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近藤英樹氏の逝去から1年 同氏の功績を振り返る

近藤英樹

美容業界を牽引し、国内にとどまらず中国や韓国、ベトナムなどアジアでも絶大な人気と実力を兼ね備えたARTISTIC & CO.ホールディングス創業者の近藤英樹氏が亡くなられて1年。
そこで本サイトでは追悼記事としてこれまでの道のりなどを振り返り、近藤英樹氏の業績を改めて紹介します。

同社は2008年に設立され国内のエステティックサロン、美容クリニックを中心に数々のヒット商品を開発。その後、韓国や中国を中心としたアジアへの進出を図ります。
2017年にはグローバル事業を本格的に開始。現在は中国、韓国、ロシア、アメリカ、ベトナム、フランス、イタリアにも事業を展開しており、一昨年(2020年)9月26日には日本の真ん中、岐阜県羽島市に大きな足跡を残す巨大なブランドビル「B-one(ビーワン)」をオープンしました。

「B-one」は創業者の故近藤英樹氏の思いで、美容機器業界のNo.1を目指すという意気込みを込めて、『Beauty No.1』の頭文字から名付けられました。4階建てのモダンなデザインを採用しており、300人規模まで収容することが可能です。
同ビルの完成により、これまで分散していた研究開発から、製造・物流・営業部隊を含んだオフィス機能が1か所に集約されました。
研究開発と営業部門が今まで以上に密に連携を取ることで、顧客の細かいニーズを製品開発へと反映でき、さらに自社で製造工程を全て担い、また物流拠点までも一本化したことにより、高品質でスピーディーに製品を供給することが可能になりました。

日本の美容医療の融合と推進に立ち上がる

同社をここまで成長させた同氏は製品づくりだけに留まらず、業界全体のレベルアップへも尽力しました。日本の美容と医療を融合させ美容医療を推進しアジアを中心に世界へも目を向けてきたのです。

韓国ソウルで開催される「アジア国際美容医学フォーラム」にも積極的に参加。

同フォーラムは美容大国の韓国美容外科医学会が主催する大イベントの1つで韓国、中国、日本、台湾、タイなどアジアの美容医療技術の発表の場として定着しており、かねてから同氏が「日本の美容医療とエステティシャンの実力を世界に証明したい」という思いを抱いていたため毎年、日本からエステティシャンや美容従事者を招聘し、医師や歯科医師をはじめ、エステティシャン、美容関係者が独自の技術や理論を発表できる場として環境を整えて来ました。

参加した講演者からも「このような素晴らしい場を設けていただき大変嬉しい」「海外の先生方々からも注目されてものすごく光栄」といった声も多く上がり、同氏の尽力が業界発展に大きく貢献されました。

このように、ただ単に製品を作って売るといったメーカーではなく、常に美容業界の未来を見つめ、それに関わる人々が少しでも良い思いができればといった、そこには利害関係が存在しないほどの同氏の人柄がカリスマと呼ばれる所以でもあったのです。

まだこの先、やり遂げるべきことも多かったと思いますが、同氏の遺伝子を受け継いだ多くの仲間が、その思いを実現させています。

着実に、確実に継続して発展させる

ARTISTIC & CO.代表取締役の近藤竜也氏が「日本は『Made in Japan』という世界的評価を受けるブランド力を持っています。それは美容機器や化粧品についても同じで、優れた製品開発力があります。さらに美容技術についてもその高さはもちろんですが、『おもてなし』の心に裏付けられた高度なサービスを提供しています。アジアは『美容』に関する様々な潜在力を秘めたエリアですので、まだまだ十分に魅力のある市場だと考えています。」と先代の築いてきた意向を引き継ぎ、またARTISTIC & CO.GLOBAL 代表取締役の金松月氏も「弊社のグループはスタッフ一人一人が経験や知識を積み重ねてきており、スキルアップを図ってきています。個々のレベルはとても高いです。その個々の力を結集させた組織力には自信があります。販売と生産、そしてそれを支える全てのスタッフとともにさらにパワーアップしています」と自信をのぞかせています。

その証拠に昨年(2021年)11月11日に中国で開催された独身の日セールで50億円を売り上げました。同社は2019年よりこの大規模セールに参戦。初年度(2019年)20億円、一昨年(2020年)が30億円、そして昨年(2021年)は50億円の売上を記録しています。

独身の日セール

同社が中国に売り出す主力の美顔器は一台20万円ほどの高額商品。「コロナ禍いうことで、海外の経済も良くないところはあります。しかし市場がないわけではないですし、何よりも先代が行ってきたことを組織の力でさらにパワーアップして来たという自信もありましたので、昨年は50億円という高い目標を設定し、実現できたことはこれからの弊社のさらなる進化のスタートです」(金松月氏)と語っていたように、創業者の意志は確実に引き継がれています。同社はこれからも、さらなる進化を遂げるに違いないでしょう。


  

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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