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ときめく心を忘れない限り、人生は限りなく楽しく美しいもの。それがライフスタイルデザイン


ライフスタイルデザイナーとは?

栗原冬子

栗原冬子

皆さん「ライフスタイル」と聞くと何を思い浮かべますか?「価値観」「生活習慣」「人生観」など様々なワードが出てくると思いますが、私が提唱するライフスタイルデザインとは、これらすべてを含めた「美しく健康に生きるための生活様式」。

これには食生活、運動、睡眠といった生命の営みも含んでいます。本業は?と聞かれると、以前はアロマテラピストと答えていたのですが、テラピストとして仕事をしていると実に、様々な質問や相談を受けます。

「健康的な食生活とは?」
「栗原さんの美容習慣は?」
「美容と健康のために何を習慣にしらいいですか?」
などなど。

考えてみれば、アロマテラピーも単に芳香を楽しむだけのものではありませんよね。アロマを生活に取り入れて「ストレスを緩和したり病気を防いだりしましょう」というのが本来の目的。

アロマオイル

ですから、テラピストとして活動していく中で、皆さまから「より良く生きる」ための知恵と言いましょうか、工夫、アドバイスを求められるのは当然のこと。そして、より良く生きるためには食生活、運動、睡眠など基本的な生活を無視することは出来ません。

アドバイスを求められるたびに、答えていくうち「より良く生きる」とはインナービューティに他ならないと、私自身気づかされたのです。アロマをベースに、運動を取り入れたらどうなの?と考えた末、たどりついたのがヨガの呼吸法にアロマを組み合わせたオリジナルストレッチ「ヨガロマ」。

さらにはインナービューティをサポートするために必要だったのが、フードアナリストやファスティングカウンセラーなど食からアプローチする知識の習得でした。

 香りとポーズのコラボレーション

ヨガをする栗原冬子

ライフスタイルデザイナーとして活躍するきっかけとなったのは「ヨガロマ」。ヨガロマとは、私が考案したオリジナル・ストレッチ法で、具体的にアロマの効果を知っていただき、かつ効果的に取り込めるようなプログラムを作りたいと思ったのがヨガロマのはじまりでした。

ご存知の通り、ヨガは目的に応じて様々なポーズがあります。

例えば、
「全身のリラックスを促し、赤ちゃんのポーズ」
「身体を目覚めさせ、柔軟性と基礎代謝をアップさせる太陽礼拝のポーズ」
「下半身を引き締めるイーグルのポーズ」といった具合に。

アロマテラピーも同様に、目的に応じて様々な精油を使っていきます。日本では香りを楽しむという側面が強いアロマテラピーですが、ヨーロッパでは古くから治療や健康増進を目的にした伝統医学。日本の漢方薬に近いイメージでしょう。

ヨガも元々はインドの伝統医学アーユルヴェーダが発祥です。それぞれを別々に用いるのではなく、両方一度に行えば、より高い効果が得られるのではと考えたのです。

そこで、私はヨガのポーズに合わせた精油をブレンドし、さらにはピラティス、気功などの要素も取り入れ、自律神経やホルモンにアプローチするプログラムを開発したのです。

ヨガをする栗原冬子

1回60分のプログラムは、15分ごとに動きのテーマを変えており、精油ブレンドもそれに合わせて変更していきます。

ヨガロマを発表して以来、都内のクリニックやスポーツクラブ、オーガニックコスメブランドの施設などで導入させていただいております。

最近ではイベントに呼ばれるようになった他、介護の現場でも関心が高まっているようで、医療従事者の方々に向けた講演なども依頼を受けるようになりました。ヨガロマが徐々にですが全国に広まっていくのは、嬉しい限りです。

食育とファスティング

ファスティングドリンク

 より良く生きるためには運動だけではありません。食生活も重要な要素です。生活習慣病予防のための食育アドバイザーに加え、最近ではファスティングカウンセラーの資格も取りました。

食べるべきものを推奨する一方で、食べないことを推奨する。一見、相反するアドバイスと思われますが、実はどちらも大切であり、必要なことなのです。

質の良い食事は、身体のエネルギー源、活動するためのガソリンです。ファスティングはデトックス。細胞を定期的にクリーニングすることでエネルギーを最大に働かせるようにするのが目的です。

ファスティングドリンクを持つ栗原冬子

ファスティングをダイエット法としてとらえる方が多いようです、少しニュアンスは違うかもしれません。身体が本来あるべき姿に戻すことで結果として「痩せる」が正解です。逆に太れなくて困っているという方は、ファスティングにより痩せすぎを解消できたというケースもあるのです。

育児とは、自分も育つこと

私は娘が14歳の時に離婚しているのですが、よくぞ立派に育ってくれましたという感じです。今となっては、育児は本当に楽しかった!5歳まで、国際線のCAとして仕事をしていたので私の母に任せきりでしたが、ある時思ったのです。

子供はあっという間に育ってしまう。せっかく授かった子供。育児を楽しまないで、どうするのって。そこでCAを退職し離婚までは徹底的に育児に専念しました。

栗原冬子の全身写真

もちろん育児は良い時ばかりではありません。(どうして、わかってくれないの!)と歯噛みしたくなるような時期もありました。

ですが、今にして思えば、育児とは子を育てるばかりではなく、自分自身も育てることなのだと気づかされます。

例えば子供には、ついつい「~しちゃダメでしょ!」と怒りたく瞬間がありますよね。ですが、感情に任せて否定語×否定語では、あまり子供の心に届かないのです。

逆に「これがこうなれば、気持ちいいのにね」と肯定的な言葉をかけることで、響く場合も多々あります。これって育児だけでなく、人間関係にもいえることではないでしょうか。言ってみれば、育児もライフスタイルデザインにつながっているのです。

今が一番楽しい

インタビューに答える栗原冬子

子育てで学んだことは、思考を変えれば、現実も変わるということ。何かイヤだなと思う出来事があっても「これで済んだ」と考えるようにすれば、ストレスは溜まりません。

対人関係においても、苦手なタイプだなと思ったらゲームのように、その人のいいところを探すのです。すると、探すこと自体が楽しくなってきませんか?これを私は「思考のスイッチング」と呼んでいます。

インタビューに答える栗原冬子

年齢を重ねることも、スイッチング一つで、そう悪いことではないと思えるようになります。例えば、年を取ると物理的に出来ないことが増えてきますが、その分経験と知恵という財産は増えたのです。スイッチング思考のおかげで、自分の中のキャパシティが広がり、毎日が楽しくて仕方ありません。若い頃、許せなかったことが、経験と知恵のおかげで許容範囲が広がったからです。ときめく心を忘れない限り、人生は限りなく楽しく美しいものです。

何かにときめいた瞬間、幸せホルモンが出るのがわかります。それはほんの一瞬だけのことかも知れません。ですが、その一瞬一瞬の積み重ねが「ああ、幸せ」とか「生きているのだ」という充実感につながっていくのでは?と思います。

これから、自分がどのような人間になっていくのか楽しみです。人生に達観できればいいのですが、最低限ライフスタイルデザイナーとして、女性として最後の瞬間まで「今が、一番楽しい」と言える人間でありたいですね。

プロフィール

栗原冬子

ライフスタイル・デザイナー
(株)Bon22 (ボン・ヴァンドゥ) 代表取締役

(公社)日本アロマ環境協会認定 アロマテラピーインストラクター、日本メディカルハーブ協会認定 ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定講師・健康管理士一般指導員、公認ファスティングカウンセラーとして活躍するかたわら、ビューティー&ヘルスのための運動だけでなく、より積極的にスポーツを 楽しむアスリートでもある。レジャーとして、ゴルフ、スキューバダイビング、 スノーボードのほか、東京マラソン2010 、大阪マラソン2013、2014にてフルマラソン完走。


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