ヨーグルトを中心とした「明らかか食品」が市場を牽引
富士経済は、機能性表示食品のガイドライン改正や一部商品の健康被害問題の影響がみられる機能志向食品(サプリメント)と、手軽に生活に取り入れられる点が支持され、特にプロテインや脂肪対策の茶系飲料が好調な健康志向食品を対象としたH・Bフーズ(健康(Health)の維持増進・回復や美容(Beauty)を目的に飲食する何らかの効能・効果(機能性)を期待できる・期待されるイメージをもつ食品)の国内市場を総括しその結果を公表しました。
2025年の市場は前年比1.0%増の2兆9,265億円と予測され、特に、健康志向食品は、明らか食品や飲料で生活に取り入れやすいグミや小容量の飲料の需要が高く伸長しました。成分別では定番のビタミンやミネラル、プロテインなどに加え、リポソームビタミンなど新たな価値提案や鉄分などがファミリーや男性層からの需要を獲得し、市場拡大に貢献しています。
一方、機能志向食品(サプリメント)は、一部商品の健康被害問題の影響でユーザーの回帰が遅く、2025年の市場は、小幅な伸びに留まるとみられます。市場拡大をけん引してきた機能性表示食品も商品が増え競争が激化していることに加え、ガイドライン改正に伴う届出数減少と健康被害問題によるイメージ悪化で企業が注力度を弱めている影響から伸びが鈍化しています。
2026年の市場は、2024年比1.8%増の2兆9,488億円と予測しています。参入メーカーによるビタミンやミネラルなど基礎栄養を軸とした価値提案や、サプリメントから明らか食品・飲料への移行といった動きは今後も続くとみられます。(グラフ1)

トクホ市場からの撤退もみられる
特定保健用食品(トクホ)は、注力度の高い大手メーカーは売上が堅調なものの、メーカーによっては商品終売や注力度を下げる動きもみられ、2025年の市場は前年比4.0%減。機能性表示食品と比較して、商品ごとに国の表示許可審査を受ける特定保健用食品は信頼度の向上に繋がるものの、申請手続きの煩雑さや各種試験コストなどを考慮して、商品集約や撤退する企業も多いです。
栄養機能食品は、2025年の市場は前年比1.1%増。総合的な栄養補給を訴求するビタミンやミネラルを配合したサプリメントで一定のリピート需要がみられます。
機能性表示食品は、競争激化で伸び悩む商品が多く、未開拓需要を取り込むようなヒット商品も少ないことから、伸びは鈍化しています。ただし、茶系飲料や果実・野菜飲料の有力ブランドは好調であり、2025年の市場は前年比4.1%増。
今後も、比較的簡単にヘルスクレーム表示ができる機能性表示食品が、保健機能食品市場をけん引する構図が続くと予想されます。機能性表示食品は、サプリメントだけでなく明らか食品、飲料など幅広い商品展開が進んでおり、機能性から新規ユーザーやライトユーザー層を取り込みやすいことから一時期の高い伸びは難しいものの、今後も伸長するとみられます。栄養機能食品および特定保健用食品では、明確な役割設定や差別化商品の投入が進むことで、需要の下支え要因となることが期待されます。(グラフ2)


健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル