する悩みを抱える人は増えていると言われているため、エステサロンでもスカルプケアを取り入れているところが増えつつあります。
美容に興味を持つ女性は、髪の毛のケアに対する関心も高いです。
自宅でも髪の毛や頭皮のケアはできますが汚れやすい部分であり、紫外線などで大きなダメージを受けています。
自宅でできるケアだけでは、十分とは言えないケースも少なくありません。
そのため、エステサロンにおけるスカルプケアの需要は高まっています。
顔のたるみ改善など美容面でも嬉しい効果が期待できることも、エステサロンで提供するケースが増えている理由だと考えられるでしょう。
ヘッドマッサージ
ヘッドマッサージは、眼精疲労や首コリ・肩コリなどを改善する効果が期待できます。
ジェルやオイルを使用しないので、施術後のシャンプーは必要ありません。
しかし、頭皮の汚れを浮かす効果はないため、あくまでもリラクゼーションを目的とした施術です。
ドライヘッドスパという名称で施術を提供しているところもあります。
ヘッドスパ
ヘッドスパは、リラクゼーションでも多く取り入れられているメニューです。
シャンプーを使って頭皮をほぐしていく方法なので、美容室のメニューに盛り込まれているパターンも多く見られます。
スカルプケアほどではありませんが、頭皮の汚れを落とすことができます。
ヘッドスパとスカルプケアをまとめて行っているサロンもあり、より高いリラクゼーション効果を得たい方からの人気が高まっています。
スカルプケア・ヘッドマッサージ・ヘッドスパは、このような違いがあるので把握しておくとメニューの差別化につながるでしょう。
頭皮ケアメニューをエステ開業時に導入したいと考えているのであれば、頭に入れておいてください。
スカルプケアに期待できる効果
スカルプケアを提供すると、アプローチできる悩みが増えます。
具体的にどのような効果が期待できるのかみていきましょう。
頭皮のニオイやかゆみ、フケの改善効果が期待できる
頭皮のニオイは、分泌されすぎた皮脂やフケの素が原因になっているケースが多いです。
それらが原因となって雑菌が繁殖してしまい、嫌なニオイを放つようになります。
シャンプーで汚れを落としきれていなかったり、シャンプーのすすぎが不十分だったりすると、余計にニオイが発生しやすくなるのです。
そのような時にスカルプケアを行って汚れを落としてあげると、頭皮のニオイやかゆみ、フケなどが気になりにくくなります。
頭皮や髪の毛のべたつきの改善効果が期待できる
頭皮や髪の毛のべたつきは、しっかりと洗えていないからだと考える人が多いでしょう。
確かにシャンプーを数日間していない状態でべたつくのは、洗っていないからです。
しかしシャンプーをしているのにべたついてしまうのは、洗いすぎが原因となっている可能性が高いです。
べたつきがきになると洗浄力が強いシャンプーでしっかりと洗いたくなってしまいますが、それは逆効果になるので注意しなければいけません。
洗浄しすぎると頭皮が乾燥しやすくなってしまいます。
乾燥した状態になると、皮脂が過剰に分泌されることになり、頭皮環境は悪化してしまいます。
そこでスカルプケアを行うと頭皮環境が改善され、べたつきも気になりにくくなるでしょう。
抜け毛を減らす効果が期待できる
スカルプケアで頭皮環境を整えると、抜け毛を減らす効果も期待できます。
頭皮の皮膚の一部なので、健康な状態を維持できれば抜け毛も減っていきます。
抜け毛に悩んでいる方にとっても、スカルプケアはおすすめです。
エステ開業時に頭皮ケアをメインとしたメニューを提供したいと考えているなら、スカルプケアの導入も前向きに考えてみてください。
シワやたるみを改善効果が期待できる
スカルプケアには、リフトアップ効果が期待できます。
頭皮の筋肉は、目の周りの筋肉とつながっています。
そのため、頭皮のたるみが改善され、顔のたるみ改善にもつながるのです。
シワやたるみに悩む方も多いので、このような効果が期待できるメニューを提供することで顧客獲得にもつながりやすくなるでしょう。
顔のトーンアップ効果が期待できる
頭皮のスカルプケアを行うと、血行促進につながります。
血行不良になってしまうと、顔がくすんで見えてしまう原因になりかねません。
つまり、スカルプケアを行うと顔のくすみを改善できるという嬉しい恩恵を受けられるのです。
サプリやスキンケアアイテムでくすみが改善しないといった悩みを抱えている方にもおすすめできるサービスです。
頭皮の悩みを抱えている方は顔のくすみで悩んでいるケースも多く見られるので、このような効果が期待できれば興味を持ってもらえる可能性も高いでしょう。
スカルプケアに期待できる効果は、このように多岐にわたります。
様々な効果が期待できるので、幅広い悩みに対応できる施術を実現しやすくなります。
他のエステメニューと組み合わせられるコースも用意できれば、全身のケアも可能になるでしょう。
エステ開業時にスカルプケアを行う場合、資格は必要?
エステ開業する際にスカルプケアを取り入れたいと考えるサロンも増えています。
スカルプケアを提供するためには資格が必要なのか気になる人もいるでしょう。
そこで最後に、必要な資格や届出について解説していきます。
シャンプーをするなら美容所登録が必要
専用の液剤を使うスカルプケアでは、シャンプーが必要になります。
サービスの中でシャンプーを行う場合、美容師免許が必須です。
美容師免許を取得してからエステ開業を目指すには、美容学校に行って資格を取得しなければいけません。
美容学校の入学に年齢制限はないので、社会人経験がある方でも問題なく入学できます。
社会人が働きながら学べるように配慮した夜間や予約制の学校もあるので、探してみると良いでしょう。
また、エステ開業時には保健所で美容所登録をすることも忘れてはいけない事項になります。
美容所登録に必要となる書類は、美容所開設届出書や美容所の平面図、付近見取り図、勤務する美容師全員の美容師免許、勤務する美容師全員の診断書が必要です。
書類を提出する時に15,000円~3万円ほどの手数料が発生するので、お金も忘れずに用意しておいてください。
また、8畳以上の施術スペースがある、床・壁に水などが染み込まない素材を採用している、100ルクス以上の照明を完備している、換気設備がある、施術スペース以外に待合スペースがある、施術スペースが清潔であるといった条件をクリアすることも必須条件となっています。
開業届の提出も忘れずに
エステサロンを開業するなら、開業届も忘れないようにしましょう。
開業届は、個人事業を開業したと税務署に届け出るものです。
この時、開業物件における営業許可の取得も忘れてはいけません。
営業利用が可能な物件を選ぶことも重要なポイントになるので、物件探しをする時から意識してください。
管理会社に許可をもらうことも必要不可欠です。
エステ開業時にスカルプケアを行おうと考えているのであれば、これらについても理解を深めておく必要があります。
必要な資格や届け出に漏れがないように、念入りな準備を心掛けましょう。
スカルプケアは、頭皮ケアへの注目が高まっている現在、導入を前向きに考えるべきメニューです。
様々な効果が期待できるので、幅広い悩みに対応できるようになるといったメリットも生まれます。
エリアによってはまだスカルプケアを導入しているサロンが少ないところもあります。
そのような場所であれば、他のサロンと差別化しやすくなるので特におすすめです。
競合となるサロンがある場合は、他のメニューと組み合わせたコースを用意するなどの工夫が必要になります。