エステ開業

エステ開業の手順や、注意すべきポイントとは?


エステサロンは、他の業種と比較しても開業のハードルが低く、特別な資格も必要ありません。
そのため、エステサロンで築き上げてきた経験を活かして開業を視野に入れる方も少なくありません。
この記事では、エステ開業を検討している方に向けて開業手順や気を付けたいポイントについてご紹介します。
エステ開業までの期間や費用、注意点などを知りたい方は参考にしてみてください。

エステ開業したい!どんな手順で進めるべき?

エステ開業をしたいものの、どのような手順で進めていくのかわからない方もいるでしょう。
開業までの手順は以下のとおりです。

エステ開業手順

STEP1:11ヶ月~1年前……市場や競合店などの調査をする
STEP2:10~11ヶ月前……おおよそのターゲット層を決める
STEP3:8~9ヶ月前……提供したいサービスを決める
STEP4:6~7ヶ月前……研修を受ける(従業員を雇う場合)
STEP5:5~6ヶ月前……物件の選定、取得
STEP6:3~5ヶ月前……内装工事を終わらせる
STEP7:2~3ヶ月前……設備、備品を揃える
STEP8:1ヶ月前……オープンに向けて準備やロールプレイングをする

STEP1:11ヶ月~1年前……市場や競合店などの調査をする


サロン開業を決めたら、市場や競合店の調査を開始しましょう。
市場調査では、エステ開業前に業界で生きていくために必要な情報を集め、店舗経営を成功させるための手がかりを見つけていきます。
例えば、エステが出店している地域、今後出店する店舗周辺の世帯数や属性、人口の動向や発展計画地域などです。
市場調査の結果から、どのようなニーズが求められているかを推測してみましょう。
もし、ファミリー層が中心の地域だった場合、キッズスペースを設けたり、マタニティ向けのマッサージを提供したりするなどのニーズが予想できます。
周囲の動向などをチェックして、おおよそのターゲット層を把握しましょう。

STEP2:10~11ヶ月前……おおよそのターゲット層を決める


市場や競合店の調査結果から、おおよそのターゲット層を決めていきます。
ターゲットは市場調査の結果からどのような客層に向けて、どんなサービスを提供するのかを決めましょう。
同じ20代、30代であっても子どもがいる主婦とOLとでは提供するサービスも異なります。
周辺のエステがどのようなメニューを提供しているかを確認してから、なるべく競合店と差別化できるようなターゲット層にしてみましょう。

STEP3:8~9ヶ月前……提供したいサービスを決める


続いて、提供したいサービスについて決めていきましょう。
サービスの内容は、ターゲット層によって変わってきます。
例えば、独身と主婦を比較してみましょう。
主婦なら、日頃の疲れを癒したい、育児や買い物などで痛くなった部分を整えたい、睡眠不足で肌トラブルが絶えないなどの悩みを抱えがちです。
一方のOLは、よりキレイになるためのケアとして利用したい、定期的に通って美しさを維持したいなど、美容目的での利用がメインとなります。
また、収入に応じて使える金額の範囲も変わるので、ターゲット層が満足するサービスと見合った価格を決めていきましょう。

STEP4:6~7ヶ月前……研修を受ける(従業員を雇う場合)

サロン開業にあたって新たに従業員を雇う場合、研修を受けて一定レベルの施術ができるようにしましょう。
他の従業員を雇わない場合は特に必要ありませんが、それでも定期的な研修会やセミナーへの参加により、市場の傾向やトレンドを把握できます。

STEP5:5~6ヶ月前……物件の選定、取得


遅くても開業6ヶ月前までに物件の選定や取得を行いましょう。
新たに店舗を借りる場合、市場や競合店などの調査で得た結果を基にして物件を選びます。
物件選びは店舗のコンセプトにも関わってくる重要な部分です。
日頃の疲れを癒すのがコンセプトなら、閑静な住宅街や穏やかな環境での開業が望ましいでしょう。
このようなことも考慮して物件選びを行いましょう。

STEP6:3~5ヶ月前……内装工事を終わらせる

物件を取得したら、内装工事に入ります。
こちらも物件の取得と同じようにコンセプトに合った内装にしましょう。
疲れている方への癒し、心地よい空間などを演出したいなら、色使いや内装などもシンプルにして一歩入った時にリラックスできる環境をイメージします。
この時に清潔感も忘れてはいけません。
そして、デザイン作りと並行して、インターネット回線工事、電気、ガス、水道工事なども忘れないようにしましょう。

STEP7:2~3ヶ月前……設備、備品を揃える


内装工事終了もしくは大きな工事が終わったら、徐々に設備や備品を揃えて配置していきます。
サロンに必要な備品は、ベッド、タオル、着替え、アロマオイル、マスク、ワゴン、テーブル、ソファー、消毒などの衛生機器、アルコール、タオルウォーマー、スリッパ、洗濯機などです。
オールハンドの施術以外のメニューを提供するなら、脱毛器やエステ機器なども必要でしょう。
また、お子様連れでも可能なサロンにする場合は、キッズスペースなどの仕切りやおもちゃなども必要です。

STEP8:1ヶ月前……オープンに向けて準備やロールプレイングをする

内装工事も終えて設備などの準備ができたら、オープンに向けて最終準備をしていきます。
周辺へのポスティング、ホームページ制作など、お客様を呼び込むための準備も必要ですが、従業員がいる場合は接客のロールプレイングなどを行うと安心です。
お客様を迎えてから施術、施術後から帰るまでの案内などを最終チェックします。
慣れないうちはバタバタしがちですが、ロールプレイングをしておくと実際の流れも掴みやすくなるでしょう。

エステ開業に必要な費用は?

エステ開業には、上記の手順で進めていくことがわかりました。
しかし、どこでどれくらいのお金が必要になるのかがわからないと、不安な気持ちを解消できないでしょう。
エステ開業に必要な資金は以下のとおりです。
平均額ですが、参考にしてみましょう。

エステ開業費用

自宅で開業

・物件取得費用……0円
・設備費……10万円~
・工事費……20万円~囲

自宅の一部を使ってエステを開業した場合、必要なのはエステができる空間です。
そのための内装や工事をする場合は、これくらいの費用がかかるでしょう。
大がかりな工事であれば、これ以上の金額が必要です。
初期費用を抑えられますが、空間演出などが難しいケースもあります。

賃貸物件で開業

・物件取得費用……60万円~(家賃10万円の場合)
・設備費……20万円~
・工事費……30万円~

賃貸物件で開業する場合、不動産に必要な費用として60万円程度かかります。
初期費用として敷金、礼金、仲介手数料、保証料などが必要です。
住宅用ではなく事業用ということで、6ヶ月程度家賃を先払いするケースもあります。

テナントとして開業

・物件取得費用……240万円~(家賃30万円の場合)
・設備費……30万円~
・工事費……200万円~

商業施設などのテナントとして開業した場合、地域によって差は生じますが、他の開業方法に比べて多くの資金が必要です。
しかし、人目に付きやすい環境なので集客が期待できるでしょう。
エステサロンの居抜き物件であれば、大がかりな工事が必要ないのでより費用を抑えられます。
しかし、オープン前から家賃はかかることを覚えておきましょう。

サロン開業における注意点は?

サロン開業に向けた準備や用意をしていると忘れがちになってしまう部分もあります。
特に以下の点には注意しておきましょう。

無理のない計画かどうか確認しよう

サロン開業を夢見ていた場合、自分の思い描いたことが現実になっていき、嬉しさでいっぱいでしょう。
しかし、無理矢理な計画では開業後に大きな喪失感を味わってしまいます。
例えば、開業までの資金はなんとか自己資金で用意できたものの、予定通りの集客が得られずに資金がなくなってしまったというケースもあります。
予定以上に資金が必要になった場合は、ここで行き詰まりを感じやすいのですが、資金にも余裕が持てるように事前に事業計画を提出して、融資審査に通しておくと安心です。
自己資金を使いすぎると、その後の運転資金が無くなります。
その前に、融資、助成金や補助金などを活用しておくと無理なく開業できるでしょう。

広告に頼りすぎないようにする


開業したばかりの時は新規のお客様を求めるため、広告費にかける費用も多いでしょう。
しかし、そのまま大手美容サイトなどの広告で新規のお客様ばかりを狙っていると、利益率が低いままになってしまいます。
そのため、SNSを活用して一度来店した方には次回割引クーポンをあげたり、定期的に来るお客様に向けたサービスなどを考えたりしましょう。
とにかく安定した顧客数を増やしていくことが継続の一歩です。
ファンになってもらい、ファンでよかったと思わせるような内容にしていき、新規取得を目的とした広告にばかり頼らないようにしましょう。

エステ開業にはいくつかの手順があり、遅くても1年くらい前から出店計画を考えておかなければなりません。
さらに費用面でも出店する店舗や自宅開業かで費用が大きく変わるため、総合的に判断してみましょう。
エステ開業はハードルが低いものの、継続できている店舗も少なくなる傾向です。
少しでも開業期間を延ばしたいなら、上記の内容を参考にして開業準備をしてみましょう。


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