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『オリザセラミド®』に含まれる「グルコシルセラミド」と「ヒト型セラミド」の保湿作用メカニズムおよび構造活性相関を論文発表


オリザ油化(本社愛知県一宮市)は、同社の主力製品である米由来セラミド素材「オリザセラミド®」の新たなエビデンスとして、有効成分の構造活性相関と保湿メカニズムを明らかにし、著名かつインパクトファクターの高い科学雑誌 (IF:6.209) である「International Journal of Molecular Science」にアクセプトされました。

論文化された研究は同品に含有されている有効成分である 「グルコシルセラミド」および「ヒト型セラミド」について、それぞれ複数の単一分子種として単離・同定し、保湿作用を比較しただけでなく、保湿メカニズムまで明らかにしたもの。この研究では、同品に含まれる13種のグルコシルセラミドおよび6種のヒト型セラミドを単一分子として単離・同定しました。

今まで米にこれらのセラミド成分が含まれていることは質量分析法を用いた分析によって推定こそされていたものの、実際に単離して構造解析をしたのは同社が世界で初ということです。さらに、これらのセラミド成分の保湿作用をヒト表皮三次元培養モデルの経表皮水分蒸散量 (TEWL) を指標に比較した結果、特定の構造(グルコシルセラミドにおいてはスフィンゴイド塩基構造中の2つの二重結合が4E,8Z体であるものに強い保湿作用が認められた)を有するものにのみ、保湿作用が認められる構造活性相関を見出しています。

尚、強い活性を有するセラミド成分は、市場で販売されている植物由来セラミド素材の中では米および、とうもろこしに多く含まれる分子種でした。また、グルコシルセラミドおよびヒト型セラミドの保湿作用メカニズムを検証した結果、グルコシルセラミドはフィラグリン(角質層に存在する保湿淡白で、角質層最上部で天然保湿因子 (NMF) を供給)およびコルネオデスモシン(角質層の細胞同士の接着に寄与する因子であり、角質層の密度を強化し保湿能を維持)発現増加であるのに対し、ヒト型セラミドは角層セラミド量の増加であり、両者で保湿メカニズムが異なることが、これも世界で初めて明らかになりました。これらの結果より、同品は異る保湿メカニズムを有する「グルコシルセラミド」および「ヒト型セラミド」 によって保湿作用を発揮していることが示唆されました。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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