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健康な60代女性は完食頻度が高い!?


女性向け雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、50代以上のインサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、20~79歳の男女1,200名を対象に、「食に関する意識・実態調査」をWebアンケートにて実施し、その結果概要を発表しました。

年齢が上がるほど魚・大豆・野菜など食事の品数が増える傾向

食事の重視点は、全体では1位が「自分自身の健康」で、2位は「おいしさ」、3位が「自分以外の家族の健康」という回答結果になっています。
男女とも70代は「自分自身の健康」が突出していますが、男性の方が11ポイント高く、女性70代では「家族の健康」の重視割合が25.0%を占めています。
女性を年代別に見てみますと、30代までは「おいしさ」が「自分自身の健康」を上回っていますが、40代では同率となり、50代以降では「自分自身の健康」が1位となっています。(表1)

朝の主食は、全体では「パン」(58.1%)、「ご飯」(43.6%)の順。20代のみ、パンより「ご飯」の方が15ポイント高く、年齢が上がるほど「パン」の割合が高くなっています。
昼の主食は、全体では「ご飯」(60.8%)が最も高いですが、60代以上は「めん類」が6割を超えています。
夕食のメニューで年代差が大きかったのは、「魚」「大豆製品」「野菜」のおかずで、特に「野菜」は20代と70代で39 ポイントの差が見られました。夕食の品数平均は70代が5.01と最も多い結果になっています。(表2)

健康状態が良い女性60代。1週間の完食回数は6回を越え「食いしん坊」と認識している割合が高い傾向

現在の健康状態を「健康」「やや健康」と回答した割合は、全体で54.8%。最も高かったのは女性60代(69.0%)でした。男性20代、女性40代は「どちらともいえない」が多く、健康+やや健康の合計値は50%未満となっています。(表3)

間食する割合は全体で77.0%。最も高かったのは女性30代(90.0%)でした。間食している人のうち、1週間あたりの平均回数が最も多いのは女性60代(6.25回)。間食で食べているものは、全体では「チョコ」「米菓」「クッキー、ビスケット」の順。男女とも70 代で「和菓子」が3 位以内に入っています。(表4)

自分を「食いしん坊」だと思う(そう思う+ややそう思う)割合は、全体で43.8%。男女差が大きく、最も高かったのは女性50代と60代(いずれも 55.0%)でした。(表5)

幸福度(10点満点の平均)は全体で6.13点。「食いしん坊」と認識している人全体では6.47点と、平均点が上昇しました。(表6)

夕食の準備時間が最も長いのが70代の女性。30〜50代女性は献立のマンネリ化に悩み持つ

夕食の準備時間は全体で39.6分。最も長いのは女性70代(49.0分)という結果に。1週間の平均自炊回数は女性70代が最も多く(6.39回)、中食(冷凍食品、総菜・弁当などの調理済み食品)の利用は女性20代(2.85回)が最も多い結果となっています。女性は年齢が上がるにつれ中食回数が減少していますが、70代で再び増加しています。(表7・8)


調理で一番大変・苦手なのは、全体では「献立を考える」(33.2%)で、 特に女性30~50代が高く、4割を超えています。女性70代では「後片付け・洗い物をする」が2割を超えました。(表9)

調理や食材保存では、女性30~50代で「いつも同じメニューになってしまう」が4割を超えたほか、女性60代以上は「作り置きをしている」「ストック用の冷凍庫を持っている」「生鮮食品を冷凍保存している」が全体より5ポイント以上高い結果になっています。冷凍保存は男性70代も高いです。なお、半調理品や総菜・弁当への罪悪感は年齢を問わず高くても1割程度です。(表10)

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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