矢野経済研究所は、国内の審美・矯正歯科市場を調査し、施術別の動向、審美・矯正歯科・クリニックの実態、将来展望を明らかにしました。
近年の自由診療領域における審美歯科市場(補綴(ほてつ)歯科、ホワイトニング、クリーニング)は、消費者の美容意識の高まり、技術革新による施術価値の向上、自由診療の需要拡大、ライフスタイルや社会的要因の変化を背景に、着実に伸長しています。セラミックやホワイトニング技術の進化に加え、コロナ禍を契機とした在宅勤務によるオンライン会議の増加により、自身の口元や歯の見え方を意識する機会が増加したことが市場拡大を後押ししており、予防と美容を両立させたトータルケア(補綴(ほてつ)歯科、ホワイトニング、クリーニング)への需要も高まりを見せています。

コロナ禍を契機に矯正歯科への受診が拡大
矯正歯科は、コロナ禍に伴うマスク着用の生活習慣の影響により、長期間にわたり口元が覆われたことで、治療中であることが周囲に気づかれにくくなったことから、審美性を重視する層や、これまで関心はあったものの治療に踏み出せなかった潜在的な患者層を取り込めたとみられ、市場は拡大基調でした。現在も尚、患者の審美志向は依然として高く、安定した需要を維持していることから、市場は成長基調にあると考えられます。
ホワイトニング施術の成長
ホワイトニングは、口元の印象改善に対する関心の高まりを背景に、持続的な成長を示しています。マスク着用機会の減少、オンライン会議やSNS利用の拡大により、笑顔や歯の見た目への意識が向上し、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと自宅で行うホームホワイトニングの双方で利用が増加しています。特にビジネスパーソンや若年層を中心に短期間で効果を実感しやすいオフィスホワイトニングへの需要が高まる一方、自宅で継続使用するホームホワイトニングも、自然な白さと長期的な維持が評価され、リピート需要が増加しています。
審美歯科市場は、消費者の美容意識の持続、技術革新による施術価値の向上、予防と美容を統合したトータルケアサービスの拡大、さらには価格やサービスの多様化により、安定的かつ持続的な成長が期待されます。手軽に始められるホワイトニングや部分補綴(ほてつ)から、高額なセラミック治療まで幅広い需要が存在し、定期的な通院やセルフケアを組み合わせて、美しく健康な歯を維持するライフスタイルが拡がりをみせることで、市場の成長基盤は一段と強化される様相が窺えます。

健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル
