矢野経済研究所は、増加する単身世帯の食生活の実態について消費者アンケート調査を実施し、食生活における理想と実態の間に生じている乖離(ギャップ)や、その乖離をもたらす心理的・物理的要因等を分析した結果の一部が公表されました。
調査では2026年1月に主要都市圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県)に居住する20代以上の単身世帯男女(学生除く)1,600名(20-34歳:400名、35-49歳:400名、50-64歳:400名、65歳以上:400名)に消費者アンケート調査を実施し、単身世帯における食生活の実態について、食生活における理想と実態の間に生じている乖離(ギャップ)や、その乖離をもたらす心理的・物理的要因等を分析し、その
結果から、単身世帯の食生活は、健康的な食生活を送るという理想と、忙しさやキッチンの狭さなど、場所のなさという現実の間で、自分なりに工夫することで折り合いをつけている状態にあることが示唆されています。
食生活において栄養バランスを意識している層は全体で52.6%(「毎食、栄養バランスを意識」(26.2%)と「1日、数日単位で調整」(26.4%)の合計、単数回答)に達しますが、普段の夕食メニューの構成(単数回答)では、実際にご飯、汁物、主菜、副菜などを揃えた定食形式の食事を続けている層は35.0%に留まり、意識と実態には乖離が見られます。また、夕食メニューの決定は事前に食べたいものを決めてから、買い物や店に行く(15.3%)よりも、店頭での気分やその場の直感(「その場の気分や品揃えを見て決める」(20.9%)と「直感で選ぶ」(17.6%)の合計38.5%、単数回答)が多くを占めています。
この背景の一つには、仕事の疲れから献立の決定に労力を費やさないようにする心理がある(「時間はあるが疲れている」(22.8%)と「時間もなく疲れ切っている(むしろ早く休息をとりたい)」(11.7%)の合計34.5%となり(単数回答)、平日夕食時には概して「疲れている」ことがうかがえます。さらに、自炊をしたい気持ちがあっても、自宅のキッチンの狭さや冷凍庫の容量不足(「(冷蔵庫は余裕があるものの)冷凍室が満杯でこれ以上物が入らない」は20.7%、単数回答)といった物理的な要因が自炊をしたい気持ちがあってもその実行を阻む大きな壁となっているようです。(図1・2)

図1

図2

健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル
