エステ開業

エステサロンの開業資金はどれくらい?開業スタイルによって違う?!

エステサロン 開業資金

エステティシャンとして現場の経験を積んでいる方は数多くいます。
その中には、将来的に自分のエステサロンを開業したいと考えている方も多いのではないでしょうか?

スマホを見る女性

最近は、女性だけでなく男性も足を運ぶようになっており、人々の美を叶えるために柔軟なサービスが提供されています。
そもそも、エステサロンの開業にはいくらかかるか知っていますか?

今回は、独立を目指している方が知っておくべき開業資金や理解しておきたい開業スタイルなどをご紹介します。

開業スタイルによって費用は違う?

お金と人間

開業資金を計算する前に決めておきたいのが、エステサロンの開業スタイルだと言われています。

エステサロンには、テナントを借りて経営している所や自宅の一室をサロンにしているところなど、様々な開業スタイルがあります。
自分がどのような開業を目指しているのかを明確にすることで、費用も計算しやすくなるでしょう。

自宅開業

一軒家の外観

自宅開業は、その名の通り自宅の一室を利用してエステサロンを開業するスタイルです。

必ずしもスタッフを雇う必要はないので、自分のペースで始めやすいという点が特徴です。
ベッドやテーブル・イスなど、自宅にあるもので兼用可能な場合も多く、テナントを借りたり賃貸マンションで開業したりするよりも費用を抑えることができます。

賃貸マンションのサロン

マンションの外観

賃貸マンションの一室を借りてエステサロンを開業するスタイルです。
自宅としてマンションを借りるのではなく、店舗として借りる場合、家賃半年分が上乗せされた保証金が発生します。

自宅開業であれば保証金程の資金で開業することも可能なので、賃貸マンションのサロンは開業資金を多く見積もっておく必要があるでしょう。

テナントを借りて開業

テナントの内部

テナントを借りるスタイルは、出店したい地域を選んで自分の理想のコンセプトを追求することができます。

ただ、自分の目指すエステサロンを目指せるというメリットがある反面、賃料や物件取得費が高くなるため開業資金も多めに用意しなければなりません。
元々エステサロンとして使用されていた居抜き物件であれば、内装費などをはじめ、費用を抑えることができます。

商業施設内で開業

モールの様子

ホテル・スポーツ施設・商業施設などの場所を間借りして開業するスタイルです。
テナントを借りるよりも費用が抑えられるのがポイントで、商業施設ならではの集客しやすさも魅力となっています。

このように、エステサロンには様々な開業スタイルがあるため、自分が思い描くエステサロンがどれに当てはまるのかを明確にしておく必要があります。

開業スタイルに関わらず必要な資金とは

電卓とお金と貯金箱

エステサロンの規模によっても異なりますが、開業資金として必ず用意しなければならないものがあります。
ここでは、自宅の一室で始めるのか、物件を借りて始めるのかに関係なく、必要なものと具体的な費用を見ていきましょう。

必要なもの

サロンを開業する際に必要になるのは、以下のアイテムです。

  • ☑施術用ベッド
  • ☑施術用イス
  • ☑エステ機器
  • ☑消毒器
  • ☑ワゴン
  • ☑タオルケット
  • ☑消耗品(化粧品・タオル・コットン・スポンジなど)
  • ☑施術用ウェア
  • ☑スリッパ
  • ☑家電類(パソコン・洗濯機・掃除機など)
  • ☑カルテ
  • ☑エステサロン専用電話回線
上記は開業の際に必ず用意しなければならないもので、30万円~70万円程かかります。

金額の差は、自宅で開業するのか物件を借りるのかによって変わるからです。

例えば、家電類は自宅のものと兼用で使用できるため、開業資金が抑えられるでしょう。
また、エステ機器はメニューに応じてフェイシャル機器だけでなく脱毛機器や美顔器などを導入するとその分費用も高くなるため、事前に自分が提供したいサービスを明確にしておく必要があります。

自宅で開業した場合の費用

ノートを見て悩む女性

・内装費:20万円
・設備費:30万円~70万円
・広告宣伝費:10万円
・運転資金(水道光熱費等含む):20万円

家賃8万円の物件を借りた場合の費用

大量の資料

・家賃(1年分):96万円
・敷金・保証金(家賃1ヶ月分):8万円
・礼金:8万円
・仲介手数料:8万円
・内装費:20万円
・設備費:30万円~70万円
・広告宣伝費:10万円
・運転資金(家賃5ヶ月分):40万円

このように、自宅で開業した場合と物件を借りて開業する場合とでエステサロンの開業資金は大きく異なります。
自宅開業では家賃や保証金、仲介手数料等はかからないほか、家電類も抑えることが可能です。

しかし、物件を借りた場合はそれらのものが必要になるため、開業資金も多めに見積もっておかなければなりません。
ただ、内装費は自分でできるところは自分で行ったり、エステ機器や施術用ベッドなどは中古で状態の良い物を購入したりすれば、費用を抑えることができます。

資金調達はどのように行うべき?

お金を手渡す人

エステサロンの開業にかかる初期費用は、自宅開業とテナント開業のどちらを選択しても、想像以上にかかるものです。
自分のエステサロンを持ちたくても、開業資金が足りなくて悩んでいる方も多いでしょう。

資金調達方法としては、日本政策金融金庫の「女性・若者・シニア起業家資金」や国や自治体の助成制度を利用するという2つの方法があります。

女性・若者・シニア起業家資金

二人の女性

女性・若者・シニアの起業を支援する制度で、女性または30歳未満、55歳以上の方が対象となっています。

開業から7年まで支援を受けることができるのが特徴で、政策金融機関の日本政策金融公庫より融資が受けられます。
融資限度額は7200万円までで、担保有りで0.85%~1.45%の金利となっており、女性の借入実績も多いです。

エステサロンの開業に利用する方も多いので、資金調達に悩んだら検討したい方法と言えるでしょう。

国・自治体の助成制度

計画書

国や地方自治体の助成金や補助金は、条件に当てはまっていれば返済する必要がないため、エステサロンの初開業資金が抑えられるばかりか、お店が軌道に乗るまで安心して運営できるでしょう。

助成制度を受けるには事業計画書作成が必要で、収益性・社会貢献度などの審査基準をクリアしなければなりません。
地域によって助成制度の特徴や条件も変わってくるので、自分が希望する地域の助成制度にはどのようなものがあるのか調べておく必要があるでしょう。

資金計画はエステサロン起業を成功させる鍵

計画書

自分が目指すエステサロンのスタイルが決定し開業資金を抑えることができても、安心するのは少し早いです。
エステサロンを開業した後は、資金回収のために経営を軌道に乗せていく必要があります。

どのような開業スタイルを選択しても、開業して1ヶ月目から順調に利益が得られるわけではありません。

右肩上がりの折れ線グラフ
運転資金を少なめに用意していた場合、十分な利益が得られず運営が困難になる可能性も考えられるでしょう。
エステサロンの起業を成功させるためには、資金計画をしっかり行う必要があります。

では、資金計画をしっかり行うにはどのようなポイントを抑えておかなければならないのでしょうか?

エステサロンの強みや売りを作る

ガッツポーズをする女性

人々がエステサロンに足を運ぶ際には、ほとんどが何らかの目的を持っています。
どんな施術でも対応できるサロンは、幅広い施術に対応できるといった良さがある反面、何を売りにしているのかがはっきりしません。

「このエステサロンでなければできない何か」と思えるように、具体的な強みや売りを作れば、得意分野を打ち出すことができます。

エステティシャンとしての経験を積んだ上で、どの分野が得意なのか、どんな施術を受けて欲しいのかを明確にする必要があるでしょう。

リピーター獲得

カウンセリングの様子

リピーターを獲得すると、資金回収の目途も立ちやすく安定した経営につながります。

口コミを書いてもらったり、顧客カルテで要望に沿うサービスを提供したり、リピーター獲得のためにも力を入れましょう。
「また来たい」と思ってもらえるように、施術内容や空間づくりにもこだわりを持つことが大切です。

お金の計算を怠らない

電卓と帳簿

独立した場合、経営者としての責任を持ちお金の計算をしっかり行わなければなりません。

お金の動きがどうなっているのか、料金の見直しの有無などをその都度見ておかなければ、経営も立ち行かなくなる可能性があります。
利益率が上がる方法を考えたり、税理士に相談したりして経営を安定させるように心掛けましょう。

税理士の女性

今回は、エステサロンの開業資金がどのくらいかかるのか、開業スタイルや資金調達法も紹介してきました。

自分の理想とするコンセプトのエステサロンを開業するには、まとまった初期費用がかかります。
想像以上に開業資金が大きいと感じる方も多いかもしれませんが、融資や助成金を利用することでスムーズに起業できる可能性もあります。

資金調達方法も考えながら、経営を軌道に乗せるまでの長期的な視点でエステサロン開業を目指してみてはいかがでしょうか?


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