矢野経済研究所は、国内のパーソナルヘルスケアサービス市場を調査し、サービス分野別の動向、参入企業の動向、および将来展望を明らかにしました。
PHR(Personal Health Record)とは、生涯にわたる個人の健康・医療に関するデータと、そのデータを管理し本人の意思のもと活用する仕組みのことを指します。PHRサービスは無料が一般的で、血圧計や婦人用体温計などの健康機器、歩数計測が可能なスマートフォンやウェアラブル機器・ヘルスケア機器との連携が可能で、収集したデータはクラウド上で管理できるなど、情報精度や利便性も向上しています。
近年は、歩数や歩行距離、食事、服薬の記録やアプリを開くことによるポイント付与(インセンティブ)や、サービス利用者間で競い合えるなどのゲーム性、アプリのキャラクターとコミュニケーションができるなどの親和性等、利用者が楽しみながら継続利用したくなる仕組みをPHRサービス企業各社が提供しています。有料のPHRサービスは、AIを活用し、より利用者個人に適合させた(カスタマイズ)情報提供を行うものや妊活、ダイエット、筋力トレーニングなどの目的に特化したサービスを提供するもの、健康医療相談サービスなど医療関連サービスが利用できるもの、複数のヘルスケアサービス・アプリがパッケージ化されたものなどが展開されています。サービスの適用領域はヘルスケアから医療まで連携した展開が進んでおり、今後もこうしたトレンドは継続すると考えられます。
また、多くのPHRサービス企業では、個人向け以外に、自治体や企業向けにPHRサービスを提供しており、一定の需要が見込まれます。特に企業向けでは、健康経営の認定要件でPHR関連の要件が追加されるなど、新たな法人向け需要が見受けられます。
高齢化社会の進展を背景に予防医療への関心が高まるなか、パーソナルヘルスケアサービスは今後も拡大基調が予測されます。今後は、AIを活用し、より利用者に適合した個別化されたサービスや、複数のサービスを組み込んだパッケージ型などが展開され、一定の需要が想定されます。ヘルスケアから医療まで連携した展開は進んでおり、今後もこうしたトレンドは継続すると考えられます。


健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル
