「いつか自分のエステサロンを持ちたい」と考えた時、開業スタイルの選択肢として人気なのがテナントでの開業です。
自宅サロンに比べて信頼性や集客力を高めやすい一方で、物件探しや契約、初期費用などハードルが高く感じられる方も多いのではないでしょうか。
エステサロンのテナント開業には、家賃や内装工事といった資金面の準備だけでなく、立地条件の見極めや集客方法の工夫など、成功するためのポイントがいくつもあります。
そこで今回は、エステサロンをテナントで開業する場合の費用面や物件選びのコツなどをわかりやすく解説します。
開業が初めての方も開業準備を進められるようにまとめているので、ぜひ参考にしてください。
エステサロンのテナント開業とは?
エステサロンの開業には、自宅の一室を利用する方法と、テナントを借りてサロンを構える方法があります。
その中でも「テナント開業」は、駅近や商業施設の近くなど人通りの多い場所に出店できるため、集客力や信頼度の高さが期待できるスタイルです。
ただし、自宅開業に比べると初期費用がかかり、契約や設備の準備も必要になります。
テナント開業と自宅サロン開業の違い
自宅サロンは、自宅の一部を施術スペースとして使うため初期費用を抑えやすく、気軽に始められる点が魅力です。
しかし、立地によっては新規のお客様が見つかりにくく、「知人や口コミ頼り」になりやすいという弱点があります。
一方、テナント開業は、駅近や商店街といった人目に付きやすい場所にお店を構えることができるため、新規顧客を集めやすく、信頼度も高まるのが特徴です。
ただし、家賃や保証金、内装工事といった初期投資が必要であり、ランニングコストも大きくなります。
エステサロンのテナント開業にかかる費用相場
エステサロンをテナントで開業する際に、最も気になるのが「どれくらいのお金が必要なのか」という点です。
自宅サロンに比べるとテナント開業は初期投資が大きくなりやすく、開業後も家賃や光熱費といった固定費がかかります。
ここでは、主な費用の内訳と相場感について解説します。
物件取得費用
テナントを借りる場合、毎月の家賃に加えて初期契約費用が発生します。
例えば敷金・保証金は家賃の6~12ヶ月分程度、礼金は家賃の1~2ヶ月分程度、仲介手数料は家賃の1ヶ月分程度かかります。
例えば家賃20万円のテナントを借りた場合、初期契約費用は160万円~300万円になるので、あらかじめまとまった金額を準備しておく必要があります。
内装工事・設備導入費用
エステサロンの開業において癒しの空間づくりも重要となってきます。
そのため、内装工事や設備投資にもある程度費用をかけることになるでしょう。
内装工事費用は内容によって異なるものの、1坪あたり10万円~20万円程度です。
居抜きで前の店舗の内装を活かせる場合は、もう少し費用を抑えられます。
設備投資費用はエステ機器やベッド、備品など施術に必要なものだと100万円~300万円程度はかかるでしょう。
また、待合室や受付に設置するソファなどの家具、タオル類、消耗品類なども購入する必要があり、すべて合わせて500万円以上になることもあります。
運転資金
エステサロンを開業してからは毎月支払う固定費もあります。
家賃はテナントごとに異なりますが、目安として10万円~30万円程度が多い傾向にあります。
ただし、都市部はさらに高額な家賃設定となっている場合が多いため、注意が必要です。
テナント開業でスタッフを雇用する場合は、人件費として1人あたり20万円~25万円程度はかかってくるでしょう。
また、広告宣伝費として月に3万円~10万円程度、テナントの光熱費や消耗品費で5万円~10万円程度は支払うことになります。
エステサロンに適したテナントの選び方
エステサロンのテナント開業を成功させるためには、どこで開業するかも重要なポイントです。
どんなに高い技術を持っていたとしても、立地が悪ければお店まで足を運んでくれる人も少なくなってしまいます。
そこで、エステサロンに適したテナントの選び方を解説していきましょう。
立地条件
テナントを選ぶ上でまず重要なのは、立地です。
利用客はエステサロンを選ぶ時、「通いやすいか」もチェックしています。
駅から近かったり周りに商業施設やオフィス街が合ったりする場合は人通りが多く、集客しやすいです。
また、ターゲット層が明確になっている場合は、そのターゲットに合わせるのも良いでしょう。
例えば主婦をターゲットにするなら住宅街やスーパーの近く、ビジネス層を狙うならオフィス街がおすすめです。
広さと間取り
エステサロンには施術室だけでなく、待合室やカウンセリングルームなども用意する必要があります。
そのため、テナントを借りるなら、ある程度の広さと部屋数が必要です。
ただし、広すぎる物件を選んでしまうと毎月の家賃が大きな負担となってしまうため、規模に見合ったテナントを借りるようにしましょう。
テナントの設備
エステサロンは施術内容によって電気や水回りもよく利用することになります。
そのため、テナントを選ぶ際には設備の状態などもチェックしておくと安心です。
例えばエステ機器を同時に使ってもブレーカーが落ちないようになっているか、お客様が快適に過ごせるよう空調設備が備わっているか、などです。
テナントを契約する前に確認したいポイント
条件に合うテナントを見つけて契約に進んだ時、よく確認せずサインをしてしまうと思わぬトラブルにつながってしまう場合があります。
ここで、テナントを契約する前に確認しておきたいポイントを紹介します。
契約期間と更新条件
契約書には、契約期間が記載されています。
契約期間は一般的に2年で設定されており、2年が経過するタイミングでそのまま契約を継続したい場合には更新手続きが必要です。
更新手続きの際に発生する費用は家賃1ヶ月分程度が一般的ですが、更新条件によって異なるので、契約する前に確認しておくようにしましょう。
また、万が一エステサロンがうまくいかなくなった場合、中途解約が必要となるケースもあります。
中途解約をするための条件もあるため、事前に確認しておくと安心です。
原状回復義務の有無
テナントを契約する際に、契約者に原状回復義務が発生するケースがほとんどです。
原状回復義務は、退去する際に入居前の状態に戻してから返還する義務を指します。
エステサロンでは内装工事を行うことが多いため、原状回復費用が高額になりやすい傾向にあります。
そのため、原状回復の範囲や居抜き物件として引き継げるか、配管・電気工事は可能かなどもチェックしておきましょう。
居抜き物件とスケルトン物件の違い
テナントは主に「居抜き物件」と「スケルトン物件」の2種類があります。
居抜き物件は内装や設備をそのまま使用できるため、工事費用を抑えられるものの、自分の理想とするデザインではない場合も少なくありません。
スケルトン物件はコンクリート打ちっぱなしの状態であり、内装工事によって自分好みにデザインできますが、工事費用は高くついてしまいます。
初めてテナントで開業する場合は、初期費用を抑えやすい居抜き物件を選ぶ傾向にあります。
前の店舗の状態や修繕が必要かどうかも加味した上で、テナントを慎重に選んでください。
今回は、エステサロンをテナントで開業する場合の費用相場や物件選びのコツなどを解説してきました。
エステサロンをテナントで開業する方法は、自宅サロンに比べると初期費用や契約面でのハードルが高まります。
しかし、立地や物件の条件を見極め、綿密な資金計画を立てて準備を進めれば、安定したサロン運営につながるでしょう。