今、エイジングケアでもっとも注目を浴びているのが幹細胞培養上清液エクソソーム点滴です。美容クリニック、美容医療を標榜する医療機関で扱いのないクリニックはない!というくらい全国的に導入されています。ですが、実際のところ幹細胞培養上清液エクソソーム点滴について正しく理解している消費者はいるのでしょうか?医療機関によってバラつきがあるのも気になるところ。そこで、今回幹細胞培養上清液エクソソーム点滴のパイオニアであるグランプロクリニック銀座の岩本麻奈先生にリアルな現場の声を聞いてきました。
幹細胞培養上清液とエクソソームの違いとは
―ネットで幹細胞培養上清液エクソソーム点滴を検索すると、関連情報が数万件ほどヒットしますが「違いがわからない」という声をよく聞きます。そもそもエクソソームとは何でしょうか?そして、幹細胞上清液との違いも教えてください。
岩本
エクソソームを説明する前に幹細胞培養上清液についてお話させてください。幹細胞培養上清液とはヒト幹細胞をヒトの幹細胞を培養する際に精製される培養液の上澄みを抽出した液体です。その中含まれている生理活性物質がエクソソームです。この上澄液にはエクソソームの他にサイトカインと呼ばれる成長因子も含まれています。エクソソームには様々なメッセージ物質が詰まっており、その一つがマイクロRNAという遺伝情報。マイクロRNAは遺伝子の働きを制御することが知られており、血管や細胞など各器官の老化を防ぐ働きをすることがわかっています。
―なるほど。エクソソームとは幹細胞の研究によって発見されたのですね。
岩本
そうなんです。幹細胞というのはマザー細胞とも呼ばれており、あらゆる細胞の源となる細胞です。主に組織や細胞を再生させて根本から治すことを目的とした再生治療に用いられます。幹細胞を使った再生医療を提供するためには国が定めた厳しい基準をパスしなければなりません。ですから、全国的に見て幹細胞医療を扱える医療機関は非常に少ないです。グランプロクリニック銀座は幹細胞医療を扱える数少ない医療機関の一つです。
法的基準のない幹細胞培養上清液だからこそ、扱う医療機関の姿勢が問われる
ー幹細胞培養上清液に関しても法的な基準はあるのでしょうか?
岩本
幹細胞培養上清液に関して法的基準はありません。基準がないから制約もなく、誰かが「これは幹細胞培養上清液ですよ」と言えば通ってしまうという危うさも。
現在、幹細胞培養上清液やエクソソームという言葉だけがひとり歩きしている印象を受けます。基準がないから内容にも効果にも、価格にもバラつきがあるでしょう。それでは患者様が混乱しますよね。そこで今、幹細胞培養上清液に関わる医師たちがガイドラインを策定しているところです。
―なるほど。どおりでエクソソーム点滴の価格にピンキリがあるわけですね。我々ユーザーとしては効果のないものに一円たりとも払いたくないですね。安かろう悪かろうが蔓延ってしまったら、エクソソーム点滴全体が「ダメだね」ということにもなりかねませんよね。
岩本
おっしゃるとおりです。我々ももっと啓発していくことが重要だと思っています。
不純物を極限まで除去した独自製法、スーパーエクソソーム点滴
―岩本先生が理事を務めるグランプロクリニック銀座は独自の品質基準を設定していると聞いていますが?
岩本
そうですね。当院ではスーパーエクソソームと呼んでいます。一般のエクソソームとはかなり違うので、本当は違う名前をつけたかったのですが。幹細胞培養上清液から抽出している以上はエクソソームですから混乱を防ぐためスーパーエクソソームと。1番の違いは独自の技術で不純物を99%取り除いたことですね。
―エクソソームとスーパーエクソソームの違いを教えてください。
岩本
当院で使用するエクソソームの抽出は、国の認可を得た細胞加工施設の管理下で行われており、安全面への配慮が行き届いた特に純度の高いエクソソームを使用しています。ヒト幹細胞培養上清液は、培養するにあたり均一化が難しい性質を持ちます。品質、効果を均一にするためには高度な製造技術が必要ですが、上清液自体、簡単に製造できてしまう現実があります。品質の差=培養技術の差とも言えるでしょう。加えて私は、ドナー(幹細胞提供者)の健康状態も非常に重要だと考えます。感染症や免疫系に異常を持っていないかとかですね。
それと培養工程ですね。保管状態が悪いと有効性は低下しますし、劣化しないためには適切に輸送されなければいけません。その点でスーパーエクソソームはフリーズドライによる保存ですから、鮮度はかなり保たれていると言っていいでしょう。
―かなり厳正な管理下において製造されているのですね。
岩本
はい。公的なガイドラインがないらこそ、自ら厳しいハードルを設けています。スーパーエクソソームは先ほど述べた厳正な管理工程の他に、「ドナー日本人であり、かつ健康であること」「不純物が除去されている」「不純物が除去されている」「独自技術で成長因子を高濃度で凝縮」など徹底管理されたものを採用しています。この精製方法は「浄化濃縮細胞培養上清液」といって当院独自の革新的技術です。
もともと医学会において、細胞が人間と同じように有害成分を放出することは知られていませんでした。そのため、市場に流通している幹細胞培養上清液は、効果的な精製が行われず、不純物が約80%も占めていたのです。しかし、当クリニックで抽出された浄化濃縮細胞培養上清液は、不純物を極限まで除去することに成功し、世界最高品質を実現しているのです。
先ほどお話ししたように幹細胞治療は厳しい基準が設けられ、決して気軽に受けられる治療ではありません。さらには拒絶反応のリスクを避けるため、治療に使われるのは自分自身の幹細胞のみという制約があります。そこで制約のない幹細胞培養上清液やエクソソームが注目されているのです。上清液には約800種以上のサイトカイン(成長因子)とエクソソーム(遺伝子伝達物質)が含有されており、幹細胞と同様な治療効果があることがわかりました。
治療に使われるエクソソームは上清液の含有成分の一部で、小さな小胞体でありに細胞間の情報伝達に関与することが知られています。
エクソソームは小さく、細胞外に放出された後も身体のさまざまな部位に到達しやすく、治療効果が持続する可能性があります。またエクソソームには細胞そのものが含まれていないので幹細胞治療のリスクなく、体質や疾患を選ばず誰にでも使えるという最大のメリットがあるのです。だからこそ、治療として提供されるエクソソームの品質と安全性、有効性に一切の妥協はありません。
スーパーエクソソーム点滴の効果と体感
ースーパーエクソソームの効果についてお聞かせください。
岩本
スーパーエクソソームは薬剤ではないので何に効くとは言えません。点滴を受けた方の体質によって効き方が違うなという印象です。患者様のお声としては
「傷の治りが早い」「肌にツヤとハリが出た」「疲れにくくなった」「よく眠れるようになった」「慢性的な痛みやコリがなくなった」「薄毛、脱毛が解決した」など、本当にお一人お一人体感が違いますね。あと集中力と記憶力が高まったという方もいらっしゃいました。これは、スーパーエクソソームが全身の細胞を活性化させたことで、老化または損傷した細胞の修復促進、 機能低下した部分を優先的に活性化させる効果があるのだと考えられますね。
―ちなみにエイジングケアとしては、どれくらいの期間スーパーエクソソーム点滴を受けたら良いのでしょうか?
岩本
うーん、これも一概には言えないですね。入れる量にもよりますし。量が多すぎると代謝が上がりすぎるというリスクもありますから。そうですね。当院の患者さんの一例をあげますと50代の方でエイジジングケア目的で受けられているのですが、こちらの方は、最初は週1回。体感が見られてからは月1回〜2回の頻度で通われています。ですが、かなり個体差があるので50代だから、こちらの方と同じというわけではありません。しっかりカウンセリングした上で、処方量を決めていますので。すみません期間については、答えはないですね。
―エクソソームとスーパーエクソソームの違いがよくわかりました。将来的にスーパーエクソソームは老化の特効薬になりそうな気がしてきました。岩本先生、今日はエクソソームの解説本当にありがとうございました!
健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル